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ケニチのブログ

ケニチが日々のことを綴っています

サラステ+ケルンWDR響=マーラー「交響曲第9番」

2022-02-06 | 音楽 - マーラー
 先日買ったCDを聴いた.J.サラステ指揮+ケルンWDR交響楽団による,マーラー・交響曲第9番.

 やや遅めのテンポを採り,譜面を正確かつ隅々まで念入りに再現した演奏.サラステ率いるケルンWDR響は,整然の技術とアンサンブルに一貫し,ライヴならではの生き生きとした横の流れもある.また,各セクション間の対位的なかけ合いにたえず注意を払い,マーラーの音楽が持つうねりやコントラストをよく引き出しているのも美点.録音は鮮明で,個々のプレイヤーと,オーケストラ全体の振舞いとの両者を,過不足なく捉えたもの.


GUSTAV MAHLER: Symphony No. 9 D major
WDR Sinfonieorchester Köln,
Jukka-Pekka Saraste (conductor),
Profil Medien,PH10035

サラステ+ケルンWDR響=マーラー「交響曲第5番」

2022-01-19 | 音楽 - マーラー
 先日買ったCDを聴いた.J.サラステ指揮+ケルンWDR交響楽団による,マーラー・交響曲第5番.

 やや速めのテンポを採りながらも,譜面を細部まで正確かつ念入りに再現した演奏.サラステ率いるケルンWDR響は,充実した技術とアンサンブルに安定し,ライヴらしい生き生きとした横の流れもある.また,各セクションの音量バランスや対位的なかけ合いにたえず傾注し,強奏時にも決してヒステリックにならないのが,彼らならではの魅力.奇を衒ったところのないその率直な進行のなかで,作曲者があちこちにしかけた,ベートーヴェンへのオマージュが却って立ち上がってくるのは面白い.録音は鮮明で,個々のプレイヤーと,オーケストラ全体との両者の振舞いを,よく捉えたもの.


GUSTAV MAHLER: SYMPHONY NO. 5
WDR Sinfonieorchester Köln,
Jukka-Pekka Saraste (conductor),
Profil Medien,PH14045

A.フィッシャー+デュッセルドルフ響=マーラー「交響曲第6番」

2022-01-08 | 音楽 - マーラー
 先日買ったCDを聴いた.A.フィッシャー指揮+デュッセルドルフ交響楽団による,マーラー・交響曲第6番「悲劇的」.

 やや遅めのテンポを採り,譜面を正確かつ細部まで念入りに再現した演奏.フィッシャー率いるデュッセルドルフ響は,ライヴレコーディングに起因するラフさは目立つが,安定の技術とアンサンブル.また,マーラーならではの,大きな強弱のうねりにも事欠かないながら,彼らの品やかなサウンドのなかで,それが決してヒステリックに響かないのは魅力だ.ただし,ところどころで聴かれるぶっきらぼうなマルカートもしくはノンレガートは,音楽の流れを悪くしがちで残念.録音は鮮明で,各セクションとオーケストラ全体の振舞いとを,ともによく捉えたもの.カウベルやハンマーなど,この曲の大きな楽しみである,パーカッション群がよく聴こえるのも嬉しい.


MAHLER Symphony No. 6
Düsseldorfer Symphoniker,
Adam Fischer (conductor),
Avi-Service for music,8553490

ユー+上海響=マーラー&イェ「大地の歌」

2021-08-11 | 音楽 - マーラー
 先日買ったCDを聴き終えた.ユー・ロン指揮+上海交響楽団による,マーラーとイェ・シャオガンのダブル『大地の歌』.

 両ナンバーとも,正確かつ細部まで丁寧な演奏で,声楽曲らしい息の長いフレージングもある.ユー率いる上海響は,高水準の技術とアンサンブルで,協奏的であったり,大編成の迫力であったりする,これらの音楽の魅力をじゅうぶんに伝えている.初めて聴くイェ・シャオガンは,いかにも東洋らしい明快さと,題材のわりに洗練された書法の,美しい曲.耳慣れない中国語の響きも,楽しませる.録音は鮮明で,各セクションとオーケストラ全体の様子とを,ともによく捉えたもの.


MAHLER: DAS LIED VON DER ERDE|YE: THE SONG OF THE EARTH (2CD)
Liping Zhang (soprano),Shenyang (baritone),
Shanghai Symphony Orchestra,
Long Yu (conductor) et al,
Deutsche Grammophon,483 7452

大井剛史+群響=マーラー「交響曲第6番」他

2021-03-20 | 音楽 - マーラー
 夜,高崎芸術劇場にて行なわれた,群馬交響楽団の定期演奏会を聴いた.めあてのマーラーは,ブラスセクション始め平凡なミスも出るが,全体としては,大編成のオーケストラを惜しみなく鳴らした,明るく安定のサウンド.とりわけ,細部までニュアンス豊かに描き込む念入りな曲作りと,ソロパートの伸びやかな歌い回しは,生き生きとしてよかった.


群馬交響楽団 第566回定期演奏会
【演奏者】大井剛史 (指揮),群馬交響楽団
【日時】2021.3.20 18:45-
【会場】高崎芸術劇場 大劇場
【曲目】
■シューマン=マーラー編: 『マンフレッド』序曲
■マーラー: 交響曲第6番「悲劇的」