センター試験「地理Ａ」の問題から・・・

　ＧＩＳの実習のネタを探して・・・2015年の大学入試センター試験（本試験）の「地理Ａ」問題中に良さそうなのを見つけました。第１問の最後「問８」として、それまでの流れと関係無く取って付けたかのようにある、等高線から島のシルエットを読み取る問題です。

　島の地形図はマップ038の通り。スケールは実習で使う都合上、私が勝手に設定しました。この地図の上（①）・下（③）・左（④）・右（②）のいずれから島を眺めたら図001のように見えるか答えよ、という内容。

　　　マップ039
　　

　　　図001
　　

　正解はすぐ①（上方向からの眺め）と解ってしまいますが（学生たちはどうかな？）、実習ではまず地形図の等高線をトレースして、そこからＤＥＭを生成、さらに地形陰影図を作り、３Ｄ表示させて図001と（どこからだと）同じように見えるかどうか確認するという流れを想定。

　ですが、私が等高線のトレース作業をしたところ、30分弱かかってしまいましたので・・・学生たちにはキビシイでしょうね。時間内に終えられるのは受講生の３割くらいになってしまいそう。

　ともあれ、今回の試行作業の結果は・・・

　　　マップ040
　　

　トレースした等高線（10ｍ間隔）はこんな具合。海蝕崖のところは推定しないで素直に空白のままに。このデータからＤＥＭを作って地形陰影を解析すると、図002のように。

　　　図002
　　

　島の周囲からの眺めは、
　地図の上（①）から
　　　図003
　　

　　　図001（再掲）
　

　だいたい同じになりました。なお、図003にて標高は1.3倍にして表示してます。私がスケールを設定する際に、もう少し大きくとっていれば良かったのでしょう。それから、細部形状が若干異なるのは、視点の位置が少しずれているためですね。

　他は、
　地図の右（②）から
　　　図004
　　

　地図の下（③）から
　　　図005
　　

　地図の左（④）から
　　　図006