地理バカ日誌 ☆*:. 地図の園 .:*☆

地理ネタ、地図ネタなど、いろいろ気ままに書いています。

             by まつおか秘密研究所

鳥趾状(ちょうしじょう)三角州の例 2

2020-07-24 17:47:08 | 学問
 前回ネタの続きですが・・・・形状的にはもっとそれっぽいモノを見つけました。

 北海道、網走湖へ注ぐ網走川の河口です。

  マップ113 地理院地図より
 

  マップ114 地理院地図より(最新の空中写真)
 

  マップ115 地理院地図より(1970年代の空中写真)
 

  マップ116 地理院地図より
 

鳥趾状(ちょうしじょう)三角州の例

2020-07-20 21:38:19 | 学問
 久々に、このブログだけのネタで。

 ふと昔のことを思い出して・・・・アルバイトで予備校の講師をやっていた頃、授業でこの単元を扱うと、十中八九生徒から出た質問が、「ミシシッピ川以外の鳥趾状三角州の例ってあるんですか?」でした。 教科書や参考書では、ミシシッピ川デルタ以外の例は見たことがないですね。

  マップ106 ミシシッピ川の三角州 (Google Earthより)
 

 当時はネットが普及し始めたところで、検索してもたいした情報が無く、「ミシシッピ川のものほどキレイではないけど、どこかにはあるだろうね・・・」くらいにしか答えられなかったですけど、今はWeb地図サービスも増えて、自分で探してみることもできるようになりました。

 「鳥趾状(ちょうしじょう)三角州」は、「搬出土砂量が多い河川の河口付近が、沿岸流や波が弱い水域である場合に、枝分かれした河道に沿って自然堤防が延長して鳥の趾のような形になる」というようなことですが、河川の規模が小さく土砂量が多くはなくとも、沿岸流や波が無視できるほど弱いような場合には近いモノができるだろう・・・・ということで、国内の湖沼をあたってみました。

 琵琶湖の安曇川がそれに該当するという話は、どこかで聞いた記憶がありましたが、地図や写真を見ると・・・まあ、そうかな、という感じ。

  マップ107 安曇川の河口付近の地形図 (地理院地図より)
 

  マップ108 安曇川の河口付近の空中写真 (地理院地図より 1970年代の写真)
 

 当然、ほかにも、安曇川には見劣りしますが、いくつかそれっぽいものが・・・

 これは大津市内、苗鹿のあたり。 枝分かれした河道が埋まった跡なのだとおもいますけど、鳥の趾状に三又になっていたように見えます。

  マップ109 大津市・苗鹿付近の地形図 (地理院地図より)
 

  マップ110 大津市・苗鹿付近の空中写真 (地理院地図より 1970年代の写真)
 

ここも、それっぽい。 たぶん、枝分かれした河道が埋まった(埋められた)のだと思いますが、道路の走り具合にその痕跡(?)が。

  マップ111 雄琴川の河口付近の地形図 (地理院地図より)
 

  マップ112 雄琴川の河口付近の空中写真 (地理院地図より 1970年代の写真)
 

 枝分かれしてなくても、嘴状に突き出た河口も多く、面白いですね。