地理バカ日誌 ☆*:. 地図の園 .:*☆

地理ネタ、地図ネタなど、いろいろ気ままに書いています。

             by まつおか秘密研究所

三角点めぐり(道後)

2023-01-03 15:40:59 | 旅行
 久しぶりに道後にある湯築城跡へ。 丘陵頂部の「本壇」に四等三角点があるようなので、見に行ってみました。

  マップ127 (地理院地図より)
 


 ① 西側外堀
 


 ② 西側入口
 


 ③ 本壇(展望台)
 


 ④ 展望台より松山城跡方面を望む
 


 ⑤ 展望台基礎わきの三角点標識位置
 

 誰が建てたモノなのか・・・脇に「湯築山 標高71m」と書かれた小さな札が建っているおかげで三角点が見つかりましたが、


 ⑥ 三角点(上蓋)
 

 ここの三角点は半地下式で、上蓋もほとんど埋もれてかろうじてココにあることが判る状態でした。 標識(ここの場合は標石)は見られず、残念。

 しかし、「地理調査所」の蓋を生で見たのはココが初めてかも・・・

不意に出会うと地味に嬉しい(?)三角点

2020-04-19 12:45:40 | 旅行
 前にレポートした水準点がある場所の近く、茨木市役所の前(東側)にある公園内に三角点があります。 普段、この公園には入らないのですが、何気なく足を進めてみると、木の根元に何か気になるものを発見・・・三等三角点でした。 なんか嬉しい。

  マップ090 地理院地図より
 

 

 

 


 そういえば、これまでも、旅先などで三角点を見つけると、なんとなく写真を撮ってきたような・・・と思い出して、HDDの中を探してみたところ、

  マップ091 地理院地図より(兵庫県の神河町と多可町の境)
 

 

 
 これは、マップ091中の「千ヶ峰」山頂ではなく、そこに至る手前(847.7m)の四等三角点。 このときは千ヶ峰の頂上までは行かなかったのですが、そこにある三角点は三等だそうです。

 
 この三角点付近から千ヶ峰を望む。


 続いては、4年ほど前に行った、奈良県にある高取城址。

  マップ092 地理院地図より
 

 

 

 

 

 

日本のへそ公園〔後編〕

2019-10-24 21:25:20 | 旅行
 兵庫県西脇市にある「日本のへそ」に関して、続編です。

 〔前編〕で紹介した「日本のへそ(経緯度交差点)」は大正期に測量されたものでしたので、その際の測量誤差の大小に関係なく、測地基準の移行で当然ながら「新しい経緯度交差点」がどこかにあるのだろうな・・・とは思っていましたが、やはりそのモニュメント(「平成のへそ」)が造られていました(前にも書きましたが、これは今回訪れて初めて知りました)。

 位置関係としては、こんな感じ。

  マップ072
 

 丘(岡之山)の斜面に造られています。下の写真は、モニュメントを下側から見上げるように撮影したもの。

 

 これだとわけわかんないので(残念ながら雨が降りだしたので登ってみなかったのです)、Googleマップでこの部分を見てみると・・・

  マップ073
 


 ところで、この「平成のへそ」は、測地基準が変わったのよりもずっと前、1990年に設定されたとのことで・・・
 しかも、あの「ふるさと創生事業」で造られたのだとか。

 公園内にはこんな案内板も設置されていますが、

 

 「国土地理院の協力でGPS測量を実施し、新しい交差点を発見しました。」との記載が。

 ・・・・なんだかビミョーな書き方。

 GPSは準拠楕円体がWGS1984ですので、ベッセル楕円体を使っていた1990年時点の地図とも、大正時代の測量成果ともズレるのは当たり前ですが、そうした事情を知らない人が見ると「大正期の測量の不正確さ(もちろんある意味ではそうですが)が生んだズレ」だと受け取ってしまいそうです。

 当初、私も「平成のへそ」の事情がよくわからなかったので、園内にある「にしわき経緯度地球科学館 テラ・ドーム」の係員さんに聞いてみたりもしたのですが、明確にはそのような発言はなかったものの「平成になってGPSという新しい技術を使って測り直した結果、正しい位置が判った」というような趣旨の説明でしたし、また市役所のホームページ(この公園に関するページ)でも大正期の経緯度交差点のことを“GPSで測量した「日本のへそ」とはたった437.6メートルの正確さ!”(“100年近く前の測量なのに、たったこれだけしかズレてない!”というニュアンス?)という風に紹介されていたりということで・・・・・もし誤解されたりするとちょっと残念。

 私には大正期の測量の精度を直接自分で確かめるようなスキルは無いですが・・・・・たとえば、ArcMapに件の地理院地図を表示して「経緯度標」のところ(記念碑の地図記号の基線)の経度・緯度を測ると(134.997223,35.003207)(もちろんこれは世界測地系)で、この座標値を旧測地系のものに変換すると(134.999993,34.999991)になるので、かなりいい感じです。映画にもなった『劒岳 点の記』の話より少し後の測量ですが、しっかりした仕事をしてたってことですね。

日本のへそ公園〔前編〕

2019-10-20 22:04:41 | 旅行
 先月のことですが、兵庫県西脇市にある「日本のへそ公園」を訪ねました。「日本のへそ」だと主張する場所(自治体)は全国にいくつかありますが、ここの場合は東経135度の経線と北緯35度の緯線が交わる「経緯度交差点」があるから・・・

  マップ070
 

 今回、実際に行きたかったのは、上の地図(ベースは地理院地図)にも示された「経緯度交差点」の碑です。以前から、このような碑があることは聞いたことがあって、後に紹介する「新しい経緯度交差点」や公園内の博物館などはこの度はじめて知ることになったのですが。空中写真で見ると、下のような感じ。

  マップ071
 


 すぐ近くのJR加古川線・日本のへそ公園駅はこんな感じ。
 

 このすぐ北側に線路の下をくぐり抜ける人道トンネル「日本のへそ・ふれあいトンネル」があり、
 

 そこを通って30~40歩進むと、見えてきました。草刈りなど手入れはされていますが、訪れる人はそれほど多くはなさそう。
 

 大正期に建てられた碑です。
 
 この場所は加古川の堤外地だと思うのですが、この100年近くの間にココが流されなかったことも、ちょっと感動。

 脇に案内板があります。
 
 「陸軍参謀本部」だとか「鈴木貫太郎」なんて出てくると、いっそう、地図というか、測量の社会的重要性が感じられる気もしますが。

 実際の「経緯度交差点」はこんな感じです。
 


 もったいぶるわけではないのですが、写真をたくさん貼ったし、この続きは〔後編〕ということで。

台湾旅行 ②

2018-01-06 23:11:14 | 旅行
 台湾旅行の二日目、この日はまる一日時間を使えたわけですが、お天気が良さそうなので高雄(マップ068の①)から台湾島最南端(同②)まで行くことにしました。

  マップ068
 
※ JAXA提供のALOSデジタル3D地形データの30mメッシュデータを使って生成した地形陰影にOpen Street Mapを重ねています。

 以前は、ぼんやり、高雄自体が台湾のほとんど南端にあるようなイメージを持っていましたが、実際は南端まで直線で100キロメートルくらいの距離があります。

 高速バスで一気に行く方法もありますが、往路は鉄道とバスの乗り継ぎを選択。 しかも、鉄道のダイヤを細かく調べることもせず、特急や急行便もあるのに、まずは各駅停車で「竹田」(マップ069の③)まで言ってみよう!などという気ままっぷりで。 なお、各駅停車を使った理由は、そうじゃないと竹田には停まらないというのもありますが、車窓を楽しむこともその一つ。 この車窓については次回、竹田車站からの旅程の記事のなかで触れたいと思います。

  マップ069
 

 というわけで、午前10:30ころ高雄車站を出発して各駅停車で50分ほど、竹田車站に着きました。

 

 マップ069からもわかるように、竹田車站があるのは路線が直線的にのびている区間。 また駅の東側(下段の写真)はずっと檳榔の畑が広がっています。

 駅の東側には日本統治時代に建てられた駅舎が残され、「竹田驛園」という公園が設置されています。

  旧駅舎
 

  旧駅舎の待合室
 

 ここではお土産物やちょっとした小物が売られており、娘は絵葉書を買ってじいじ・ばあばへ手紙を書いて送ろうとしたのですが、本人のガサツな性格から些細ながらトラブルを起こしてしまった結果・・(お店のお兄さんにはお世話になりました)。
 

 また、公園では、お年寄りたちがテーブルを囲んで談笑していたり、机を出してずっと書(漢詩?)を書いている人がいたり・・と、とてものんびりした雰囲気。

  公園内で・・
 


 また、ここでは「池上一郎博士文庫」にもちょっとおじゃまをしました。

  池上一郎博士文庫・外観
 

  池上一郎博士を顕彰する品々
 

  ホンモノ???
 


 売店の人にも言われたのですが、ここでは昼食をとるのに適当な店が無さそうなので、再び鉄道で先へ移動することに。