ふりにけりたれかみぎりの杜若なれのみ春の色ふかくして
ゆく春をうらむらさきの藤の花かへるたよりにそめやすつらん
すぎてゆくま袖ににほふ山吹に心をさへもわくるみちかな
春のけふすぎゆく山にしをりして心づからのかたみとも見む
小松原春の日かげにひきつれて千代のけしきを空に見るかな
春霞いま行くすゑをおしこめておもふもとほきすみよしの松
みかさ山さしけるつかひけふくればすぎまに見ゆる袖の色々
里わかぬ春の光を知りがほにやどをたづねてきゐるうぐひす
をちこちのにほひは色にしられけりまきの戸すぐる梅の下風
春の日のひかりてります庭の面にむかしにかへる宿の藤波
ゆく春をうらむらさきの藤の花かへるたよりにそめやすつらん
すぎてゆくま袖ににほふ山吹に心をさへもわくるみちかな
春のけふすぎゆく山にしをりして心づからのかたみとも見む
小松原春の日かげにひきつれて千代のけしきを空に見るかな
春霞いま行くすゑをおしこめておもふもとほきすみよしの松
みかさ山さしけるつかひけふくればすぎまに見ゆる袖の色々
里わかぬ春の光を知りがほにやどをたづねてきゐるうぐひす
をちこちのにほひは色にしられけりまきの戸すぐる梅の下風
春の日のひかりてります庭の面にむかしにかへる宿の藤波