まいにち

まいにちは書けません

これを逃すわけにはいかない

2019-06-15 17:58:23 | 日記
 夕方のバスは、仕事帰りの人たちでいっぱいでした。
 一番奥の座席に座って外を眺めていると、バスの脇、広い歩道を全速力で走る女性の姿が見えました。
 トートバッグを脇に挟み、髪とジャケットをなびかせています。
 バスは右折レーンから横の通りに曲がります。
 すると女性は、一緒に道路をかけて渡ってきました。
 このバスに乗るつもりなのだ。
 でもバス停はまだまだ先です。
 間に合うのかな。
 バス停で、待っている人はまばらでした。
 すぐに発車してしまう。
 ところが、「車椅子の人が乗車します」と運転手のアナウンス。
 手助けするために運転席から出ようとしているところへ、さっきの女性が駆け込んできました。
 「すいません、すいません」と女性が言います。
 走ってくる姿を見て待ってくれたと、思ったのかもしれません。
 あれだけ必死に走られたら、きっと待ちます。