年末の行事は分刻み

　夕方スーパーへ行きました。
　レジの店員さんは、全身ピンクの豚の衣装を着ています。
　ハロウィンの仮装です。
　何かひとこと言ってあげたいけれど、気の利いたことが思いつきません。
　入口近くには特設コーナーがあって、赤と緑が目立つ商品が並んでいます。
　クリスマスです。
　いつの間に入れ替えたのだろう。
　別の入口から入ったので気づきませんでした。
　変わり身の早さは見習うべきか。
　何のために？

大事なことはモチベーション

　コンビニを出て、すぐ近くの交差点は赤信号。
　ここで渡らなくても、ほかの道からでも帰ることはできるはずなので、脇道に入りました。
　近所だけど初めて通る細い道。
　ゆっくり自転車を走らせます。
　やがて道は広くなり、お寺があり、墓があり、さらに進むと茶屋があります。
　墓参りに来た人のための店。
　道は少しずつ右へそれていきます。
　ぼくの家の方向から、ちょっとずつ外れていきます。
　この道では帰れないかもしない。
　そして急な坂が現れました。
　たぶん間違った道なのに、こんな坂は登れません。
　モチベーションが保てないので、途中で嫌になるのは目に見えています。
　交差点まで引き返しました。

カバンと旅

　古い旅行鞄を物入れの中から引っ張り出します。
　ビニールシートでくるんでいるので埃はかぶっていません。
　1メートルちょっとの長さで、底の片側だけに車輪がついています。
　これであちこち旅をしたなあ、という思い出はありません。
　引っ越しのときに少し活躍したくらいです。
　鞄の中に何か入っていないか、チャックを開けてみます。
　カビ臭い。
　ポケットが多いので、ひとつひとつみていきます。
　何もありません。
　鼻がムズムズしてきて、くしゃみ！
　明日、この鞄を粗大ゴミとして捨てます。

スクールとカルチャー

　ときどき訪れるイベントホールに、カルチャースクールが併設されています。
　そこで受講をしたことはないけれど、面白そうな講座があって受けてみたいなと思っていました。
　そこが閉鎖されていました。
　
　コロナ、カルチャースクールを襲撃！
　生徒数激減！
　もう経営が成り立ちません！

　ようやく人と会ってもいいかなと思い始めた矢先の、学びの意欲を削がれてしまう悲しい出来事。

ピザとサラダ

　フードコートでピザを注文しました。
　10分ほどかかります。
　そう言われて呼び出しベルを渡されました。
　席に座って待ちます。
　15分が過ぎました。
　連れのパエリアはおおかた食べ尽くされています。
　まだベルは鳴りません。
　聞きに行きました。
　3人が忙しそうに作業をしています。
　店の人にベルの番号を見せて聞くと、注文伝票を確認し、あと少しかかりますと言われました。
　一度席に戻りました。
　パエリアはなくなっていました。
　さらに10分が過ぎました。
　もう一度店に行くと、受付が閉じられて注文ができなくなっています。
　3人が忙しそうに作業をしています。
　近くで見守ります。
　支払いはしてあるので、いまさらキャンセルはできません。
　オーブンが開いてサルシッチャが出てきました。
　どうかぼくのピザでありますように。
　ベルを握りしめて祈りました。