長く使うためには

　コートとダウンをクリーニングに出したら、玄関脇のハンガーラックがすっきりしました。
　自分では洗えないし、クリーニング代は安くないので何ヶ月も着続けます。
　消臭剤はかけていたけれど、決して綺麗ではないだろうなと思いながら過ごすのは居心地が悪いものです。
　解決策のひとつとして、家で洗えるものを着る。
　といっても、いま持っているものを捨てて買い換えるのは、持続可能な社会的には少し違うので、まだ何年かはこの状態が続くのです。

お試し

　こんな時なので、スーパーなどで試食がなくなりました。
　「新商品のパンです」
　差し出された一片のパンを受け取る自分の手は汚いとわかっているのに、卑しさゆえ受け取ってしまうなんてことを、以前は普通にしていたけれど、もうできません。
　いまなら、まずは手を消毒してから、アルコールあります？　たぶんそう尋ねるでしょう。
　そもそも試食がない。

空気はきれいか

　外出をしていて、どこかで軽く食事をしようと思ったとき、室内でマスクを外すことがためらわれ、タリーズの外に並んだテーブル席に座りました。
　店内のカウンター席の前、ガラス越しに見られてしまう場所。
　いつもはそのカウンターに座って外の景色を眺め、なるべくすぐ前にいる人の方を見ないように気を使っていたのですが、今回は逆で、なるべく中の人の存在を気にしないようにしながらサンドイッチを食べました。
　建物と建物の間、通路のようになっているらしく、わりと人が横を通ります。
　車道の脇ではないので、排気ガスを気にすることはありません。
　クルマがすべて電気になったら、排気ガスという言葉は耳にしなくなるのかもしれない、コーヒーを飲みながら考える。

大きな賭けにでる

　スーパーの店頭でイチゴが安く売られていました。
　いつもの半値くらいですが、あまり売れているように見えません。
　数日前に別の店で安くイチゴを買って、食べると味がしなくてがっかりしたばかりです。
　真っ赤で美味しそうに見えるけれど。
　誰も買っていきません。
　元の値段を消して、さらに安くしているところも怪しい。
　美味しいか美味しくないか。
　これはもうギャンブルです。
　ギャンブラーの血が騒ぎます。

手の施しようがない

　家を支えている柱のほとんどが、シロアリに喰われてボロボロになっていた。
　倒壊しなかったのはまさに奇跡。
　リフォーム番組で、そんな驚愕の事実が明らかになることがあります。
　知らなければ怖くない。
　そんな気づかずにいることが、ぼくの周りにもあるかもしれません。
　それはどんなことだろう。
　考えると怖くなりますが、気づかないのだから存在しないことにしよう。