体感する映画

　映画館に入って、これは冷えるかもしれないと感じました。
　冷房が強めです。
　思った通り、途中で腕が寒くなってきました。
　薄手のパーカーを持ってきてよかった。
　映画の舞台は第一次大戦、冬のフランス。
　塹壕の中、冷たい泥水に浸かり、熱を出して倒れてしまう少尉。
　部下が毛布を体に巻きつけてくれます。
　ぼくと同じだね。
　熱は出ていないけれど。

行動範囲が広がる

　活気のない商店街に、新しくカフェができていました。
　日差しを遮るものが少ない場所なので、夏の間この通りを歩きませんでした。
　もともとあった古い建物を、その雰囲気のまま改装しているようで、前を通っても新しい店ができていることに気づきませんでした。
　通り過ぎかけて、何か違っていると、振り返りました。
　少し戻りました。
　豆の焙煎もしているらしい。
　大きなガラス窓がありますが、店内は薄暗くて見えません。
　きっと店内からは見えています。

パンパーティー

　バス停に行くと、赤い紙袋を持ったおばあさんがいました。
　その人のすぐ後ろに並びます。
　ぼくも同じ赤い袋を手にしています。
　同じパン屋で買い物をしたのです。
　ぼくの後ろに並んだ人も、同じ袋を持っていました。
　後ろに長くなっていく列の中にも、いくつか赤い袋が見えました。
　パン屋からまっすぐバス停に来たとしたら、みんなほぼ同じ時間に店にいたことになります。
　パンは見ても、店内にいる人を見たりしないので、前のおばあさんも後ろの人も記憶にありません。
　覚えているのは。
　バゲットにするか、食パンにするか迷っていた2人の女子高生。
　友人たちの昼ごはんを買いに来たようでした。
　おかずはいらないの？

夏の終わりの

　お盆の頃から続いていた、なんとなく気忙しい感じが、ようやく一段落しました。
　とはいっても、日々の雑用は常に追いかけてきます。
　縁側でのんびり緑茶をすすりながら、庭に遊びにくるスズメを眺めていたい。
　縁側も庭もありませんが。
　手があいたらアレをやろう。
　ずっと考えていたことは、いざ時間ができるとなかなか手をつけません。
　ぼうっと、窓の外、行き交うクルマの流れを見たりします。
　しっかりしなさい。

さまざまな健康法

　お土産にもらった漬物があります。
　外装を捨ててしまったら、商品名も材料も消費期限もわからなくなってしまいました。
　だいぶ前のものなので、もう食べないといけないような気がします。
　袋から出します。
　大量にあります。
　赤いのは人参。
　切って一口。
　しょっぱい！　
　この一切れでご飯3杯いける。
　でもそんなに白米の大食いはしません。
　最近は、糖質を抑えた方がいいとか世間が騒いでいるので、お米の消費量が減りました。
　「ご飯を一日に6杯食べると健康になる」
　そんなことを言い出す人が現われないと、漬物がなくなりません。