ペース配分を考える

　ちょっと面倒くさい仕事がひと段落したら、急にやる気がなくなりました。
　まだ手をつけていない仕事があるのに、まったく手をつける気になりません。
　ハーブティーを飲んでみる。
　小説を読んでみる。
　ソファで寝てみる。
　昼食をとってみる。
　テレビを見てみる。
　何もしないまま1日が終わろうとしている。

忍び寄る恐怖

　最近気づいたのですが、この鼻水はどうやら花粉症らしい。
　漢方薬を飲むとすぐに止まるので、あまり気にしていませんでした。
　ところが今日はまったく効きません。
　マスクをしていても効果はない。
　ハーブティーを飲んでみる。
　ヨーグルトを食べてみる。
　ぶどうをつまんでみる。
　顔を洗ってみる。
　風呂に入ってみる。
　ようやく止まりました。
　埃ではないのか？

消し去れない悪夢

　カバンの中で読みかけの文庫本が潰れていました。
　開いたまま底に横たわり、上に財布や買った本、枝豆、キウイがのって圧迫されていました。
　気づいて救出したときには、紙の一部が折れていました。
　伸ばしても折れ目は消えません。
　この傷は一生残ります。
　読み終わって本棚の中で余生を過ごしていても、その本を見るたびにきっと思い出します。
　あのカバンの惨状を。
　本を発見したときの、やっちまった！　という強烈な後悔を。

北へ移動

　
　産地が北海道に移った頃から、ブロッコリーを買わなくなりました。
　栄養価が高いので、サラダの材料として欠かさなかったブロッコリー。
　北海道産の味に不満はありません。
　ただ、なんとなく。
　セイロで蒸して、マヨネーズをかけて食べると美味しい。
　マヨネーズをたっぷりと。
　マヨネーズが特に好きなわけではないけれど、たっぷりかけて。
　もしかしたら、マヨネーズがないと食べられない？
　もしかしたら、ブロッコリーは好きではない？
　そんなことはありません。
　栄養たっぷり。
　だから食べた方がいい。

束の間の仲間

　近所の小さなクリニック。
　待合室にいるのは、たぶん3週間前と同じ人たち。
　2回目のワンチン接種です。
　「今日の東京都の感染者数は…」
　テレビのニュースに、前に座っているおじさん、隣の大学生くらいの女性、奥に座るおばさんも、顔を上げました。
　ここに集まった人たちの共通の関心事。
　熱が出なければいいけれど。
　共通の心配事。でしょうか？