新型インフルエンザワクチンを全国民が接種するために、
輸入ワクチンに期待が集まっていますが、
海外で副作用が多く報告され、調査が進められていた
イギリスのグラクソ・スミスクライン社(GSK)製のワクチンには、
本来は見られない原因不明のにごりが生じたり、
国内で行った動物実験でも予想以上に死亡率が高かったようで、
今後一般の意見も公募して、しっかりと検討がなされることとなりました。
下火になってきたとはいえ、
ワクチンを確実に接種して感染拡大を防ぎたいところですね。
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
【今日のちょっといい話】
◇甚五郎のネズミはうまかった ~技量と智恵~
名工といえば左甚五郎(ひだりじんごろう)。
日光東照宮の“眠り猫”、上野寛永寺の“昇り龍”など、
あまりにも有名である。
江戸初期、播磨国(はりまのくに・兵庫県南部)に生まれた。
本名は、伊丹利勝(いたみとしかつ)。
生まれつき左ききで、左手一本で仕事をしたので、左甚五郎と呼ばれる。
彼も「左」を自分の姓にしたという。
菊地藤五郎(とうごろう)は、甚五郎と並んで、
当時、彫刻界の双璧といわれた。
碁、将棋、野球、相撲、剣道、プロレスなど、
何事も他人(ひと)は、競争させ、応援したがるものである。
ひいき筋はそれぞれ、日本一の名工と誇り、
時にはエスカレートして、血なまぐさい争いまで起きる始末。
“だいたい、日本一が二人いるのがおかしい。決着つけてほしい”の要望が、
世間に満ちていた。
耳に入った将軍は、両人を呼んで、こう命じた。
「どちらが日本一か。その場で、ネズミを彫刻してみよ」
両者は必死で、ノミをふるう。
チョロチョロと、今にも動き出すような二匹のネズミを一見して、
将軍は驚いた。
まったく甲乙つけがたい、みごとなできばえであったからだ。
困惑の将軍に、側近の智恵者がささやく。
「ネズミのことなら猫が専門家。猫に鑑定させたらいかが」
大きくうなずいた将軍は、さっそく広場に二匹のネズミを、離して置かせ、
猫に狙わせる。
放たれた猫はまず、藤五郎の彫ったネズミに直進した。
“藤五郎が日本一か”と思った瞬間、
どうしたことか、パッと吐き捨て、甚五郎のネズミに突進、
ガブリとくわえて、飛んで逃げ去ったのである。
万雷の拍手と歓声が、甚五郎にあがった。
藤五郎のネズミは、木で彫ってあったが、
甚五郎のは、鰹節(かつおぶし)で作ってあったのだ。
技量だけでは、真の名人とはいわれない。
臨機応変の智恵が必要なのである。
【編集後記】
警察庁の調べによると、
今年の自殺者は11月時点ですでに3万人を超え、
12年連続で3万人以上となりました。
このままいくと過去最多になる可能性も出てきましたね…。
景気悪化を原因に挙げる人もいますが、
それなりに景気が回復していたときでも、
やはり3万人は超えていたことを考えると、
問題はもっと根底にあるような気がします。
輸入ワクチンに期待が集まっていますが、
海外で副作用が多く報告され、調査が進められていた
イギリスのグラクソ・スミスクライン社(GSK)製のワクチンには、
本来は見られない原因不明のにごりが生じたり、
国内で行った動物実験でも予想以上に死亡率が高かったようで、
今後一般の意見も公募して、しっかりと検討がなされることとなりました。
下火になってきたとはいえ、
ワクチンを確実に接種して感染拡大を防ぎたいところですね。
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
【今日のちょっといい話】
◇甚五郎のネズミはうまかった ~技量と智恵~
名工といえば左甚五郎(ひだりじんごろう)。
日光東照宮の“眠り猫”、上野寛永寺の“昇り龍”など、
あまりにも有名である。
江戸初期、播磨国(はりまのくに・兵庫県南部)に生まれた。
本名は、伊丹利勝(いたみとしかつ)。
生まれつき左ききで、左手一本で仕事をしたので、左甚五郎と呼ばれる。
彼も「左」を自分の姓にしたという。
菊地藤五郎(とうごろう)は、甚五郎と並んで、
当時、彫刻界の双璧といわれた。
碁、将棋、野球、相撲、剣道、プロレスなど、
何事も他人(ひと)は、競争させ、応援したがるものである。
ひいき筋はそれぞれ、日本一の名工と誇り、
時にはエスカレートして、血なまぐさい争いまで起きる始末。
“だいたい、日本一が二人いるのがおかしい。決着つけてほしい”の要望が、
世間に満ちていた。
耳に入った将軍は、両人を呼んで、こう命じた。
「どちらが日本一か。その場で、ネズミを彫刻してみよ」
両者は必死で、ノミをふるう。
チョロチョロと、今にも動き出すような二匹のネズミを一見して、
将軍は驚いた。
まったく甲乙つけがたい、みごとなできばえであったからだ。
困惑の将軍に、側近の智恵者がささやく。
「ネズミのことなら猫が専門家。猫に鑑定させたらいかが」
大きくうなずいた将軍は、さっそく広場に二匹のネズミを、離して置かせ、
猫に狙わせる。
放たれた猫はまず、藤五郎の彫ったネズミに直進した。
“藤五郎が日本一か”と思った瞬間、
どうしたことか、パッと吐き捨て、甚五郎のネズミに突進、
ガブリとくわえて、飛んで逃げ去ったのである。
万雷の拍手と歓声が、甚五郎にあがった。
藤五郎のネズミは、木で彫ってあったが、
甚五郎のは、鰹節(かつおぶし)で作ってあったのだ。
技量だけでは、真の名人とはいわれない。
臨機応変の智恵が必要なのである。
【編集後記】
警察庁の調べによると、
今年の自殺者は11月時点ですでに3万人を超え、
12年連続で3万人以上となりました。
このままいくと過去最多になる可能性も出てきましたね…。
景気悪化を原因に挙げる人もいますが、
それなりに景気が回復していたときでも、
やはり3万人は超えていたことを考えると、
問題はもっと根底にあるような気がします。