映画のせかい

私が最近見た映画 ※ネタバレあり

ゴジラ (ゴジラ16)#161

2004-12-31 | ゴジラ
1984年 日本 103 分 シリーズ16作

怪獣がゴジラしか出てこない、1954年版の第1作目のゴジラの続編。シリーズのほとんどがゴジラVS○○の対決モノだが、さしづめゴジラVS日本軍、ゴジラVS自衛隊といったところか。そもそも第1作でゴジラの誕生については解説されているが、他の怪獣に関しては次から次へ沸いて出てくるようで説得力に欠ける。よって個人的にはゴジラと人間がじっくり戦うというストーリーは○マルなのである。

インデペンデンスデイばりに先頭に立って指揮を取る総理大臣(さすがに飛行機に乗って戦いはしませんでしたが^^;)の姿や、秘密裏に開発されていたカドニウム弾を発射するスーパーXなど、誕生に関しては説得力と言ったものの、ゴジラとの戦いに関してはあまり説得力は無い(笑)が、しかし、そこは気にせず、今までの怪獣映画としてではなくパニック映画として見るとこれが結構面白い。新幹線を持ち上げ、車両に乗っていた乗客の視線からのゴジラや、ビルから出るとゴジラの足が、といった構図は、ゴジラが本当に現れたら、という思いをつい描いてしまい新鮮に感じた。

ゴジラに原子力潜水艦を沈められたソ連が、敵はアメリカと思い込み、両国の緊張が高まるとか、ソ連の宇宙からの核爆弾が誤って発射されてしまい、アメリカの迎撃弾により日本での爆発が防がれるといったエピソードが挿入されているのも興味深い。

時期的にも初期シリーズとのちの平成ゴジラシリーズの中間に位置するこの作品は、内容的にもゴジラ対策に追われる日本政府の姿を中心に描くなど、異色の出来栄えとなっている。
そしてこの後、5年を経て平成ゴジラシリーズが開始される。

○日本軍VSゴジラ× 決まり手-三原山噴火口に誘導

メカゴジラの逆襲(ゴジラ15)#160

2004-12-31 | ゴジラ
1975年 日本 83分 シリーズ第15作

メカゴジラの残骸を調査していた潜水艇・あかつきが未知の恐竜チタノザウルスに襲われた。チタノザウルスを操っているのは真船博士、15年前恐竜のコントロールを提唱し学会を追放された男である。博士の研究を支持する一之瀬が博士の家を訪れるが、娘の桂はどこか怪しげに父は5年前に死んだと言う。しかし地下の秘密基地ではメカゴジラを修復する真船博士の姿があった。

ゴジラ(正)VS真船博士(悪)といった感じで話は進められるのだが、陰で動かしているのはブラックホール第3惑星人なのだ。前回よりもさらに宇宙オタクさを増したいでたちをした彼らは博士の娘・桂をサイボーグ化し、メカゴジラの頭脳に組み込んだ。うーん、おそるべきブラックホール第3惑星人!でも素手の人間と格闘して死んでしまう。打たれ弱いぞブラックホール第3惑星人!

さて、前作で人気爆発のメカゴジラ、空飛ぶシーンはなんとなく情けない気がしなくもないが、工場で修復中のところはむちゃくちゃカッコイイ!!子ども心をくすぐるキャラだ。その後も立場を代えて何度も登場することになるが、人気怪獣のひとりである。

関係無いけど、ブラックホール第3惑星人が戦うシーンでアイアンクローしてた。


○ゴジラVSメカゴジラ× 決まり手(桂サン自爆による連動爆破)
○ゴジラVSチタノザウルス× 決まり手(ビッグファイアー)


ゴジラ対メカゴジラ(ゴジラ14)#159

2004-12-31 | ゴジラ
1974年 日本 84分 シリーズ第14作

公開の翌年に開催される沖縄海洋博(大阪万博の次の万博)の開催工事現場の洞窟から見つかった壁画と置物を、考古学の科学者と宇宙からの使者が奪い合う。もう一人ルポライターを名乗る怪しいサングラスの男が絡み、誘拐事件へと発展していく。

また考古学の博士が宇宙人(ブラックホール第3惑星人)に囚われてしまう際、のスペースチタニウム(という金属)を使ったパイプも随所で活躍。所々に登場して渋い活躍をする怪しいサングラスのインターポール(国際警察)の南原と共に、ブラックホール第3惑星人との戦いに挑む。ブラックホール第3惑星人はゴリラっぽい素顔だ。

メカゴジラの登場は痛烈なインパクトがあった。登場時はゴジラの着ぐるみ?を着てたわけだが、アンギラスに見破られる。アンギラスを軽々と料理し(アンギラス、ここでも扱い悪~^^)ゴジラの皮を破って出てきたメカゴジラは、首が180度回転し、前後の敵を同時に攻撃することも可能である。


沖縄海洋博を盛り上げるため?ご当地怪獣キングシーサーが限定出演。ゴジラと組んでメカゴジラと戦い、活躍する。最後は洞窟に戻っていった。オレンジの太陽のマークのサンフラワー号が出てた。懐かしい!

○ゴジラ型メカゴジラVSアンギラス× 決まり手(口裂け)
○ゴジラVSメカゴジラ× 決まり手(一部故障により退避)
○ゴジラ(&キングシーサー)VSメカゴジラ× 決まり手(首ちょんぱ)

ゴジラ対メガロ (ゴジラ13)#158

2004-12-31 | ゴジラ
1973年 日本 82分

今度の敵は地底人。度重なる人類の核実験に怒った海底人シートピアは、昆虫怪獣メガロを送り込む。一方、伊吹吾郎は人造人間ジェットジャガーを開発していた。ジェットジャガーをメガロの誘導に使おうとしたシートピア人だったが、伊吹はそれを阻止、巨大化したジェットジャガーはゴジラを呼びに行く。シートピア人はM宇宙ハンター星雲人からガイガンを借り、地球を破壊していく。

と、細かい設定はぶっ飛んでるが、単純に見たらおもろい!まずは主人公の少年の視線から見た物語であること。子どもはちょっと背伸びしてお兄ちゃんたちと冒険してみたいんですよねー。それからジェットジャガー。正義に目覚めたら我を忘れて巨大化するなんて実際ありえないんだけど、ま、カッコイイから良し。ゴジラとのタッグは全くタイプが違うだけに笑えた!そしてカブトムシ(?)怪獣メガロ。なかなか健闘しました。ガイガンもそれなりに。

ラストのバトルは延々続いて迫力あった。ガイガンを追い越すスピードで飛ぶジェットジャガー、バーリトゥードで迫るゴジラの馬乗りパンチ、そしてなんと言っても圧巻はゴジラの助走付きドロップキック!

少年の声を受けつつ、去っていくゴジラの後姿も渋かった。子門真人の「ゴジラとジャガーでパンチ・パンチ・パンチ」っていう歌も良かった(笑)いやー笑えた笑えた。

○ゴジラ&ジェットジャガー組VSメガロ&ガイガン組 決まり手(地面に叩きつけ)

映画サイトでゴジラ対メガロ
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地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン(ゴジラ12)#157

2004-12-31 | ゴジラ
1972年 日本 89分 シリーズ第12作

子供ランド建設にデザイナーとして関わることになった売れない漫画家が偶然手にしたテープは、怪獣を呼び寄せる力を秘めていた。
漫画家の元を訪ねた女から、兄が子供ランドにさらわれた事を聞いた漫画家は、子供ランドの怪しい陰謀説を解明しようと子供ランドのゴジラ塔を調べるが、逆にアパートをつきとめられテープを奪われる。実は子供ランドはM宇宙ハンター星雲による地球侵略の秘密基地だったのだ。
テープからの電波により、宇宙からキングギドラとガイガンが飛来。そして怪獣島からはゴジラとアンギラスがやってきて、地球を守るために戦う。

この辺りは作り手の遊びもあったのか、またまた異色シーンがある。ゴジラとアンギラスが漫画風の吹き出しで何度もしゃべってる。しかも「偵察に行って来い!」とアンギラスはパシリにされてる(笑)日本軍からは攻撃されるし、アンギラス可哀想!でもバトルでは「ゴジラの逆襲」以来の活躍を見せるので要チェックだ。
ガイガンがビルを破壊するところは、建物の中にいるのはどう見てもリカちゃん人形。あれを人間に見立てろ、と言われても・・・。子供ランドのゴジラタワーは口部からレーザー光線を出す優れものなんだけど、意外とあっさり破壊されちゃった。で、M宇宙ハンター星雲人がまさかゴ○○○だったとわー。
ガイガンは結構かっこいいと個人的にはお気に入りなんだけど、キングギドラとペアじゃないとダメだったのだろうか?かなり惜しいところまでゴジラを追い詰めるが・・・。
バトルシーンは結構長め、じっくり堪能くださいませ。エンディングテーマもイケてます。

○ゴジラ、アンギラス組VSキングギドラ、ガイガン組× 
×ガイガン 決まり手(アンギラスの背面アタックからファイアー)
×キングギドラ 決まり手(一本背負い)


天国と地獄 #156

2004-12-30 | た行映画
1963年 日本 143分 黒澤明監督

公開当時の日本は、新幹線が開通する直前で高度成長期真っ盛り、貧富の差が生じてきた頃であった。タイトルが表す天国は富、地獄は貧を表していると単純に思うが、そこに至るまでの過程という意味においては生まれながらの不公平、理不尽な世界なんかを示しているのであろう。極端に言えば、生まれてきた時点で天国を生きる人間と地獄を生きる人間がいる、この世は天国と地獄が同居してる、ということなのかもしれない。

物語はおおまかに前半と後半に分かれる。ナショナルシューズの専務、権藤(三船敏郎)が、自社の方向性に疑問を持ち、社長の椅子を狙い、たたき上げの財産を用意していた。ちょうどそこへ誘拐犯人からの電話がかかるが、誘拐されたのは運転手(佐田豊)の息子であった。金を払えば全てを失うという状況の中、刑事と共に身代金とともに特急こだまに乗り込む。というのが前半。

権藤は苦労して現在の位置を築いた苦労人であり、その豪華な家や美人妻はその努力の象徴でもあるわけであるが、当の本人以外は事件に関しては客観的で、ここまでに誘拐事件を通して関わる人々の人間模様が皮肉を込めて描かれる。

自分の子どもじゃなかった、金は払わん、と一度は決意する権藤。重役サイドに付くか、権藤サイドに付くか打算的に客観視している権藤の腹心・河西(三橋達也)。助けたいと言う妻に、お前は贅沢しか知らないからわからない、と言う権藤。さあ、社長の座がもう少しという天国から一転、地位も財も失うという地獄へと叩き落されるわけだ。

後半は犯人を追い詰める刑事(仲代達也)にスポットが当たる。科学捜査なんて無い時代に、一つ一つの手掛かりから犯人像を絞っていく姿と、刑事たちのブリーフィング(捜査会議)をじっくりと見せていく。犯人からの電話のテープに入っていた電車の音から路線を、子どもの書いた景色の記憶の絵から監禁場所を、車の付着物から魚市場を、と。
最後は燃えたら色付きの煙がでるように細工していた受け渡し用のカバンから出た煙(そこだけはパートカラーで見せている)から犯人の割り出しに成功する。

ここでは捜査を通じてこの時代に生きる人々を描写している。麻薬中毒者が道路に溢れていたり、中毒者住居みたいなのがあったりする。犯人竹内(山崎努)は麻薬中毒者をモノのように扱い、使い捨てで麻薬を与えてショック死させる。ここまでひどい地獄絵図が本当に存在したのかは不明だが、権藤家を見上げる丘の下に住んで、下から権藤の家を眺めているうちに憎悪に変わっていった、という動機には、不条理を超えたやるせなさがある。

今捕まえてもせいぜい(求刑)15年、被害者の損害は終身刑並だ、とさらに犯人を泳がせてから逮捕する刑事。お金は権藤に戻るが、家はすでに債権者の手に。がらんとした部屋の中、債権者の事務的な明るさと、世論に押され権藤を重役として迎えに来る河西を追い返す権藤の姿がある。天国を離れようとしているかのように。

さて、ラストシーンで犯人と権藤は留置所で檻越しに対峙するのだが、どちらか一方をカメラが捕らえるともう一方がガラスに映っているという手法を用いて会話が記録されている。生まれてから地獄には慣れている、死刑は怖くないという竹内。一方権藤は他の靴メーカーでナショナルシューズを超えようとまた地道に這い上がっていこうとする。

天国の象徴として描かれている権藤は決して悪人ではない。むしろ自分の思いをしっかり持った英雄的な存在だ。しかし、立場が変わるだけで部下はついてこないし、全然知らない男からは恨まれる。不幸な人間から見ると幸福な人間が不幸になっていくのを見るのは嬉しいんだ、と言い切る竹内を権藤は何を思って見つめていたのだろうか?

時は流れて40年、「一億総中流」時代を経て、現在はまた貧富の差が拡大してきていると言われているが、この映画が今見ても全然色褪せていないのはそのためだけではないだろう。

ちょい役に意外な人が出てて、老いた工夫役の東野英治郎と債権者役の西村晃の初代&二代目の水戸黄門もこっそり競演! 麻薬患者で菅井きんなどなど。

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超人ハルク/デアデビルの罠 #155

2004-12-29 | た行映画
1989年 アメリカ 95分

TV「超人ハルク」の長編スペシャルの1本として製作された。ハルクとデアデビルの夢の競演が実現したわけだが、「スパイダーマン」「超人ハルク」「デアデビル」の原作者は同じ人(スタン・リー氏)で、今後もスパイダーマンとデアデビルの共演も予定されているようだ。

さて、今回も街から街へ彷徨い歩くバナー博士が、地下鉄で宝石泥棒の2人組が女性に絡んでいるのを見て逆上、ハルクとなって逮捕される。そこへ接見に来た盲目の弁護士マット・マードックと出会う。ハルクに変身するという秘密を持ったバナーは、最初は反発するが、正体を明かしたデアデビルにだんだん心を開いていく。

デアデビルは最近の作品に比べれば地味であることは否めないが、彼を中心に描かれていることもあってなかなかカッコいい。悪のボスにフルボリュームでの騒音攻撃で苦しめられるが、そこへハルクが現れて・・・。

というわけでストーリーはデアデビルの罠ではないんだけど(ハルク対デアデビルってのを期待しちまったぜー)、単純明快に悪と戦う2人のヒーローは心地よかった。

変身後のハルクはL・フェリグノが演じてる。リメイク版の『ハルク』にもゲスト出演しているようだ。CGもいいけど、役者が変わって変身!というのも特に違和感も無く、シンプルでよかったと思う。監督製作も務めた主演のビル・ビクスビーはこの後93年に亡くなっている。


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ハルク #154

2004-12-29 | は行映画
2003年 アメリカ 138分

アメコミというと、普通の人がヒーローに変身し世を救うドンパチものを連想するもんで、科学的な実験を経て事故が起こって主人公がハルクに変異するまでが長く感じた。スパイダーマンも似たようなものだけど、こっちはさらにつらかった。主人公とヒロインとそれぞれの父親との関係を写すよりも、後半のハルクが出ずっぱりの方が圧倒的に面白かったので、どうしたものかなあと思う。

で、ハルクはどちらかというとかわいそうなキャラだ。悩める主人公で、話もカラッと明るいとは言えない。その分ハルクになってからの暴れっぷりは爽快で、ロケットを追いかけて手で掴んだり、ジャンプして飛行機を掴んで叩きつけたりするところはとてもリアルでよく出来たVFXだと思う。ちなみにVFXって何のことか知らなかったんだけど、Visual Effects(視覚効果)の略称で、実写映像のうえにCGを合成する手法全般のことらしい。

素晴らしいVFXを堪能し、その他のことは考えたくない一作。ちょっと辛口すぎたかな??

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リアル・ワールド 悪魔の監禁TV #153

2004-12-28 | ら行映画
2002年 アメリカ 86分

「リアル・ワールド」は知らない男女7人が共同生活を送る姿をそのまま放送するMTVの人気ドキュメンタリーだ。恋もあれば確執もあって、日本で言えば「あいのり」なんかが近いかも。
テレビ映画である本作は、リアルワールドの封印された番外編が見つかった、しかも誘拐犯人が緻密に作った作品となっていた。という作りで、画面がTVドキュメンタリー風だったり、出演者も過去に本当に出てきた人が出てたり、まるで実際にあったことみたいだ。マニアックなスタッフのお遊びというか洒落が効いているというか。。。こういう遊びは大歓迎だ。

サイコキラー風の犯人は番組の大ファンで、自分の理想のリアルワールドを演出したかった男。番組撮影中に出演者を丸ごと山奥の別荘に連れ出すことに成功し、そこで自ら作ったセットの中で出演者たちを追い込んでいく。しかし、この極限状態が、出演者たちが自らをさらけ出していくきっかけとなり、まさにリアルワールドが展開され始める。さらに男4人女3人の7人の出演者のうち一人消え二人消え、自らが殺したと言う犯人。残された出演者は脱出を試みる。カメラスタッフを巻き込んでの駆け引きの中、最後に犯人に選択を迫られ・・・・。

多分チンケな結末に終わるんじゃないかと思っていたが、ドンデン返しあり、なかなか面白かった。現出演者と過去の出演者のバトルを期待していたが、そっちはちょっと期待を持たせただけでお預けになっちゃった。

米TV題材
アルティメットストーム・・サバイバーっぽい番組を舞台に。

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