WIND BENEATH MY WINGS

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やり過ごしと尻ぬぐいが組織を安定させる

2007-11-04 14:16:29 | 成果主義
私がこれまで、
「虚妄の成果主義」
「育てる経営の戦略~ポスト成果主義への道」
「できる社員はやり過ごす」
から読み取った、
「やり過ごし」「尻拭い」の効能は下記の通りです。

そして日本の組織を安定させてきたそれらは、
成果主義の中、消えてしまいました。

■やり過ごし現象の効能

慢性的なオーバーロード状態の部下は、上司の指示命令のすべてのこたえることは不可能。人事異動が頻繁に行われ、着任して日の浅い上司が出す、的外れな指示は、上司の顔をつぶさずに、自然とろ過され、正当な指示に対する業務だけがラインに流れる。上司も馬鹿ではないので、なかなか実行されない指示のナンセンスさを悟る。

■尻拭いの効能

日本の企業では、何か不首尾が生じたときには、係長クラスが、その尻拭いをしてきた。「尻拭い」はストレスがたまる仕事であるが、ある程度限定された滞留期間の中であれば、若く、体力のある係長クラスはそうした仕事をこなすことが出来る。これが組織を安定させる。

■成果主義の中で失われた安定性

成果主義のもとでは「やり過ごし」が許されず、現場、若手が疲弊する。先輩たちは、若手の失敗の「尻拭い」などもしていられないから、失敗の芽もつまれず、失敗の尻拭いもされず、組織全体としての、健全性の維持とリカバリー能力が極めて低下する。

以下アマゾンから
出版社/著者からの内容紹介
新発見!やり過ごし、尻ぬぐいこそ組織を安定させ、発展させる力だ。「係長」の役割に着目した気鋭経営学者が解く日本企業成功の秘密。

内容(「BOOK」データベースより)
日本企業の本当の強さは意外なところにあった!上司の無理難題を「やり過ごし」、部下の「尻ぬぐい」までする係長クラスの奮闘にはすごい働きが隠されていたのだ。年功制に基づく実力主義が発揮された時の驚くべき成果を検証。日本の会社にエールを贈る。

できる社員は「やり過ごす」 (日経ビジネス人文庫)
高橋 伸夫
日本経済新聞社

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