2020年2月6日に発行された日本経済新聞紙の朝刊一面に掲載された見出し「新型肺炎 収束に時間 致死率1%未満の見方」を拝読しました。
この記事は、まだ新型肺炎の科学的なデータが少ない中で、医療系の専門家に予想される事態などを取材した記事です。
日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では、見出し「新型肺炎 収束に時間 感染博大も致死率低く 専門家の見方」と報じています。
まず、記事の本文では、中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染者数が2月5日時点で約2万5000人に達したと報じています。そして、症状が出ていない潜伏期間中に人から人へ感染した可能性があるとの報告があり、致死率は高くないものの一層の感染拡大が懸念されると伝えています。
そして、感染の広がり方が2009年に流行した新型インフルエンザに似ているとの指摘もあると伝えています。
さてこの記事は、まだ新型肺炎の科学的なデータが少ない中で可能性を述べている点に注意が必要です。つまり賢く恐れ、対応しましょうという狙いです。
その専門家インタビューの前に、まず、日本国内で動きが注目されているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の話を挟んでいます。
厚生労働省は2月5日に、横浜沖に停泊し検疫を受けていたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客ら10人から新型コロナウイルスの感染が見つかったと発表した。国内の感染者は合計35人(午後9時時点)となったと報じています。
この数字は、中国に比べると、かなり少ないのですが、中国人旅行客の来日者数が多いことを反映して、中国以外の国としては多い方なのです。ここがポイントです。
さて、専門家インタビューでは、北海道大学の専門家(記事では実名表記)の方は「中国国内では、10万人が感染している可能性が高い」とし、感染者の半数以上が症状が出ない内に、感染が広がった可能性が高いと伝えています。
そして、「感染者のピークは4月ごろ」と予測しています。まだ収束には時間が必要だという予測です。
英国ランカススター大学による予測値は「武漢市での感染者数は約20万人と予測しています。まだまだ実態がつかめていないようです。
現時点では、致死率は2パーセントと、SARS(重症急性呼吸症候群)よりを下回るが、鳥取大学の専門家(記事では実名表記)の方は「まだ実情把握途中で、感染者が多い可能性も高いと推測できる」と解説します。
話を戻すと、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客を、日本国内の国民に話を拡大すると、まだ新型コロナウイルスによる肺炎の特徴がつかめていない現状では、今後、どのように収束して行くかは見極め・推測にまだ10日ほどかかるそうです。
日本と中国の関係密度の高さを考えると、当面は日本区内での旅行業や宿泊業での損害が広がり、さらに小売業・サービス業に損害が広がりそうです。
ここは賢く考えて、その対処法を考え続けることが一番大切です。賢く恐れ、対応したいものです。収束までには時間は数カ月かかると推定しています。
(追記)2月7日の午前9時台のニュース速報では、横浜沖の豪華クルーズ船から新たに41人の新型肺炎に感染してしている患者が見つかったということです。このため、合計60人強の患者が見つかりました。当該ウイルスをPCR法で培養・検査するために、検査そのものに時間がかかる点がネックになっています。