maidoの”やたけた”(ブログ版)

ジジイの身辺雑記。今日も生きてまっせ!

観梅の妄言-3 起の巻二

2006-02-04 20:43:18 | 支離滅裂-迷想迷夢-観梅の妄言

<お断り>
例によりまして、記事の内容は特定の団体や個人とは全く関係ございません。
たまたま同名団体や個人が実在しておりましても、全くの偶然です。
アレレ?と思い当たられる方があってもそれは思い過ごし、決して貴方がモデルでは有りません。
まさかとは思うけれど、どんな勘違いをされるやも知れんのでお断りして置きます。
話の都合上一人称を使っておりますが、これは現実の私のことを書いてるんやおまへん。
あくまでも虚構、フィクションでございます。
ハックション!誰か噂してるんかいな?
</お断り>


さりとて、邪魔な枝を紐で縛ってヒョコ曲げたり、まして懐から出したはさみでチョッキン、てな暴虐無惨な行いは不肖私奴の矜持が許さん。
以前、とんでもないことをして写真を写した残骸を見つけて、無茶苦茶気分が悪かったねぇ。
自然が好きで写真に写すのと、写真が好きで自然を写すのとの違いかいな?

あるがままの状態を出来るだけ綺麗に写すのが、頑張って咲いてくれてる梅の花への礼儀でんがな。
考えに考えて撮っても、狙い通りに写せてる事は先ず無いんやから、考えるだけ無駄なんやけどね。
いつかは快心の写真が撮れる、それがこの一枚かも知れんという期待がありますやんか。
人間、夢と希望が無いことには、生きてゆくのがしんどおまっせ・・・。

それはそうと、一つのテーマをライフワークとして追うというのは、中々結構な趣味ですなぁ。
その結果として賞をもらえたら、これは立派なもんで大喜び大威張りできますねぇ。
よしんばゲージュツと認められずとも、貴重な記録である事に間違いは無い。

ほとんどの方は入賞する日を夢見て、腕とセンスを磨いて日々精進してはるそうです。
ところが驚いた事にコンクールマニアというのがいてるんやそうです。
とにもかくにも賞を取りたい、それが写真をする唯一無二の目的、てな奴がいてるんやて。

そのためには金に糸目をつけず高級機材を揃えてくれるから、カメラ屋にとってはまたとないエエお客。
けどこういう輩は何回応募しても中々入選せんのですねぇ。
出来る事なら日々精進は端折って、エエ格好だけをしたいというのがそもそもの間違い。

そやのに足摺りするほど賞が欲しい、こうなると節操も何もあったもんや無い。
一つのテーマを追うてな事はまだるっこしい。
例えば白鷺の写真が賞を取ると、次回には似たような白鷺の写真がドッサリ応募されるんやて。
入賞作の構図をそのまんまパクったりするのもいるらしいねぇ。

入賞しやすい被写体は何やろ?てな事を考えてエエ写真が取れるかいな。
ひどいのは同じ写真をアッチコッチに応募するのまでいてるそうな。
挙句「金で何とかならんやろか、何ぞツテは無いか?」とまで言う奴が居てるそうですわ。

デジタル化が進むと、フィルムよりも細工が簡単に出来るから、もっと酷いのが出てくるんやろうなぁ。

アルバイトの駆け出しの頃に、厭になるほど言われてましてん。⇒関連記事「NIKON F と S3

何を狙ったか説明せんならんような写真を撮るな。
漫然と使えんフレームを沢山写したり、逆に一発必中を狙うのは素人。
フィルムを惜しまず、数(カズ)撃って数(カズ)当たりを取れ。
動く手間を惜しむな、現場の雰囲気を写すには、短い玉(レンズ)で被写体に肉迫せぇ。
ピンボケ、手ブレは絶対アカン、構図云々以前の問題や。
とにかくハッキリ、クッキリ写してこい、ぼかすのは後からどうにでも出来る。

新聞紙面に使うでなし、百貨店や遊園地の催し物の現場記録写真にそない神経使わんでもと思うけどねぇ。
肉迫いうても舞台に上がったら張り倒されるから、それなりの望遠も使ってましたわ。
ところが、当時はズームレンズ何てぇのはほとんど無かったんで、移動とレンズ交換が大変でした。

フィルムを惜しむないうても、梅の花を写すのにモードラつけて連写したところで、どうなるもんでも無いやろしね。
大体飛行機から爆弾落とすとか、機関銃でバリバリと無差別というのは好みやないんです。
単発銃で一発必中の方がまだしもましやけど、できれば顔が見える手の届く距離でチャンチャンバラバラが好き。

勝つも負けるもオノレ次第の恨みっこ無しが心情的には好きやねんけどね。
現実にはオノレの非力さドン臭さを自覚しているから、できる限り荒事には関わらんようにしているアカンタレですねん。
しかし魚を取るにしても、底引き網や巻き網で一網打尽よりも一本釣り、出来たら銛を持って追い掛け回したいねぇ。

さて話を戻して、というても本題には中々戻れんのですがね。
ん?ところで本題は何やったんかいな??まぁエエか・・・。
フィルムは自前で社給品や無いねんから、懐具合が問題です。
大奮発して惜しまず写したら、安うなったとはいえ現像焼付けの費用が結構応えまっせ。

それに、機械で自動的に焼き付けるよって、中々思うた色に仕上がれへんのです。
試しに16色のカラーチャートを一色ずつ写して現像焼付けして貰ったら、いかに色の再現にブレがあるかよくわかります。
ま、自分の腕が悪いのは棚に上げて、DPEの機械のせいにしてるといわれると、うぐぐぐ。

画面の隅っこにカラーチャートを写しこんで、前後少しずつ露出を変えたのを、手焼きして貰えば色の問題は解決するけど、それこそ莫大な料金を覚悟せんならん。
かというてカラーの現像焼付け引き伸ばしを自分でやるとなると、温度管理や何やらが厳しゅうて白黒のようなワケには行かん。

それならいっそ白黒でというても、白黒で花の写真は相当腕とセンスが無いと無理。
色というのは大したもんで、少々の腕の悪さ、センスの無さどころか被写体のまずいのも色が付いてると救われるんですなぁ。
少々配置が狂うたヘチャムクレでも、色気さえあれば・・・、おっとっと。

そらアルバイトの時分は、フィルムはただやし、何枚かは使えるのを写さん事にはお払い箱を喰らいますやんか。
その上催し物の現場写真は、当り前やけどやってる間にしか写せんのです。
「シャッターチャンス逃したから、すまんけど今のんもう一回やって」てな事を言えるわけがない。

中には一日に数回同じ事を繰り返す催しもあったけど、次回を待ってたんでは帰りが遅くなって即クビ。
何かといえばクビになるんやからたまりませんよ。
それもこれもアルバイト希望者が多うて空席待ちが仰山いてたんです。

不細工に写ってようもんなら事務所から文句が来る事があるんです。
お客の邪魔をせんようにとなると構える場所は限られるし、どうしても若干下から写す場合が多いんですよ。
何ぼ相手が駆け出しとはいえタレントやからそれなりに可愛いとはいえ、下から写しても可愛いのはそうはいてませんで。
正体を写しただけやないか、てな事はアルバイトの身では言われもせんしねぇ。

客席を含めた全体、客席からの舞台、舞台袖から客席とレンズ替えながら走り回って、邪魔やいうて怒られてねぇ。
必死こいて写してきても、なんとか使ってもらえそうなのは、フィルム一本に多くて5枚、普通は2、3枚やったね。
梅の花を写すのに、現場写真の心得をそのまま適用はしかねるけれど、ピンボケ、手ブレに関しては確かにそうですなぁ。

ところが若い頃ならともかく、教えを守ろうにも足はヨタって、目は老眼。
せめて守れるのは被写体に肉薄することぐらいですわ。

短い玉(レンズ)いうてもマクロの55mm。
近接の手持ちだけに手振れ防止に早いシャッターを切りたい。
高感度フィルムはどうしても粒子が粗いしねぇ。
そうなると絞りを出来るだけ開かんならん。

しかし絞りを開けすぎると被写界深度が不足するんですなぁ。
雄蕊の先っちょだけハッキリ写って他はボケボケということになりますねん。
クイズの問題に使うんや無いからそういう写真ではちょっとなぁ。

何処で折り合いを付けるか?アチラ立てればコチラが立たず。
邪魔臭なって適当なところで、まぁエエか。
人生ちゅうのは、そういうことの繰り返し。

2006/02/04
観梅の妄言-4


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