maidoの”やたけた”(ブログ版)

ジジイの身辺雑記。今日も生きてまっせ!

07 CCUを卒業

2006-05-23 08:27:41 | 虚々実々-心筋梗塞顛末記

2006/04/24(月)
ところが一眠りした頃、あれっ?なにやら寒いなぁ、と目を覚ますと風が部屋の中に吹き込んでるんです。
その内紛れも無いタバコの臭いが・・・。

やがて看護師がやって来て「又ですか!昨日取り上げたのに一体何処に隠してたんです?預かりますから渡して下さい。」
「煩そういわんでも渡すがな。取り上げられてもまだあるねんよって。」
「何処に隠してるんです?」「秘密や。」オイオイ・・・。

看護師がひとしきり注意して行った後、しばらくして電気がついたかと思うとゴボゴボ、シューシューと電気ポットか何かで湯が沸く音がするんです。
やがて今度は即席めんの匂いがプ~ン。
再び看護師がやって来て「一体何時だと思ってるんですか!同室の方が迷惑でしょ。折角入院してるんですからきちんと病院食を取ってもらわないと困ります。」

「向こうの人は寝てるがな。それにあんな飯はとてもやないが喰えんで・・・。」
「騒がしいて寝てられるかいな、起きてるワイ!」と言いたかったんですが、かかわりになるのも鬱陶しい。

看護師が去った後もデカイ声でブツブツ言いながら、電気を点けたり消したり、窓を開けたり締めたり。
挙句に歯を磨きだしたかと思えば、オットセイの発情期みたいに「オェ~、アォ~グェ~」と五月蝿い事。
何と無く妙な雰囲気を感じて目を開くと、不気味な事にカーテンから頭を出してこっちを窺ってるんですわ。

さすがに温厚でしかも体調不良の私も「貴方どうお考えか知りませんが、夜中に騒がないで下さい。」とご注意したんです。
いや正確には言葉遣いが少し違ったかも?ま、そういう意味の事をちとキツ目にね。
ブスッとした顔で黙ったまま凹っこんで、その後は静かにしてましたわ。
そやけどそれが明け方の4時ごろでっせ・・・。

6時過ぎに血圧を測りに来た看護師が「眠れました?」
「あれで眠れた筈が無いやろ?今日は部屋を変わるか、相手を替えてもらわんとたまらんよ。」
7時に朝食が来てもお隣は物音一つせず、どうやら熟睡の様子ですわ。

やがて師長がやって来て「昨夜はご迷惑を掛けたようですみませんでしたねぇ、今日は一般病棟に移ってもらいますからね。」
「いうたら何やけど度が過ぎてるねぇ、あんな人はとっとと一般病棟へ行ってもらわんと、CCUに置いといたらあかんでしょ。」
「エッ?一般病棟に移るのはあなたですよ。」

「ぬわにぃ、ほんならあのオッサンは?」「明日退院です。」
「ヘッ。CCUから直に退院て有りなんですか?」「検査だけの場合はそいうのもありますねぇ」
集中治療病棟になんで検査だけの患者が入るんやろ?う~、判らん・・・。

オイオイそれにしても、一般病棟に移るてな事が今急に決まった筈は無いやろ。
少なくとも昨日には判ってた筈やで、何で早めに知らすことをせんのやろね。
お陰でまたカミさん知らん間に部屋が変わってウロウロせなアカンやんか。
今度は部屋どころや無いわ、階も2階から9階やもんなぁ。

ま、一般病棟でも何処でも静かになるんやったらエエんですけどね。
それにしても、病院というところはどうも根底に「知らしむなかれ、拠らしむべし」という姿勢がおますなぁ。
わたしそう言う態度はいたって嫌いですねん。

11:00 一般病棟9階の940号室へ転出、主治医が滝川医師から中尾医師に替わって、担当看護師は矢竹さん。
お~お~、ヤタケタの狸かいな!(なんのこっちゃ・・・)


今までの病室が窓からは管理棟の壁しか見えなかったのに較べて、ここは眺めがよろしいなぁ。
北北東向き窓から北摂の山々が箕面から阿武山、多分大阪京都の府境のポンポン山とちゃうかいなという辺まで見えるんですよ。
左手は箕面の滝や千里川の水源の薩摩池の辺り、丁度真正面あたりが石堂ヶ岡、一寸右の山裾には彩都が見えます。
ず~っと右手には阿武山の京大地震観測所らしき建物も。

昼飯の後、14:30から心臓リハビリ第一回なんやそうです。
車椅子に乗せられて別棟のリハビリセンターへ連れてゆかれました。

エレベーターで2階に下りて専門外来受付の所を右折、脳血管内科の前を通って、渡り廊下でリハビリ棟へ行くんですよ。
車椅子も初体験、結構気恥ずかしいというか照れ臭いもんですなぁ。

心電図の電極をペタペタと付けられ、血圧計をセットして、ウォーキングマシンで2.5Km/hで3分、これは楽勝でしたね。
ところが4.5Km/hではたった1分で息が上がって、足が縺れて敢え無く降参ですわ。
これには愕然としてしまいましたねぇ。

たかが4.5Km/hでっせ、そんなんブラブラ歩きですやんか。
普段の散歩で極普通に歩いてても5.0Km/h位の速度は出てましてん。
それがまるで全力疾走した後みたいに、目の前にピンクの玉がフワフワしてねぇ。

もぉヘロヘロ、なんちゅう不甲斐ないことになったんやろ・・・。
医者が横についてるとはいえ、もしもパッタリ逝ってしもたらどうしてくれるねん?
それでも院内歩行の許可が出たんで活動範囲は大幅に拡大しました。

帰棟後診察券(IDカード)が行方不明やと大騒ぎ。
何度も受け取ってませんか、持ってませんかと聞かれたけれど、そんなもん触った事もあれへんのです。
結局ナースセンターの机の上にあったという事で解決。
「七度たずねて人を疑え」という言葉を知らんのかいな?

救急車で運ばれた時に、先ず足首に付けられたIDバンドを右手首へ付け直しました。
どうもこのIDバンド、資源保護の為に漁獲制限で黒マグロの尻尾につけてるバンドを連想するんですよ。
しかし、こういうのを着けてても、患者の取り違えが起きるのはなんでなんやろなぁ?

16:00 X線撮影のため1階へ
思ったよりも大規模な病院ですねぇ、珍しいてキョロキョロしてしまいますわ。
夕食後歩行訓練を兼ねて地階コンビニや食堂見物。
入院以来6日目にしてやっと病院内の自分の居場所がイメージできました。

2006/05/23
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