魔法人の憂鬱

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Ⅲ 女帝

2023年02月15日 00時34分49秒 | 占い考察 -- タロット編
女帝は豪華な衣装に身を包み、王笏(おうしゃく)を両手で持っている。
ドレスには豪華な装飾をほどこした金と宝石のアクセサリーを垂らしている。
それは豊かさの象徴である。
彼女は豊満であり官能的でもある。女性の美の象徴でもある。
豊満さは妊娠や出産、結婚や家庭の安定なども表している。
右側の壁にかかる盾にはライオンの紋章が描かれているが、本来ウェイト版やマルセーユ版では
鷲の紋章やビーナスの紋章である金星などが描かれるのが一般的だが、このカードでは彼女の強い意志を表現しているのだろう。
女帝のカードがⅢ番であることも象徴的だ。三とは三角形を表し、タロットカードのほとんどの図柄は三角と四角の組み合わせで作られる。
安定や完全形を示している。またⅡの女教皇とは同じ女性を描いたものでも正反対の女性像になっている。
Ⅱの女教皇は聡明だが女っぽさを表に出さず、学問や真理の探究、知性への強い欲求を表し、
Ⅲの女帝では豊満でふくよかな顔立ちなど女っぽさを前面に主張するなど対照的である。

物語:

女教皇からの紹介があったとはいえ、女帝との謁見は簡単なものではなかった。
さすがに一国の女王がただの旅人に過ぎない男と簡単に会うわけがなかった。
エルは旅立ちに際して錬金術で作っておいたあの液体から握りこぶし大の金塊を女王に献上することにした。
「あなたが私に会いたいと申す魔術師エルか?」
「はい」
「なにゆえ私に会いたいと願うのです」
「私は長年、魔術と錬金術の奥義を極めるために修行をしてきました。しかし何のためにそれをしているのか分からなくなったのです。
また、人が何のために生きるのか、それぞれの持つ価値観の違えさえこの年まで考えたことが無かったのです」
「それが私と何の関係が?」
「そこで私は一般の庶民より、それぞれの立場の中で責任を持って生きる方々から教えを請いたいと考えました。
そして女教皇様からあなた様に会うように示されたのです」
「私の持つ価値観は『愛』だけです。それが何よりも勝るものだと思っています。この国は他国と比べ非常に豊かです。
国民にも公平にそれを分け与えています。その根底に愛があるからだと私は思っています」
「愛だけで人は生きられるのでしょうか? もし他国からこの豊かな国を狙われたら、愛で守ることができますか?」
「なるほど、愛で国を守れるかとな? 私は近々、隣国の若き王と結婚します。彼は強い男です。彼と話をすればよい。
あなたの旅の目的に必ず役に立つはずです」
魔術師エルは女王のもとを去った。そして隣国の若き王に会うために必要な準備を整えた。

 つづく・・・

 んじゃぁぁーー またぁぁぁーーー

  限界努力!!

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