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好きな作品&好きな人、日々感じたことなどを綴ります

映画「ユア・マイ・サンシャイン」

2006-11-17 00:20:31 | 映画
もう泣いて泣いて泣きまくりました
タートルネックがびしゃびしゃになるくらい。
あぁ、目が痛い・・・


監督:パク・チンピョ/主演:チョン・ドヨン、ファン・ジョンミン/2005年(韓国映画)
牧場で働くソクチュンは、昼間は体を売り夜はホステスとして働くウナに一目惚れし、一途な愛を寄せる。暗い過去を背負ったウナは愛を信じていなかったが、ソクチュンのまっすぐな愛に心を開き、プロポーズを受け入れる。しかしウナはHIVに感染し・・・

300万人を動員した韓国歴代No.1ラブストーリー。韓国で封切られた時からずっと見たいと思っていました。
期待していてガッカリさせられる映画もありますが、これはほんっと期待通り。いや、期待以上でした

とにかく主演の二人が素晴らしい!!
何を演じても上手いドヨンさんですが、この映画では気負わずにとても自然にウナという女性を演じているように見えました。インタビューで『監督に「チョン・ドヨンらしいウナを見せて欲しい。ウナになるためにと特別に何かを創り上げる必要はない」といわれた』と話していましたが、まさに可愛くてチャーミングだけれど陰のあるウナという女性そのもの。だからこそ、ウナの気持ちが痛いくらいに伝わってきました。
実話の為「この役を引き受けるまで6ヶ月迷った」そうですが、ソクチュンのモデルになった男性の2枚の写真・・・1枚は幸せな時の健康そうな写真。2枚目は妻に去られた後、一気に老け込んで白髪になってしまった写真を見た瞬間に出演を決めたそうです。

そしてソクチュンを演じたファン・ジョンミンさんが、その写真と同じように前半はちょっと太った幸せ一杯の姿、そして後半は哀れなほど痩せてやつれた姿だったのに驚きました。でもそれは外見だけでなく、一人の女性を何があっても愛し抜くと決めた一人の男性に訪れた過酷なまでの辛い現実、そしてそれを乗り越えるほどの愛の強さをジョンミンさんが演じきっていたからだと思います。
田舎者で純朴でウナに「ストーカー」と言われてしまうちょっとイタイ男なのに、ウナを一途に思う気持ちが表情に溢れていて、見ているうちに段々愛されるウナが羨ましく思えてきました。


『死ぬまでずっと愛してくれる?』 『もちろん、死ぬまでずっと。いや、死んでもずっと愛している』
女性なら1度はこんな言葉を好きな人から言われてみたいもんです。でも、口にするのは簡単だけど、実際にこの二人と同じ様な状況になってもこの想いをつらぬける男性がいるなんてありえない!なのになのに、これが実話だなんて・・・それもまた衝撃でした。二人にとってこの言葉はとても重く、深く、真実だったんです。こんな奇跡的な愛にめぐり合える人もいるんだなぁ。


登場人物の心理描写も丁寧だし、ウナの歌う歌が凄く効果的に使われていたりして、映画自体とても良くできています。
私の経験の中では、映画館で映画を見てこんなに周りじゅうみんなが泣いていた映画はなかったんじゃないかな。でも、ただの「お涙ちょうだい」だけじゃない温かいものが見終わった後に心に残りました。
監督は「この物語を作れば、二人のことを自分だけでも祝福してあげることができるのではないかと考えた」と語っているそうですが、やっぱりその想いがこの映画に溢れていて、見ている誰もが二人を祝福してあげたい気持ちになるんじゃないかと思います。
ここでは詳しく書きませんが、私が1番号泣した場面では泣きながらも笑いが起こりました。今想い出しても涙が出てきそうになるくらい、本当に素敵なシーンでした

もう大絶賛 お薦めです!! ユア・マイ・サンシャイン公式HP

どんな映画が見たい?

2006-09-07 02:25:14 | 映画
日本公開の韓国映画、興行成績ホントのところは?(朝鮮日報)

この記事を読んで「こんなの当然じゃん」と思ってしまったのは私だけ?
映画を配給する側が「当たる!」と思うものと、映画を見る側が「見たい!」と思うものが違うんだわ。


『シュリ』にしても『猟奇的な彼女』にしても、日本ではまだ知名度のない出演者だったのに、作品の良さでヒットした映画ですよね。
『私の頭の中の消しゴム』主演のチョン・ウソンssiだって韓流ファン以外には知名度が低かったのに、四天王(って言い方もあんまり好きじゃないけど)を押しのけて日本で公開した韓国映画の堂々第1位になってます。
『シュリ』を初めて見た時は正直「ゲッ、韓国ってこんな凄い映画作れるの?!なめてたな~」と思ったし、ヒットするものは韓流ブームとは関係なく素直に面白かったり感動したり、心を動かされる作品だと思います。
主演俳優は映画を選ぶ基準の1つではあるけれどそれが全てではないわけで、やっぱり大事なのはその作品の内容ですよね。
人気俳優が出てるってだけで見に行くのはそのファンだけで、作品自体に魅力がなければ他の観客は見向きもしないでしょ。
本当に大ヒットさせたいと思ったら、韓流ファン以外の観客が足を運ばなければ絶対無理。
でも、日本で映画の公開がすぐに決まるのは、作品の良し悪しよりもまず“主演俳優”なんですよね!この辺の需要側と供給側の温度差は何とかならないもんでしょうか


ヒットさせる気満々だったのにアレ?だった3作品。
左『連理の枝』:チェ・ジウの「難病もの」はもういくらなんでも見飽きたでしょ。チェ・ジウももういい加減オファー断ろうよ。
中『青春漫画』:クォン・サンウのファン以外で1,800円払ってまでこのおかっぱ頭を見に行こうって人がいるんかい!!
右『僕の、世界の中心は、君だ。』:本・映画・ドラマでもうすでに十分堪能している日本国民がこぞって「韓国版セカチュー」を見に行くとは思えません。(ちなみに私は本も映画もドラマも見てませんが・・・)この邦題もどうかと思うよ。個人的にはチャ・テヒョンの高校生役には興味あるけどDVDでいいな。

この3作品、見ていないので作品自体にケチをつけているわけではありませんよ。ただ「これが日本で大ヒットしないってのは分るよな」ってことが言いたかっただけなのであしからずm(__)m。


もうすぐ日本公開の韓国映画で私が期待しているのはコレ。ドヨンさんの『ユア・マイ・サンシャイン』
18-R指定にも関わらず300万人を動員し、韓国恋愛映画史上NO.1のヒットとなったラブストーリー!
なのに日本公開はなかなか決まりませんでした。たいしてヒットしてない映画が先にどんどん日本で公開されてたのにさ
配給会社様、主演俳優の日本での知名度やどれだけ制作費をかけたかだけではなく、どうぞ作品の内容で映画を選んで下さい。


でもって、1番何が言いたかったかといえば、
インソン君の『卑劣な通り』の日本公開が早く決まりますように (結局コレなのね~)

映画「ダ・ヴィンチ・コード」

2006-09-01 00:25:58 | 映画
7月の終わりに観てたんですが、この夏はすっかり「インソンカーニバル」状態で感想書いてませんでした。今頃~って感じですが・・・


監督:ロン・ハワード/主演:トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ/2006年
ルーブル美術館で発見された館長の死体。容疑者として現場に連れてこられた大学教授のロバート・ラングドンと館長の孫娘で暗号解読官のソフィーはフランス司法警察に追跡されながら謎を解き明かしていく・・・

監督良し、俳優良し、原作良し、おまけにルーブルで撮影してるっていうからものっ凄い映画になると思ったのに・・・あれれ、どうしてこうなっちゃった?
原作「ダ・ヴィンチ・コード」の醍醐味は何といっても“謎解き”の面白さなんですよ!主人公とヒロインが追いつめられながら、ああでもないこうでもないと知恵を出し合って謎を解いていくその過程がハラハラドキドキするのに、映画ではビックリするくらい安易に謎が解けてしまうんです~!!なので観ていて緊迫感や達成感が全然ない。
もともとあの原作を2時間半の映画にするってこと自体無理があるとはいっても、そりゃあいくらなんでもはしょりすぎでしょ~
「どうして今の謎解けたの?」「フィボナッチ数列の説明しなくていいのかぁ~!!」と思っている間にどんどん話は進んでいき・・・本を読んでなかったら何が何だかよく分らないんじゃない?
あまりにも急ぎすぎで登場人物一人一人の個性もはっきりせず、せっかくトム・ハンクス&ジャン・レノという名優が出演しているのに、演技の見せ場もない感じ。あぁ勿体ない。(ジャン・レノ好きなのにぃ~)
本を読んでない人は「面白かった」と言っている人がいたので、この映画のみを純粋に楽しみたいなら原作は読まない方がいいのかも。(でもそれじゃあこの話の本当の面白さは分らずじまいだし)
これは思い切って三部作にするとか、TVドラマにした方が良かったんじゃないかなぁ。
大事なトコはしょっちゃダメよ、はしょっちゃ



友達が「あれは『ダ・ヴィンチ・コード』のダイジェストだよ」って言ってたけど正しくそんな感じでした。
「観なきゃ良かった」とは言わないけど、観なくても良かった。映像は綺麗だったけど、DVDで十分。
すっごいケチョンケチョン(^◇^;)

映画 「マルチュク青春通り」

2006-04-11 00:38:12 | 映画
インソン君の最新映画『卑劣な通り』のユ・ハ監督がどんな映像を撮る人なのか、気になって見てみました。


監督:ユ・ハ/主演:クォン・サンウ、イ・ジョンジン、ハン・ガイン・/2004年韓国映画
1978年。江南(カンナム)のある高校に転校したヒョンス(クォン・サンウ)は、ずば抜けた喧嘩の腕で君臨するマンシク(イ・ジョンジン)と親しくなる。ヒョンスはバスの中で女子高生のウンジュ(ハン・ガイン)を見て一目惚れするが、積極的なマンシクが先に恋人にしてしまい・・・

思ってたより面白かったからホッとした~。もっと暴力&えぐいシーンばっかりの映画なのかと思ったら(原題が『マルチュク通り残酷史』だし)、思春期に悩む高校生達のケンカと恋と友情をノスタルジックに描いた青春映画でした。
私は小学生の頃プロレス大好き少女だったので、このくらいなら全然平気。やれやれ~って感じ(笑)。
しかし、男子校ってのは見るからにむっさいな~。臭ってきそうでした(-o-;)
指導教師が軍服姿で生徒を殴ったり、30年前の韓国の学校ってこんな感じだったの!?と初めて知るこの時代の背景にもビックリしました。そんな抑圧された学校生活の中で、ケンカが嫌いで控えめな性格のヒョンスが最後にすべての不満を爆発させ、憧れの「ブルース・リー」になって戦う姿は、この時代の若者達すべての不満を代弁しているように見えました。
こういう時代に思春期を過ごした人が見たら、きっと郷愁を感じる映画だと思います。(だから韓国で大ヒットしたんじゃないかな)

この時すでに27歳だったらしいクォン・サンウの高校生ってどうなの?と思いましたが、ちょっとフレッシュさに欠けるかなーってくらいで、そんなに違和感はなかったです。演技は特別凄いとは思わなかったけど、

やっぱりこの体は凄い!お腹割れまくり!!後半の体を鍛えるシーンは、もうこれでもかってくらい「俺のモムチャン見てくれ」って感じでした(笑)。好きな人にはたまらない体なんでしょうねー。私にはこのシーンがちょっと長すぎて早送りしそうになっちゃったけど・・・(モムチャンにはときめかないもんで)

私はどちらかというと、友達のマンシクの方が印象に残りました。喧嘩が強くて積極的だけど、その中にも孤独を感じさせてなかなか良かったです。
ヒロインのハン・ガインは特に上手くはないけど、とにかく男ばっかりでむっさいので、彼女が出てくるとホッとしました。鼻がスッと高くて、アジア人らしくない顔立ち。映画の中で「オリビア・ハッセー似」と言われているけど、そういうイメージにはピッタリな感じでした。
どこかで見たことあるなーと思ったら、以前インソン君と一緒に「ONG」のモデルをやってたんですよね!

(映画に関係ないけど、インソン君を出したかっただけ

凄くお薦め!というわけではないけれど、暴力描写が苦手でなければまあ楽しめるし、メッセージはちゃんと伝わってくる映画でした。
『卑劣な通り』はどんな映画になるのか、今から期待と不安がいりまじってます。

映画 「インファナル・アフェア」

2006-03-01 23:42:42 | 映画
もうしょっぱなから書いちゃいます!!この映画ものっ凄く面白かった~


監督:アンドリュー・ラウ/主演:トニー・レオン、アンディ・ラウ/2002年香港映画
警察の内部情報をマフィア組織に流すために香港警察に潜入したラウ(アンディ・ラウ)。ウォン警視に能力を見込まれ、マフィアの潜入捜査官になったヤン。ある晩、警察の組織犯罪課は覚せい剤勢力の一斉検挙をもくろんでいたが、相互に機密情報が漏れ、検挙も取引も失敗に終わる。双方はそれぞれに裏切り者探しに乗り出すが…。

警察に潜入しているラウは警察官として順調に出世し、婚約者までいるのに、マフィアに潜入しているヤンは6年間で8回の傷害事件を起こし、世間から見たらまぎれもないマフィアの一員。どうせ「もぐら」になるなら警察に潜入するマフィアの方が絶対得だわ。もうヤンが本当に可哀想で
でも、ラウも手にした地位と財産、婚約者との幸せな生活を手放したくないと思い始めることによって、また意外な展開に・・・。
アジアの2大スター、アンディ・ラウとトニー・レオンが、この二人の「裏切り者」の苦悩をとてもよく表現しています。

そしてヤンが覚せい剤取引の情報を警察に知らせれば、今度はラウが警察の情報をマフィアに伝え・・・交互に繰り返される息詰まる攻防がまたハラハラなんです!!
ヤンがウォン警視に情報を伝える“方法”も、単純だけど思いがけなくて「なるほど~」とうなってしまいました。

ラウがマフィアのもぐらだと分る伏線や、どんでん返しもとても上手くて、最初から最後までまったくだれることなく楽しめました。ストーリーもいいし、役者もいい!!もう大絶賛



TBSのドラマ『輪舞曲~ロンド~』がこの映画に似ていると話題になってるけど、確かに似てる。っていうか、完全に真似してますね。でも、こっちの方が全然好きだわ~!
Ⅱ、Ⅲで全ての謎が解明されるようなので絶対見なくちゃ!!

映画 「私の頭の中の消しゴム」

2005-12-20 01:22:33 | 映画
ヨン様の『四月の雪』を抜いて、日本で公開された韓国映画史上最高の興行記録を打ち立てた『私の頭の中の消しゴム』やっと見に行ってきました~!!
私これが“チョン・ウソンデビュー”です。


監督:イ・ジェハン/主演:チョン・ウソン、ソン・イェジン/2004年韓国映画
工事現場で働く大工チョルス(チョン・ウソン)と社長令嬢スジンはコンビニでの思わぬハプニングで出会い、恋に落ちるが・・・

まず驚いたのはソン・イェジンの色っぽさ!今まで私が抱いていたイメージは「可愛くて清楚でいかにも女の子らしい女の子」という感じだったので、特に好きなタイプの女優さんではなかったんですが、しょっぱなのダークなメイクと見事なゲップですっかり高感度UP!
屋台でお酒を飲むシーンの表情なんて、男の人にはたまらないんじゃないかな~。
可愛らしさ、はかなさ、強さ、色っぽさ・・・一つの役柄の中で色んな表情を見せてくれて「こんなに上手い女優さんだったんだ」と感心。

そしてインソン君が「尊敬する先輩」といつも言っているチョン・ウソンssi。大人の男の色気ムンムンだったわ~!!
あんな眼差しでまっすぐ見つめられちゃったり、ヒョイっと軽々お姫様抱っこされちゃったりしたら・・・うわっ、ドキドキするじゃんよ~!!
そして極めつけは後ろから抱くようにしてバッティングコーチですから~ そりゃ反則でしょ~そんなことされたらハラヒレ~っと腰砕けるって
普段「男くさい人」って苦手なんですけどね~。この人はなんだろう、男くささの中に繊細さがあるというか・・・こりゃウソンファン増えるワケだわと納得しました。



前半、二人が出逢い、愛を深めていくラブラブシーンがたっぷり描いてあるので、余計に後半の切なさが増します。
もしも自分が、もしも愛する人が『肉体的な死より精神的な死が先に訪れる病』と診断されたら・・・
チョルスに向って昔の恋人の名を呼び「愛してる」と言うスジン・・・苦悩し、それでもスジンを守り抜こうと決心するチョルス。
ここはきました~。忘れる方も辛いけど、忘れられてしまう方もどれだけ辛いか・・・

スジンも覚えているうちに想いのありったけを残したいと必死で手紙を書きますが、上手く言葉にならず「サランへ(愛してる)・・・ミアネ(ごめんなさい)・・・」(このあたりはもう涙流しっぱなし状態
スジンの気持ちはこの二言に尽きると思います。でも、たとえ忘れてしまうとしても、これだけ愛し愛される男性にめぐり逢えたヒロインが羨ましくも思えました。
ファンタジーに昇華させたかのようなラストは美しく爽やかでしたが、その後のことを考えるとまたまた切なくなります。

いやぁ、「泣くだろうな」とは思ってたけど、やっぱり泣いちった・・・
でも号泣というよりは、じんわり涙が出てくる感じ。
病気で泣かせる映画なのかと思っていたらそうではなく、愛の深さに泣かされる純愛映画でした。

さて、私は一人で見に行ったんですが、女同士やカップルで来ている人が多い中、いかにも今どきの兄ちゃんグループ(3人組だったかな)がいたんです。始まる前もデカイ声でしゃべってるし、足で前のシート蹴ったりしてるし、内心「なんで来んだよぉ」と思っていたんですが、映画が後半に差し掛かり、館内が涙に包まれ出した頃、その兄ちゃん達の方から「ズズ~ッ」と鼻をすする音が!!
「な、泣いてる~!!なんだ、悪い奴らじゃなかったのね」
とちょっと嬉しくなった私でした。男も泣ける映画のようです。

映画 「私にも妻がいたらいいのに」

2005-09-18 01:20:42 | 映画
今回のドヨンマジックは、見事なまでの「オーラ消し!」
やっぱさすがです、ドヨン姉さん!


監督:パク・フンシク/主演:チョン・ドヨン、ソル・ギョング/2000年韓国映画
銀行員のボンス(ソル・ギョング)は、ある日止まってしまった電車の中で、自分には電話をする相手が一人もいないことに愕然とし、無性に結婚したくなる。銀行の向かい側にある学習塾の講師ウォンジュ(チョン・ドヨン)はそんな彼に想いを寄せ、熱いまなざしでみつめていたが、ボンスはそれに気付かずに・・・

なんて淡々とした映画なんでしょうか!
せっかく偶然のハプニングで二人きりになれたのに・・・あれっ、な、なにも進展ナシ!?次の日になっちゃったよ!!
これでもかってくらいドラマティックな韓ドラとは間逆なストーリー展開が逆に新鮮に思えてしまったりして。

途中ちょっと退屈さを感じてしまうところもありましたが、これだけ平凡な男女の日常を淡々と描いているだけで、最後までこの映画を引っ張れたのは、やっぱりドヨンさんがヒロインだったからだろうなーと思います。
こんなにフツーでイケてなくてモサッとしてるのに・・・可愛く見えるのはナゼ?
ATMの監視カメラに向って想いを打ち明けるシーンなんて、もう私まで抱きしめてあげたくなっちゃいましたよ~。
でも、ただけな気におとなしくついて行くというだけの女性ではなく、わがままを言ってみたり、「私にも妻がいたらいいのに」という言葉を使って、ボンスが「妻」というものをどういう風に思っているのか本音を聞き出すところは、なかなか上手いなぁとニヤリとしてしまいました。

ボンスを演じたソル・ギョングという俳優さんは初めて見たんですが、この人もかなり役によってイメージが変わる実力派らしいですね。来年3月日本公開の「力道山」で力道山役を演じているそうなので調べてみたら

うげっ!ボンスと全然違うじゃなーい!!「たくましさ」なんてみじんもなかったのにぃ~( ̄▽ ̄;)

ストーリー的には、随所に出てくるエピソードをもう少し深く掘り下げたり、膨らませて欲しかったなぁ。そしたらもっと心に染みる映画になったと思います。ちょっと中途半端な感じが残念。
映画に娯楽性がないとダメな人は寝ちゃうかも・・・とも思いますが、演技派の二人が、この「めちゃくちゃフツーの人物」をいとおしそうに演じているところに味わい深い魅力を感じた作品でした。
二人が並んで歩く後姿を見て「なんでもないような日常の中でも、人は色んなきらめきや幸せを感じて、心を動かしながら生きているんだよなぁ~」なんて思ってしまいました。


ドヨンさん最新映画「君は僕の運命」 

凄く見たいじゃないですかぁ~!!このポスター見ただけで泣けそうな気がしちゃうんですけど・・・
日本でも公開して下さい
「プラハの恋人」も見たいなぁ~。大統領の娘役だって。まさにカメレオン俳優だわっ。

映画 「ディープ・ブルー」

2005-09-13 00:09:20 | 映画
「誰も見たことのない世界を見せてあげよう」

本当に見たことのない世界を見せてもらいました。
ただの「癒し」の海洋ドキュメンタリーではありません。
自然とはこんなにも美しく、これほどまでに残酷なのだということを、まざまざと見せつけられてしまいました。


監督 アラステア・フォザーギル&アンディ・バイヤット/2003年 イギリス・ドイツ

英国BBCの製作スタッフが7年という歳月をかけて撮影したフィルムは7,000時間、ロケ地は200ヶ所にも及んだそうですが、本当に「こんなのよく撮ったな~」という映像の連続に、ただただ圧倒されました。
イルカやペンギンの可愛い映像だけではなく、自然の厳しさ、残酷さをきちんと見せているところも凄いです!
アザラシ、カニ、シャチ、サメ、鯨、そして深海5,000メートルの世界に生きている不思議な生物たち・・・みんなみんな自分に与えられた生を必死に生きているんだな、と見ているうちに段々胸が熱くなりました。
そして人間の生きている世界だけが地球ではないことを、改めて思い知りました。

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の音楽も映像にピッタリ合っていて素晴らしかったです。
あぁ、音響設備の良い大きなスクリーンの映画館で見たかった~!!悔やまれる・・・


「これまで人は海の中よりも星や月に目を向けてきた。だが私たちを絶えず驚かせているのは海だ」

映画 「カンフーハッスル」

2005-08-28 01:29:03 | 映画
なぜか突然「難しいこと考えないで見られる、はじけた映画が見たいなぁ」という気分になったので、コレ借りてみました。
見る人によって「笑う」か「引く」か、分かれる映画かも・・・。


監督、製作、脚本、主演 チャウ・シンチー/出演 ユン・ワー、ユン・チウ、ブルース・リャン/2004年 中国・アメリカ
「強くなるためには悪にならなければならない」 チンピラ、シンの夢は冷酷無情なギャング団「斧頭会」の一員になること。ある日、貧困地区の「豚小屋砦」というアパートに目を付け、金を騙し取ろうとするが・・・

ストーリーはこれ以上は知らないで見た方がいいです。でないと、この映画の売りである「ありえねー」を楽しめません。私は「ありえねー」というキャッチコピーと「少林サッカーの人が出ている」って事くらいしか知らずに見たので、結構素直に「うぉ~」とか「うへ~」とか言いながら楽しめました。
カンフー映画っていうのも久しぶりだったし。実は小さい頃、ジャッキー・チェンの「酔拳」が大好きだったんですよね。

もっと低予算のB級映画なのかと思っていたら、ワイヤーアクション&CG盛り沢山。レトロな街並みや「豚小屋砦」なんかも凄く雰囲気が出ていて「お金かかってるじゃーん」とビックリしてしまいました。(内容的にはB級なんですけど。でもそれは狙いなので)
カンフー達人の連続攻防も凄いし。
ただ「ありえねー」シーンの連続に大爆笑!!なのかと思いきや、そういう感じでもないんですよね。ナンセンス&ブラックが多いので・・・喉の奥の方で「クッ」と笑う感じ。(って分りにくいか)
あ、でも一ヶ所メチャクチャ大笑いした場面がありました!それも、全然凝った映像の所じゃなく、ベタなドリフのコントネタみたいなシーンで。かえってそういう「おバカシーン」がもっと多くても良かったかも。
それに「ありえねー」をキャッチコピーにするなら、もっともっと「ありえねー度UP」して欲しいな。もう最近は何見ても「ありえねー」映画ばっかりだから、ちょっとやそっとじゃ見る方も満足しなくなっちゃってるしね。作る方も大変だと思うけど。
幼い頃に出会った口のきけない少女とのエピソードがちょっとからんできたりして、ファンタジーっぽさが少し入ってくるのはいいなぁと思いましたが、色々やりたい事を詰め込みすぎて焦点がぼやけた感じがするのがチト惜しい!


監督、製作、脚本、主役の4役を務めたチャウ・シンチーという人の事も全然知らなかったので、見終わってから公式サイトを見てみたら「ブルース・リーへのオマージュ」としてかなりの思い入れとこだわりを持って作った作品なんだそうです。確かに「カンフーが好き」っていう熱い想いは伝わってきたわ!
スタッフもアクション指導が「グリーン・デスティニー」「マトリックス」を手掛けた人だったりして、香港のB級感とハリウッドの豪華さが混ざっている、今までにちょっと見たことのない感覚におちいる映画でした。

「少林サッカー」の方が評判は良かったみたいなんで、今度見てみようかなー。

映画 「我が心のオルガン」

2005-08-15 01:28:33 | 映画
ドヨンマジック炸裂!どうしてこんなに自然に小学生になりきってしまえるの?この人は!
もうまいりました。


監督 イ・ヨンジェ/出演 チョン・ドヨン、イ・ビョンホン/1999年韓国映画
1963年、山村の小学校に赴任してきた新米教師スハ(イ・ビョンホン)。17歳になるが小学校5年生のクラスに通うホンヨン(チョン・ドヨン)は生まれて初めて「お嬢さん」と呼んでくれたスハに恋心を抱き、スハへの想いを宿題の日記に綴るが、スハは同僚の女性教師(イ・ミヨン)に想いを寄せ・・・

この映画1番の見所は何と言ってもドヨンさんの「小学生っぷり」でしょう!
冒頭赤ちゃんをおんぶしながらゴムダンをする姿は小学生そのもの。この時ドヨンさん25歳だったそうですよ!知らないで見ていたらちょっと大きな子役かと思ったんじゃないかな。
実年齢よりかなり幼い役をやっている人を見ると、不自然さを感じてしまう事が多いんだけど、これは溶け込みすぎってくらい何の違和感もありません。(冬ソナのヨン様&チェ・ジウの高校生はちとキツかった)
ウキウキしたり、ドキドキしたり、ふくれてみたり、いじけてみたり・・・クルクル変わる表情がとても可愛いくて、気が付くと初々しい純粋な恋心を応援していました。

イ・ビョンホンも素朴な21歳の新米教師をとても自然に演じていたと思います。キザな二枚目役よりこういう人間味を感じさせる役柄の方が好感が持てるな~。
ホンヨンの日記を読みながらニヤニヤしたり、大人気なくホンヨンにあたったり、いかにも新米教師って感じを上手く表現していました。
歌を歌ったりゲロ吐いたり・・・ビョンホンファンへのサービスもバッチリじゃないでしょうか?

学校の行事をからめて季節の移り変わりを描いているのもとても良かったです。私の子供の頃育った風景とは違うのに、何だか懐かしさがこみ上げてきました。

「さあ、ここがクライマックスですよ!」というような物語を盛り上げる大事件が起こるわけではないので、物足りなさを感じる人もいるかもしれないけど、私はこういう淡々としていて、じんわりと心があったかくなる様な映画って結構好きだわ~。

そしてエンドロールのセピアの写真・・・ムフフ♪これは嬉しい終わり方でした。


左:韓国版/中:中国語版/右:日本版
ところで、日本版のみイ・ビョンホンの写真が大きいんですね。まぁいいんですけど。