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好きな作品&好きな人、日々感じたことなどを綴ります

「ダ・ヴィンチ・コード ヴィジュアル愛蔵版」ダン・ブラウン(著)

2006-07-25 01:10:00 | 
「映画観る前に読みたいなぁ」と思っていたところ、本好きの友人が貸してくれました。それも“ヴィジュアル愛蔵版”!いやぁ、これで読んで良かった!!

 ダ・ヴィンチ・コード ヴィジュアル愛蔵版

“ヴィジュアル愛蔵版”は「ダ・ヴィンチ・コード」に登場する美術作品や建築物、場所、象徴などの写真がカラーで掲載されているんです!なのでメチャクチャ分りやすい!!文章だけじゃいまいち分りにくくて、それがストレスになったんじゃないかと思うんですが、写真のおかげですぐに理解することが出来たし、よりイメージが膨らんで楽しめました!ただ、百科事典のようにブ厚くて重いのが難点 手で持って読めない・・・(あと値段が高いから自分じゃ買わない^_^;)


敬虔なクリスチャンの人が読むと、かなり突っ込みどころ満載らしいですし、抗議をしている人や国もあったようですが、キリスト教の正しい教えを詳しく知らない私には、フィクションとして楽しめるサスペンス小説でした。

殺されたルーブル美術館の館長が残した謎を、主人公とヒロインがとにかく「解いて逃げる」を繰り返すので「次は、次はどうなるのぉ~!!」って感じで、一気に読んでしまいました。
ただ、一緒に謎を解きながら逃げている気分になっていたので後半は疲れてしまい「命の危険が迫ってるのに、こんなにナゾ解いてられっかー!!」とキレそうになってしまった。それだけ入り込んで読んでたってことですが。

あと、この作品の舞台になっているパリとロンドンはだいぶ前ですが行ったことがあるので、街の建物の配置とか、空気感がとてもよく分って、それもまた私には楽しかったです。またルーブル行きたくなっちゃったな~。

ちょっと昔にはやった「シドニイ・シェルダン」以来、こういう感じの小説は読んでいなかったので面白かったです♪
そしてお次は映画・・・なんですが、それはまた今度。

「イン・ザ・プール」奥田 英朗 (著)

2006-04-26 00:38:25 | 
最近ノンフィクションばかり読んでいたので「久しぶりにおもしろい小説が読みたいなぁ」と思って選んだのがコレ。
バカバカしいようでいて、実はもの凄く人間の本質をついているような・・・


「空中ブランコ」で直木賞を受賞した奥田英朗の「伊良部シリーズ」第一弾作品。
色白でデブで長嶋茂雄のような甲高い声をしたトンデモ精神科医「伊良部一郎」と患者達の物語。「プール依存症」「強迫神経症」「妄想癖」・・・訪ねる患者も変だけど、治療する医者はもっと変!こいつは名医か、それともヤブ医者か???

という話ですが、もうおかしくって電車で読むのは危険です!でも「プププ」と笑いながら読み進んでいるうちに「あれ?でもこういうことってあるよね」と患者の抱える症状が、なんだか他人事とは思えなくなってくるんです。
例えば、たばこの火の始末が気になって、家から出られなくなってしまった「脅迫神経症」の男・・・でも、私も出かけてから「鍵かけたっけ?」と不安になり、確認しに戻ったことは何度もあるぞ。これが何かのきっかけで度を超して、生活に支障をきたすようにならないとは言い切れないのかも・・・。

それに「プール依存症」や「携帯中毒」・・・世の中色んな中毒&依存症があると思うけど、何かに夢中になっていることで不安じゃなくなったり、自分が生きていることを実感できたりっていうことは、誰にでもあるんじゃないのかな?
考えてみたら、最近の私は寝る前に何かインソン君の出演作をちょっとでも見ないと眠る気がしない(見ちゃって眠れなくなることもあるけど)・・・正に「インソン中毒」だよ
もし今インソン君のDVDを全部取り上げられ「もう今後一切インソン君を見ちゃダメ!」ってことになったら、体がプルプル震えたり禁断症状が出たりして・・・

そんなことを考えると、ここに登場する患者達を「奇妙だ」とは言えなくなってしまうのです。
今の世の中、全くストレスや悩みのない人なんていないですよね。この患者達のように、心のひずみがいつ、どんな形で表れるか分らない。そう思うと恐ろしいけれど、そんな時にこの伊良部一郎のような名医(?)が本当にいてくれたら、心の病も怖くないかも。

松尾スズキ主演でオダギリジョーが患者役で出演している映画版「イン・ザ・プール」も今度観てみようと思いまーす!!

「深夜特急」沢木 耕太郎(著)

2005-07-26 00:26:23 | 
この本に影響を受けて旅に出た人は、日本にどの位いるんだろう?
そういう私も少なからず影響を受けた旅人の一人です。



二十年以上も前に一人の青年が旅をした記録が今も色あせずに、多くの人々に影響をあたえ続けている。
文章の力って本当に凄いなぁと思います。
私ももう何度読み返したか分らないですが、読むたびに旅をしている気分になれるし、読み終わるとまた旅がしたくなる・・・旅に行けない時は救いでもあり、逆に罪な本でもあります。
世界情勢も国の様子も、沢木氏が旅した頃とはだいぶ変わっているはずなのに、今読んでも全然古臭さを感じないんですよね。そして、凄く誠実に旅に向き合う人だなーと、いつも読んでいて思います。

私は『イスタンブールは居心地のよい街だった。』という一文を読んで「どんな風に居心地がいいんだろう?」と思ったのがきっかけでトルコに行ってしまった事があります。(実際イスタンブールは居心地のよい街でした)
そしてカッパドキアで偶然何人かの日本人バックパッカー青年と出会って、一緒に食事をした時に“深夜特急談議”になったんですが、聞いてみるとほとんどの人がこの本を読んでからトルコに来ていたんです。よく「旅人のバイブル」と呼ばれたりしていますが、ホントにそうなんだな~と実感しました。
そして、たとえ影響を受けて同じ場所に旅立ったとしても、決して同じ旅になるわけではなく、その人その人の旅がまた新たに生まれていくっていうところが、ますます素敵だなぁって思うんです。

私も男だったら乗り合いバスでユーラシア大陸を横断したかった・・・。いや、これは私が女だから出来なかったと言っているんじゃないんです!女性でも実際に旅した人いますし、出来ると思いますよ。
ただ実は私、とーってもトイレが近いんです。ほぼ2時間おきに行かないとダメだし、体が冷えちゃったりすると「さっき行ったばっかりなのにまた行きたくなっちゃった」なんて事になるのでホントに困るんですよ~。
トルコで「アンタルヤ→カッパドキア」の夜行長距離バスに乗った時も、やっぱり2時間でトイレに行きたくなり、どうにも我慢できず車掌さん(トルコの長距離バスには運転手さんの他にお客さんの世話をしてくれるおじさんが一人乗っている)に「トワレット!トワレット!」と懇願してバスを止めてもらったんです。
道の横にポツンと1つ食堂があって、トルコのおっちゃん達が食事をしているのが見えたんですが、その横に真っ暗な小屋があって、どうやらそこがトイレだったみたいなんですよね。
私はもうほんっとにヤバい状況だったので野ションも覚悟だったのに、一緒にバスを降りてくれた車掌さんが、さすがにここじゃかわいそうだと思ったようで「ここじゃダメだ、ダメだ!もう少し行けばスタンドがあるから」というようなことを言って私の手をひっぱって、ほとんど引きずられるようにしてまたバスに乗せられちゃったんです。
あの時のバスの振動の辛かったことといったら・・・もう言葉になりませんよ。震えがきました
特にイスラム圏の国だと女が一人で旅してるだけでも注目されるのに、その上お尻だして野ションはマズイですよね~。
女でも立ちションさえ出来れば、またはお尻をだしても注目されないのであれば、いや、私がこんなにトイレが近くなければ絶対乗り合いバスでユーラシア大陸横断してたのに~!!あぁ呪わしいこの体。

賛否両論あったようですが、私はドラマ版『劇的紀行 深夜特急』も好きです。最初『深夜特急』だと知らないで見ていて、旅ドキュメンタリーかと思ったくらい大沢たかおが自然体で演じているように見えました。
旅の始まりの時とインドの時では、大沢たかおの顔が全然違うんですよね。別人のようにたくましく、男らしい顔つきになって、旅によって役とともに大沢たかお本人が成長しているのがもの凄くよく分かりました。
「第2便」「第3便」はビデオに録画したので何度も見てるけど、もう画面がチラチラしてる~。DVD欲しいな。買っちゃおうかな・・・