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※症例は患者様の同医済み.

施術してはいけない「かゆみ」のある患者さん

2013-08-10 15:38:58 | 皮膚.毛
人間の皮膚に穴を掘り侵入し寄生する生物がいます。
その生物の体型は洋なしのように丸っぽく、腹側は横縞のヒダになっていて、背中にはトゲのような無数の突起があります。
脚は4対で前脚は吸盤のようになってます。
まず雌が潜り込んで交尾するためのトンネルのような空間を作ります。
雄は雌がいるそのトンネルを探し回ります。
そして探し当てた雌と交尾して、間もなく死んでしまいます。
雌は2ヶ月の寿命の間に新たな産卵場所を求めてトンネルを作りながら移動し、卵を産みます。
このように人の体を産卵場にしている恐ろしい生き物です。
というのも一番生活しやすい温度が人間の体温です。
思い浮かぶのが映画「エイリアン」です。
地球外の生命体が人間の体の中から襲ってくるというのは当時ほとんどの人が体験したことのない恐怖だったと思います。
エイリアンは人間一人に1個しか卵を産み付けませんでしたが、こっちは毎日いくつも産み付けそれが約1ヶ月続き、約120個の卵を産み付けると言われてます。
卵は3~4日で羽化し幼虫になり脱皮を繰り返して2週間で成虫になります。

この生き物をヒゼンダニといい、いわゆる疥癬(かいせん)のことです。

主な症状は痒みで、指の間、下腹、外陰部、関節の屈側、乳房など、皮膚の柔らかいところに出ます。
この痒みはトンネル内に残したヒゼンダニの脱皮の殻や糞に対してのアレルギー反応だそうです。
痒みが出たときはすでにヒゼンダニは移動していて、そこにはいないのでなかなか退治することができないという、やっかいな生き物です。

実際に感染経験がある知人に話を聞きましたがかなり激しい痒みということでした。
それは恐ろしいくらいの感染力で、すぐに家族全員に感染し、子供は体中を掻きむしって炎症がおき、さらに膿まででたそうです。

治療としては内服薬や膏薬がありますが、それとともに大切なのが感染を防ぐことです。
だいたい人から人へ感染するのですが、環境がよければ体外でも長く生存するようです。

医療機関や施術所では感染拡大を防ぐために痒みがヒゼンダニのものかどうかを確認しなければなりません。
ヒゼンダニの体長は雄が0.2ミリ、雌が0.4ミリで肉眼では見えにくいのですが、トンネルは白くて長芋ので数ミリあるので肉眼で確認できるようです。
「疥癬トンネル」でネット検索すれば画像も出ています。

施術所では激しい痒みとともにトンネルを見つけたら直ちに皮膚科への受診を促す必要があります。
そして施術者は手指の消毒や白衣の交換はもとより、その患者さんが使ったシーツや枕カバーも交換し、待合室からベッドを徹底的に消毒する必要があります。

痒みを止める鍼灸治療法はあるのかと思いましたが、1回、感染すると1000匹以上 繁殖するらしいので、いたちごっこのようになるのではないかと思います。
それよりも院内での2次感染が起きないようにするのが大切なので、鍼灸治療など考えずに速やかに専門医に紹介すべきです。

以前疥癬に効く「六一〇ハップ」という入浴剤がありましたが、5年くらい前に硫化水素ガスを発生させることによる自殺が社会問題となり販売自粛要請措置がとられました。間もなく介助されたものの、販売見通しが立たなくなったことなどから不運にも生産中止となったようです。
入浴剤としてはもう一つ「竹酢液や木酢液」があります。
殺菌・消臭効果があり、竹酢液が疥癬に効果があったという皮膚科医による臨床報告も出されているみたいです。うちでは木酢液を使ってまして自分自身が疥癬になったことがないのでわかりませんが、お風呂のお湯を排水するときに殺菌・消臭効果があるようで、いやなニオイはあまりありません。
また木酢液を薄めたものを生ゴミに霧吹きでかけておくとこれも効果があります。
竹酢液や木酢液には免疫力を高める効果があるとも言われています。
疥癬が重症化するものの原因に免疫力の低下があるので予防としてもいいものだと思います。

雄は2週間で大人になり雌と交尾すると間もなく死ぬという、人生、今からというときに(人じゃないので人生とは言わないかも)何の楽しみもなく一生を終えるというヒゼンダニの世界でも雄の人生は儚いですね。

またヒゼンダニは雌が穴を掘って交尾する場所を作るという積極的な行動をとりますが、
人間の場合は
「、男はその場所を探し、女は理由を探す」
とある大学教授の患者さんが言われてました。
肉食系女子と言われる現代では、もうそれも時代錯誤のようです。
またくだらないことを書き加えてしまった。


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