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※症例は患者様の同医済み.

雨なのになぜ花粉症

2012-03-20 05:15:18 | 鼻の病機
  前に、「風薫る花粉症の季節」と書きましたが、雨でも花粉症の症状が出る方がおられます。 そのような方は症状がでるどころか、雨で悪化する人さえおられ、重症タイプが多い印象です。

  花粉の飛散状況で症状の強弱を推測している現代医学では説明がつかないと思います。 では花粉症を東洋医学ではどうとらえているのかを考える前に、そもそも古典には花粉症という記載はありません。 日本でも昭和の半ばくらいからで、その時も「アレルギー性鼻炎」という病名じゃなかったかなと思います。 漢方薬はありますがこれはあくまでも花粉症の病体から推察されているもので、症状によって処方も違い、例えば、鼻水は粘液性で黄色いか、水っぽく透明かでも違ってきます。 鍼灸治療も同様に症状や状況から方法も変わります。

  「外邪」といい、天候を病因として考えます。 「外邪」もいろいろと種類があり、雨で悪化する場合は、「湿邪」というものを原因として考えます。 この「湿邪」は「脾胃」の機能低下を引きおこします。 「脾胃」とはとりあえず現代医学の胃と考えてください。 なので、雨の場合は食欲が落ちたり、腹が張ったりします。
  ですがだれもがこうなるわけではなく、もともと「脾胃」が弱っている人に起きやすいのです。 これもまた現代医学と解釈が違ってきますが、胃下垂とか胃アトニーとか、ではなく、「脾胃」の「気」の問題となります。
  この「脾胃」の機能失調を起こすものとして「甘」があり、漢字どおり、「甘み」です。 甘い者を食べ過ぎると、「脾胃」の機能失調が起こり、「湿邪」の影響を受け「湿熱」が痒みや腫れ、炎症を起こします。

  結論として、雨で花粉症が悪化する人は甘党の方が多いはずです。 またこのようなタイプは花粉症の季節でなくとも、雨で頭痛がしたりと、雨により様々な症状が出ます。

  治療としてはまず「脾胃」の機能を整え、鼻や目の廻りの気血を巡らせることをします。 治療中は苦しいでしょうがまずは甘い者を控えなければなりません。健闘を祈ります。


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