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■■ \\ 県政情報 2019.12.22 // ■■
■ 県議 伊藤とし子のメールマガジン No.10 2/2 ■
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┃ 県議会の決算討論から県の問題をあぶりだしました。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
森田知事の特別秘書問題が、台風15号の対応の拙さの一つと指摘されました。
森田知事に連絡が取れるのは秘書課と特別秘書のみ。
幹部職員も連絡が直接取れないという問題が、やっと明るみに出ました。
今に始まったことではなく知事就任以来続いていた問題なのですが。
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: 八ッ場ダム建設事業について。
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市民ネットワークでは長年、八ッ場ダム建設事業に対し、治水・利
水の両面で不要不急の事業であると指摘し、反対してきました。
ここにきて、台風19号のさいに八ッ場ダムが完成したおかげで、利根
川の氾濫が避けられたという声があがっています。
八ッ場ダムの総貯水量は1億750万㎥です。
台風19号では八ッ場ダムが一挙に満水になったわけですから、1億トン
もの雨を受け入れたことになります。
しかし、八ッ場ダムは9月末に完成し、10月に徐々に試験湛水を始め
たばかりで、ほぼ空っぽ状態でした。
通常では、八ッ場ダムの総貯水量1億750万㎥の内、飲み水用が2,500万㎥、
底に溜まる堆砂が1,750万㎥占めています。
洪水調節としての空きスペースは6,500万㎥しかありません。
今回のように1億トンもの雨が降れば、4,000万トンもの水が溢れ、
ダムが決壊しないように緊急放流しなければならないことになります。
一気に水を放流する緊急放流は危険極まりなく、昨年の西日本豪雨では、
愛媛県の肱川で緊急放流した結果、下流域で氾濫が起き、8人もの
犠牲者が出ました。
今回、八ッ場ダムはたまたま空っぽだったので、緊急放流を免れました。
運が良かったとしか言えません。
また、今議会で「台風19号における八ッ場ダムの効果はどうか」とい
う質問があり、それに対し「八ッ場ダムを含む利根川上流ダム群は、
群馬県八斗島地先で、水位が約1メートル低下したと国は推定してい
ます」との知事答弁がありました。
1メートルと聞けば、凄いと思いますが、質問は八ッ場ダムだけの効果
を聞いているのです。
それに対し、上流の7つのダムの合計効果を答弁するのは、ごまかし・
はぐらかしと取られても仕方がありません。
更に、この1メートルという数字も、国は「一つ一つのダムの効果は
検証できない」としており、根拠のない大まかな数字でしかありません。
専門家が国の流量データから計算したところによると、利根川の中流
地点での八ッ場ダムの効果はわずか17センチであり、千葉県のある
下流域ではほとんど効果はなかったとされています。
群馬県議の門倉さんと八ッ場ダム問題の生き字引Wさんが、案内してくださいました。
こんなに満水ですが、ピークから毎日1mずつ放流しています。これで、すでに10m以上は下がっていました。
台風19号で上流の嬬恋のキャベツ畑からの土砂とか。
下流では、この上流から流されてきた土砂に含まれる、肥料や農薬などの臭いがクサイそうです。
これは何でしょうか?
駅の上の10台分ほどの駐車場に通じています。
こんな税金の使い方がどれほどある事か。
それもこれもダム建設費に入っています。
ダムの下流側から見上げて。緊急放流の時はあの上から放流します。
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: 特別秘書の人件費について。
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昨年の特別秘書の年間報酬は1056万7065円ですが、その業務内容を
問い合わせたところ、
①知事の政務に関すること、
②知事の政策判断のための情報収集、分析等に関することで、
一般行政事務には関与しないとのことです。
政務とは何でしょうか?
公務とは文字通り、千葉県の行政のトップとしての仕事です。
一方、政務とは広辞苑では「政治上の事務」とあり、ネット検索では
「一人の政治家としての仕事」と出てきます。専門家の中には、「政
務担当秘書は、知事のポケットマネーや、自身の政治資金の中から雇
うべき」という意見もあり、極めてあいまいな存在だと言えます。
また、千葉県の特別職職員の給与に関する条例では、知事秘書として、
「月額52万円から90万円の範囲内で知事が定める額」とありますが、
これは公務員としての通常の「知事秘書」の場合であり、森田知事の
特別秘書とは全く立場が違うと思われます。
特別秘書にはタイムカードなどの勤怠管理も一切行われておりません。
全国で特別秘書をおいているのは、千葉県以外に、東京、岩手、福島、
埼玉、神奈川、長野、沖縄、の7県のみ。この際、特別秘書に
年間1000万円以上もの報酬を公金で払うことを、抜本的に見直すべき
と強く要望します。
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: 神奈川県で発生した行政情報の流出に関連して。
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12月6日、神奈川県で、富士通リースからデータ消去の委託を受けた
(株)ブロードリンクがきちんとデータを消去せず、行政情報を流出
させた事件を受け、千葉県では過去5年間の情報システム機器の廃棄
に係るデータ消去の状況について、調査をしたということです。
結果は、富士通リースから委託を受けたブロードリンクが消去処理
したものは6件あり、全てについて、適正に消去したという作業報告
書が上がっているとのことです。
しかし、そもそも千葉県と富士通リースの賃貸借契約ではデータ消去
に至るまで、富士通リースの業務であり再委託は認めていません。
(株)ブロードリンクに再委託することは契約違反です。
それに言及していない県の調査は極めて不十分です。
契約違反は民間では大変な問題であり、富士通リースの信用問題に関
わると同時に、契約した千葉県のコンプライアンスも問われます。
監査委員報告書でも、このことに関して調査した形跡はありません。
この際、ほかにも契約違反のものがないか、全庁的に徹底的に調査す
るべきです。
これをせずして、千葉県民に対して責任ある県政を行っているとは到
底言えないことを強く指摘し、討論を終わります。
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■ 県議 伊藤とし子のメールマガジン No.10 2/2 ■
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┃ 県議会の決算討論から県の問題をあぶりだしました。
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森田知事の特別秘書問題が、台風15号の対応の拙さの一つと指摘されました。
森田知事に連絡が取れるのは秘書課と特別秘書のみ。
幹部職員も連絡が直接取れないという問題が、やっと明るみに出ました。
今に始まったことではなく知事就任以来続いていた問題なのですが。
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: 八ッ場ダム建設事業について。
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市民ネットワークでは長年、八ッ場ダム建設事業に対し、治水・利
水の両面で不要不急の事業であると指摘し、反対してきました。
ここにきて、台風19号のさいに八ッ場ダムが完成したおかげで、利根
川の氾濫が避けられたという声があがっています。
八ッ場ダムの総貯水量は1億750万㎥です。
台風19号では八ッ場ダムが一挙に満水になったわけですから、1億トン
もの雨を受け入れたことになります。
しかし、八ッ場ダムは9月末に完成し、10月に徐々に試験湛水を始め
たばかりで、ほぼ空っぽ状態でした。
通常では、八ッ場ダムの総貯水量1億750万㎥の内、飲み水用が2,500万㎥、
底に溜まる堆砂が1,750万㎥占めています。
洪水調節としての空きスペースは6,500万㎥しかありません。
今回のように1億トンもの雨が降れば、4,000万トンもの水が溢れ、
ダムが決壊しないように緊急放流しなければならないことになります。
一気に水を放流する緊急放流は危険極まりなく、昨年の西日本豪雨では、
愛媛県の肱川で緊急放流した結果、下流域で氾濫が起き、8人もの
犠牲者が出ました。
今回、八ッ場ダムはたまたま空っぽだったので、緊急放流を免れました。
運が良かったとしか言えません。
また、今議会で「台風19号における八ッ場ダムの効果はどうか」とい
う質問があり、それに対し「八ッ場ダムを含む利根川上流ダム群は、
群馬県八斗島地先で、水位が約1メートル低下したと国は推定してい
ます」との知事答弁がありました。
1メートルと聞けば、凄いと思いますが、質問は八ッ場ダムだけの効果
を聞いているのです。
それに対し、上流の7つのダムの合計効果を答弁するのは、ごまかし・
はぐらかしと取られても仕方がありません。
更に、この1メートルという数字も、国は「一つ一つのダムの効果は
検証できない」としており、根拠のない大まかな数字でしかありません。
専門家が国の流量データから計算したところによると、利根川の中流
地点での八ッ場ダムの効果はわずか17センチであり、千葉県のある
下流域ではほとんど効果はなかったとされています。
群馬県議の門倉さんと八ッ場ダム問題の生き字引Wさんが、案内してくださいました。
こんなに満水ですが、ピークから毎日1mずつ放流しています。これで、すでに10m以上は下がっていました。
台風19号で上流の嬬恋のキャベツ畑からの土砂とか。
下流では、この上流から流されてきた土砂に含まれる、肥料や農薬などの臭いがクサイそうです。
これは何でしょうか?
駅の上の10台分ほどの駐車場に通じています。
こんな税金の使い方がどれほどある事か。
それもこれもダム建設費に入っています。
ダムの下流側から見上げて。緊急放流の時はあの上から放流します。
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: 特別秘書の人件費について。
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昨年の特別秘書の年間報酬は1056万7065円ですが、その業務内容を
問い合わせたところ、
①知事の政務に関すること、
②知事の政策判断のための情報収集、分析等に関することで、
一般行政事務には関与しないとのことです。
政務とは何でしょうか?
公務とは文字通り、千葉県の行政のトップとしての仕事です。
一方、政務とは広辞苑では「政治上の事務」とあり、ネット検索では
「一人の政治家としての仕事」と出てきます。専門家の中には、「政
務担当秘書は、知事のポケットマネーや、自身の政治資金の中から雇
うべき」という意見もあり、極めてあいまいな存在だと言えます。
また、千葉県の特別職職員の給与に関する条例では、知事秘書として、
「月額52万円から90万円の範囲内で知事が定める額」とありますが、
これは公務員としての通常の「知事秘書」の場合であり、森田知事の
特別秘書とは全く立場が違うと思われます。
特別秘書にはタイムカードなどの勤怠管理も一切行われておりません。
全国で特別秘書をおいているのは、千葉県以外に、東京、岩手、福島、
埼玉、神奈川、長野、沖縄、の7県のみ。この際、特別秘書に
年間1000万円以上もの報酬を公金で払うことを、抜本的に見直すべき
と強く要望します。
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: 神奈川県で発生した行政情報の流出に関連して。
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12月6日、神奈川県で、富士通リースからデータ消去の委託を受けた
(株)ブロードリンクがきちんとデータを消去せず、行政情報を流出
させた事件を受け、千葉県では過去5年間の情報システム機器の廃棄
に係るデータ消去の状況について、調査をしたということです。
結果は、富士通リースから委託を受けたブロードリンクが消去処理
したものは6件あり、全てについて、適正に消去したという作業報告
書が上がっているとのことです。
しかし、そもそも千葉県と富士通リースの賃貸借契約ではデータ消去
に至るまで、富士通リースの業務であり再委託は認めていません。
(株)ブロードリンクに再委託することは契約違反です。
それに言及していない県の調査は極めて不十分です。
契約違反は民間では大変な問題であり、富士通リースの信用問題に関
わると同時に、契約した千葉県のコンプライアンスも問われます。
監査委員報告書でも、このことに関して調査した形跡はありません。
この際、ほかにも契約違反のものがないか、全庁的に徹底的に調査す
るべきです。
これをせずして、千葉県民に対して責任ある県政を行っているとは到
底言えないことを強く指摘し、討論を終わります。