月扇堂手帖

観能備忘録
あの頃は、番組の読み方さえ知らなかったのに…。
今じゃいっぱしのお能中毒。怖。

野村四郎・北村哲郎『能を彩る文様の世界』

2010年05月04日 | 能楽関連書

檜書店

能装束によく使われている文様について、あっさりわかりやすく説明されていて、入門用にgoodだった。

遠目に見て、何かの顔みたいだな、ひょうきんな文様だなと思っていた図柄は〈雲版(うんぱん)〉だったことがわかりました。

翁装束の蜀江文は八角形で、亀甲は六角形。前者は八卦(八方位)を元とした天の意匠、後者は亀の甲羅を象る地の意匠。杉浦康平氏はそんなふうに解説していて、面白かった。

コート紙が重たいのと、本文で指し示している図版がどれなのかわかりにくいこと、色を見たい図版がモノクロだったりすることなどはちょっと残念。


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