10月は相方と自分の誕生月。
普段の「何もしたくない~。」という消極的な理由ではなく、珍しく気合いを入れて二人でいそいそと外食に行く月でもある。(注:友人たちとはよく気合いを入れて外食に行っている。)
昨年、相方はミシュラン三ツ星を取る1ヶ月前の鮨「水谷」をチョイスした。不思議なことに決してグルメではないのにこういうときの嗅覚だけは優れている。よって今年も彼の嗅覚に頼ることにした。
かくして今年相方は天ぷらを選択した。
行くまで決してきちんと店を教えてくれないのは例年通り。
「天ぷら。麻布十番。」
とだけ伝えられ、面倒臭がりの私も決して調べない。
店は麻布十番商店街を抜けたところにあった。
”お弁当”というのぼりがハタハタとひらめいている。おいマジかよ、と一瞬目を疑うが、店はそのお弁当屋の隣のビルの2階だった。
店に入るとすでに3人の若い客。そして威勢のよい主人の挨拶。
店に入ってから30秒ぐらいは、客層、主人を見ながらそこがどんな店なのかを感じ取ることに集中してしまう。基本、人見知りなのだ(笑)。
、、と主人が「コースで一通り揚げていいですか。」というので「ええ、それで。」と相方と顔を見合わせ答える。
それから最初の天ぷらがくるまでビールをちびちび飲んでいたら、そこからが予想外の展開に。
「天ぷらはレモン、カレー塩、大根おろしに天つゆの3種類で食べてくださいね。」
「レモンを絞ったあとに塩を小さじ2ぐらい入れると、すっぱいのが消えますよ。あっ、それじゃ塩少ないからもっと入れて!」
「カレー塩以外に塩で食べたかったら小皿を用意しますよ。」
「嫌いなものはないですよね??」
と主人のすさまじいインストラクションが始まった。
ここはそういう店なのかとおとなしく従うものの、そわそわしていたら、相方は隣でニヤニヤしている。
はじめに海老が揚がってきた。見事な半生。
あとはひたすら揚げたての天ぷらを黙々と食べる。
順番は忘れてしまったが、しいたけ、めごち、キス、ヤングコーン、アスパラガス、帆立、銀杏、2つめの海老、穴子、レンコンetc.etc..
衣は薄く軽く、どれも半生に近い絶妙な揚げ具合。それを塩、レモン、大根おろし、天つゆでシンプルにいただく。これ以上の贅沢な食べ方が地球上のどこに存在しているんだろう、あぁ、日本ってすばらしい!!と思うこと数回。
その間も、
「次もビールじゃおなかいっぱいになっちゃうから別の飲み物がいいですよ。」
「これは最初何もつけず、次は塩で。」
「穴子は1/3ずつ別の味で食べてみて。」
「この魚はカレー塩で!!」
と主人の渾身のインストラクションは続く。
周りの常連客には「まあまあお好きなように。」とおっしゃっていたが一見の客にとっては洗礼のような儀式なのかもしれない。
最後は小海老のかき揚げの入った天茶漬けをいただく。天ぷらなのにちっとも重くなくもたれない。が、おなかは一杯だった。
帰り道、相方は「ブログに書いてあったとおりだ!!」と一人ご満悦。主人のインストラクションは彼にとっては周知の事実だったらしい。どおりでニヤニヤしてたわけだ。
店には店の流儀がある。何の予備知識も持たず、それにすっと溶け込んでみるのもたまには悪くない。
普段の「何もしたくない~。」という消極的な理由ではなく、珍しく気合いを入れて二人でいそいそと外食に行く月でもある。(注:友人たちとはよく気合いを入れて外食に行っている。)
昨年、相方はミシュラン三ツ星を取る1ヶ月前の鮨「水谷」をチョイスした。不思議なことに決してグルメではないのにこういうときの嗅覚だけは優れている。よって今年も彼の嗅覚に頼ることにした。
かくして今年相方は天ぷらを選択した。
行くまで決してきちんと店を教えてくれないのは例年通り。
「天ぷら。麻布十番。」
とだけ伝えられ、面倒臭がりの私も決して調べない。
店は麻布十番商店街を抜けたところにあった。
”お弁当”というのぼりがハタハタとひらめいている。おいマジかよ、と一瞬目を疑うが、店はそのお弁当屋の隣のビルの2階だった。
店に入るとすでに3人の若い客。そして威勢のよい主人の挨拶。
店に入ってから30秒ぐらいは、客層、主人を見ながらそこがどんな店なのかを感じ取ることに集中してしまう。基本、人見知りなのだ(笑)。
、、と主人が「コースで一通り揚げていいですか。」というので「ええ、それで。」と相方と顔を見合わせ答える。
それから最初の天ぷらがくるまでビールをちびちび飲んでいたら、そこからが予想外の展開に。
「天ぷらはレモン、カレー塩、大根おろしに天つゆの3種類で食べてくださいね。」
「レモンを絞ったあとに塩を小さじ2ぐらい入れると、すっぱいのが消えますよ。あっ、それじゃ塩少ないからもっと入れて!」
「カレー塩以外に塩で食べたかったら小皿を用意しますよ。」
「嫌いなものはないですよね??」
と主人のすさまじいインストラクションが始まった。
ここはそういう店なのかとおとなしく従うものの、そわそわしていたら、相方は隣でニヤニヤしている。
はじめに海老が揚がってきた。見事な半生。
あとはひたすら揚げたての天ぷらを黙々と食べる。
順番は忘れてしまったが、しいたけ、めごち、キス、ヤングコーン、アスパラガス、帆立、銀杏、2つめの海老、穴子、レンコンetc.etc..
衣は薄く軽く、どれも半生に近い絶妙な揚げ具合。それを塩、レモン、大根おろし、天つゆでシンプルにいただく。これ以上の贅沢な食べ方が地球上のどこに存在しているんだろう、あぁ、日本ってすばらしい!!と思うこと数回。
その間も、
「次もビールじゃおなかいっぱいになっちゃうから別の飲み物がいいですよ。」
「これは最初何もつけず、次は塩で。」
「穴子は1/3ずつ別の味で食べてみて。」
「この魚はカレー塩で!!」
と主人の渾身のインストラクションは続く。
周りの常連客には「まあまあお好きなように。」とおっしゃっていたが一見の客にとっては洗礼のような儀式なのかもしれない。
最後は小海老のかき揚げの入った天茶漬けをいただく。天ぷらなのにちっとも重くなくもたれない。が、おなかは一杯だった。
帰り道、相方は「ブログに書いてあったとおりだ!!」と一人ご満悦。主人のインストラクションは彼にとっては周知の事実だったらしい。どおりでニヤニヤしてたわけだ。
店には店の流儀がある。何の予備知識も持たず、それにすっと溶け込んでみるのもたまには悪くない。