goo blog サービス終了のお知らせ 

京都の歳時記

東福寺、伏見稲荷大社等の神社仏閣と祇園の舞妓、芸妓を中心に黒柴の小ざさが京都の美しい四季を紹介する 京都の歳時記

■『祇園祭』山鉾紹介其の三

2007-06-19 18:20:19 | 祇園祭

《私の一番好きな鉾・綾傘鉾(あやがさぼこ)》

祇園祭32基の山鉾の中で私の一番好きな鉾…綾傘鉾(あやがさぼこ)

Img_0001_23

長刀鉾、蟷螂山、船鉾等魅力のある山鉾もありますが、京都らしい雅(みやび)

の感じが好きです。

高山祭り、半田山車祭り、等私の実家には、荘厳豪華な山車を見ていると

綾傘鉾の曳鉾(ひきぼこ)ではない、棒振り踊りを伴う踊り鉾の風流さに

惹かれます。

古式にのっとった貴重な鉾。

Img_0004_15

Img_0002_22

Img_0003_15

Img_0005_9


■『祇園祭』山鉾紹介其の二

2007-06-14 17:28:55 | 祇園祭

《芦刈山(あしかりやま)・油天神山(あぶらてんじんやま)》

芦刈山は平安時代の歌物語 「大和物語(やまとものがたり)」に収められている「芦刈」

が原典で、それをもとに作られた謡曲「芦刈」をテーマとして作られた山。

Img_0001_22

「夫婦和合・
   縁結び」

「芦刈」の話は、難波に住む貧しい夫婦が離縁し、妻は都に行って乳母と

して、宮仕えして不自由ない暮らしとなる。そこで、別れた夫が気になり、

人を使って捜すがわからず、ついには自分で捜しに出向くと、落ちぶれた

姿で面白おかしい口上とともに芦を売る男を見かけ顔を合わす。

3年ぶりの再会、再縁を喜び、和歌と夫婦愛を称えて共に都に上るという…。

Img_0002_21

「夫婦和合・縁結び」




「芦刈」の話。平安の時代も現代も変わらず、女性が強い!

Img_0003_14

「芦刈山」の御神体人形が羽織っている小袖は昔は織田信長の小袖を

拝領したという。現在は、江戸時代のものであり、全山鉾中で最古の人形衣装。

《油天神山(あぶらてんじんやま)》

油小路(あぶらのこうじ)に祀られる天神ということで、「油天神山」。

全山鉾 32基の内「天神山」は2基。「油天神山」「霰(あられ)天神山」。

Img_0004_14

Img_0005_8

「学問成就」

Img_0006_10


■『祇園祭』山鉾紹介其の一

2007-06-13 22:53:59 | 祇園祭

《長刀鉾(なぎなたぼこ)》

平成になって一番遅い入梅宣言まじか!

もう、宵々山(よいよいやま)まで一ヶ月あまりとなってしまいました。

山鉾紹介トップはやはり、『長刀鉾』です。

山鉾巡行で常に先頭を行く鉾!

歴史、意識、格式すべてにおいて祇園祭を代表する鉾!

鉾名は鉾頭の長刀に由来する。長刀の刃先は長さ1.13m。

昔の鉾は船鉾を除いて、すべての鉾に「生稚児(いきちご)」が乗っていたが、

現在は、長刀鉾のみ。禿(かむろ)を従え、生稚児が注連縄(しめなわ)を切って

山鉾巡行が始まる。

Img_0001_21

Img_0003_13

昨日の新聞に、長刀鉾の水引(みずひき):懸装品のひとつ。(山鉾の本体は太い材木を

縄だけで巻きつけて組み立てられるが、それを覆う染織物や金具の総称)

稚児が乗る直ぐ下の染め織物を水引と言うが、今まで使っていたものが、江戸時代の

もので、傷みがひどく、今年252年ぶりに新調された。

一年がかりで、川島織物が製作し1面あたりの制作費が1250万円。

Img_0002_20

このように、祇園祭の山鉾はこの懸装品が歴史あるものばかり。

ゆえに、動く美術館。街中美術館と言われる所以である。

長刀鉾の鉾町は四条通り烏丸東入る長刀鉾町。

大丸百貨店の横である。


■『祇園祭』プロローグ♪♪

2007-06-05 22:50:53 | 祇園祭

《粽(ちまき)・食べれません!厄除けです。》

宵山などに各山鉾で授与される粽(ちまき)は食べれません。

Img_0001_20

Img_0002_19

以前は、山鉾巡行のときに鉾の上から餅投げのように撒いていたが、今は観光客も

多いので、危ないためにそれもしなくなったが、以前拾った人が「なんやこれ食べられ

へんのか」といった光景もよく目にしたものです。

外観は端午の節句の時の美味しいちまきそのものなんですが…。

_8_p1010027

山鉾32基のうち、北観音山だけ授与しないが、あとの31基はそれぞれに特徴があり

厄除けや学業成就、恋愛成就、など山や鉾の主題、趣向に応じてさまざまな効験が

こめられている。

授与された粽(ちまき)は持ち帰って家の門口などに吊るして厄除け、魔除けとする。

本来は玄関の内側など屋内に吊るすものとされる。

_8_p1010029

ちなみに、恋愛成就、縁結びの粽は「保昌山」。安産の御守りの粽は「占出山」。

不老長寿、商売繁盛の粽は「菊水鉾」。等々である。


■『祇園祭』プロローグ♪

2007-06-04 21:40:52 | 祇園祭

《祇園祭・京都最大のイベント》

水無月に入りました。いよいよ『祇園祭』のテーマが始まります。

『祇園祭』は京都三大祭のひとつですが、私は京都最大のイベント『祇園祭』が一番

好きです。町衆のお祭り。

京都が大好きな私にとって、街全体が美術館になる『祇園祭』が特に好きです。

『京都の歳時記』の四季折々のテーマのなかでも夏の『祇園祭』はわたしが一番

紹介したいテーマです。

Img_0001_19

Img_0002_18

『祇園祭』といえば7月17日の山鉾巡行(やまぼこじゅんこう)が有名ですが、お祭りは

巡行がクライマックスではありますが、実は7月31日まで続き、始まりは7月1日からで、

7月一ヶ月続くお祭りなんです。

『祇園祭』は天禄元年(970年)から毎年営まれたといいますから、1000年以上も続いて

いるんです。室町時代の応仁の乱前には58基の山鉾が参加していたとの記録がある

と言うことですが、京の都は幾たびかのの大火を経験し現在の山鉾は32基です。

Img_0004_13

Img_0009_3

Img_0011_3

Img_0012_1

『祇園祭』は八坂神社の祭礼ですが、山鉾を長年にわたって守り続けた鉾町の町衆

のお祭りなんです。

巡行に参加する山鉾は大きく「鉾」と「山」に分けられ山は「曳山(ひきやま)」と

「舁山(かきやま)」に分けられる。

Img_0007_6

Img_0008_7

これから、32基の山鉾を順に紹介したいと思います。

なを、『祇園祭』を紹介するにあたってすばらしい本が今年出版されました。

[京都祇園祭手帳 河原書店 定価1200円]です。これを参考にして紹介したい

と思います。詳しいことを知りたい方はご購入ください。

Img_0003_12