黒砂台鍼灸あん摩治療院

鍼灸院の日常日記

塩灸道具の改良

2010-08-09 17:02:45 | 施術の説明 お灸
自分で作った塩灸用の道具ですがいくつか不満があり改良を続けていました

何とか満足のいく道具に仕上がったので同業者向けにご紹介

シンプルかつ紙の張替え等、使い勝手の良い道具になりました
参考にしてください



作り方、資材の入手は続きで
塩灸の道具、以前からいくつかの不満がありました

 1 紙の張替えが面倒 
 2 筒の強度が低い
 3 筒が熱くなる
 4 見た目がイマイチ
 
これらを解消すべく以下の資材を使用して新塩灸道具を作成
筒部分は紙製にしました
これは過去のガムテープ芯に逆戻りするのではなくボール芯を特注しました 
 内径76mm 紙厚2mm 長さ50mm
この規格の筒はあるので50mmに特注カットをしたのみです



ちなみにガムテープの芯もほぼ同じサイズ・・・
(ガムテープはいや、大体そんなに大量にガムテープ使用しない)



目玉となるのは和紙を固定する枠部分



これには刺繍枠を流用、少しの改造で使えます
刺繍枠は8cmサイズ(入手性は悪いです)



これが刺繍枠本体
使うのは外側の部分
この部分はネジで外枠を締めこむ機能があります!
これを応用しています
但し、刺繍枠は紙ではなく布地を挟むように出来ていて少し大きいのでネジのある部分の内側の木枠をカッターで短くしています





これを組み合わせるだけで出来上がりです
ガムテープの芯を使用されている先生も枠の入手だけで紙の交換が凄く容易な塩灸の道具になります


最後に材料の入手先

 紙筒 → 大洋商事株式会社さま
内径76mm 紙厚2mm 製品のyahooでの販売ページにリンクしてあります
自分でカットするのであればリンク先のページから注文が可能ですがカットしたものを注文する場合はページ上部のお問い合わせ欄から聞いてみてください
最低ロットは10本からです
ちなみに価格表にはありませんが5cmの商品も10cmと同じで価格は1個100円
長いものを買って自分でカットする方が安いですが、かなり丈夫な筒のためカットはかなり難しいです
特注品のカット面は非常にきれいです
また送料が800円かかりますのである程度本数をまとめたほうがいいかと思います
担当の方が親切で、応対が非常に良いので安心してお願いできました 


 刺繍枠 → ドヰ手芸品株式会社さま
刺繍枠のほうは本当に困りました
8cmの刺繍枠は通常品よりもかなり小さく近所の手芸屋では扱いが無いケースばかり
ネットでも欠品や在庫無しの店舗が多いです
やっと探したのは関西の老舗の手芸屋さんの
ちょっとホームページが解りにくいので刺繍枠のあるページのリンクもつけておきます
ここのコスモししゅう枠の8cmを選んでください
くれぐれもサイズの間違いに注意!
ちなみにドヰ手芸品株式会社さん送料は商品購入後に決まるのでちょっと心配しましたが杞憂でした
小さな商品は郵便で送ってくれますので送料が安いです
今回は刺繍枠3点で200円でした
クレジットカードで決済すると凄く早く発送してくれます(自分は注文当日発想翌々日着)


改良で先に書いた従来品の不満はほぼ解消
紙の張替えは1~2分で出来るし、強度も見た目もバッチリ
何より刺繍枠の部分を持つと全く熱くありません

以上塩灸道具の改良でした
参考になったらコメントくださいね

台座灸(温筒灸、円筒灸)その後

2010-08-09 10:15:31 | 治療院日記
先日紹介した台座灸
時間経過でどのようになるのかご紹介



これは施術直後手洗いでヤニを落とした状態



これは施術から24時間経過後
まだ発赤(ほっせき=皮膚が赤くなった状態)してますね
せんねんきゅうはほとんどわからない状態です

台座灸の場合は大体3~7日で施灸の痕は消えてしまいます
逆に言えばこの間は体に痕跡が残るともいえます
もちろんお灸をする場所によっても異なり、皮膚の厚いところでは早く皮膚の薄いところでは痕が消えるのも時間がかかります



自分は下痢や軟便となることはあっても便秘はしないのですがこの撮影後、軽い便秘になりました

過度の施灸が原因のようです

普段は比較的影響の出にくい足の胃経のライン(足三里近傍)を使用します
今回はブログ用の撮影ということで撮影しやすい手の大腸経に近いラインを使用したわけです
写真で見やすいように間隔を近くしすぎたせいでしょうかね?
お灸の熱が大腸に熱が波及したと考えられるような便秘です

脈診等、自分で診断したところでは肝虚熱証、大腸経への施灸によるものと考えると肝虚肺熱証でしょうね
症状は軽いので鍼で自分に本治法で肝虚証の基本穴のみ刺鍼したところ数時間で排便がありました

撮影だからといって嘗めてかかっちゃいかん、ということですね

自分は普段、複数回の排便があるのが通常でしたので今回の便秘は結構まれ
いい教訓といえばよいのでしょう