黒猫亭日乗

題名は横溝氏の「黒猫亭事件」と永井荷風氏の「断腸亭日乗」から拝借しました。尚掲示板が本宅にあります。コメント等はそちらへ

人体の不思議

2007年09月26日 | Weblog
本日人体の不思議展を見に行っていた。私には珍しく友人と二人連れである。これの人体模型はすべて本物の人体から作られている(生前に同意していた献体に限っているとの事)。ぜひ見てみたかったのだが、以前神戸でやっていた時には、忙しさに紛れて見逃してしまった。友人は一緒に行ってくれる人が居なくて見逃したとの事。とにかくこういった展示会は同行の志といくに限る。
友人はなんと三木市からはるばるやってきた。大阪は不慣れとの事なので私が責任を持って、地図など準備したのだが、コレがもひとつ役に立たなかったのである。ホームページの地図から察するにヨドバシカメラなる大型電気店からすぐに地下道があるが如く書いてあったから、油断していたのだが、その地下道が方々さがしてもいっかな見つからぬ。それなら人に聞けばいいものを、私は他人様に道を聞くのはものすごく嫌なのだ。道に迷いめぐっていても、聞くのはとにかく嫌だ。そんな訳でその点は友人が活躍してくれた。道行く人に聞いても要領を得ぬので、もう一度地下に潜って警備の人に聞いて、やっと判明した。ヨドバシカメラ前の道を直進すると工事中の道路がある。その先がやっと地下道に達しているとの事。地図がわかりにくいぞ!新梅田シティ!
さて、肝心の「人体の不思議展」だが、貴重な献体から製作された標本の数々は、リアルそのものであった。特に衝撃的だったのが胎児の標本(模型といっていいのか標本といっていいのかどの表現が適切なのか)。3ヶ月の胎児でもちゃんと人間の形をしていると、話には聞いていたがこれほどとは思わなかった。手のひらに乗る大きさの赤ちゃんを見たときには言葉も無かったものだ。10ヶ月という出産間際と思われる標本もあり、この胎児たちだけでも性教育の一環として中高生にみせてはいかがかと思ったのである。そうすれば、軽軽しい行為の果てに起こる結果がどういうことか、百万べんのお説教よりも効果があるだろう。
それと、やはりものすごかったのが、血管の標本である。骨格やら筋肉はわからぬでもないが、血管のみをどうやって標本化したのか、全くもって私にはその方法がわからない。見事の一言である。
展示の最後に、たった一つだけだけれど触ってもいい標本があった。こんな事はもう二度とないだろうと、折角だから私も触らせてもらった。恐る恐るなでたそれは、プラスティックの如くすべすべとしていた。