平成15年11月から、2万5千分の1地形図の規格が変わりました。
実は、私もつい最近知りました。不勉強でした。
一度には変更できないので、逐次変えていくそうです。
現在6~7割り程度変更されています。
m(-_-)m
その変更の内容は、
「1、経緯度の基準が、世界測地系になった。
2、隣接図と重複部を持たせ、地形図1枚の区画を大きくした。
また、隣接図の区画位置及び従来の日本測地系による地形図の区画位置が分かるように三角形の印(オレンジが日本測地系、青が世界測地系の図郭)を表示した。
3、居住地名等の文字を見やすくするために書体を全てゴシック体とした。
4、博物館、図書館の記号を新たに設けた。」
ということです。
3,4は解るとして、「世界測地系・・・」((08-01-20))はよく解りませんね。
今日はそのことを少し調べてみましょう。
地球の形は,山や谷や海があり,基準面としては複雑です。
そこで,できるだけ地球の形に近く,そのうえで,できるだけシンプルな形の基準面を決める必要があります。
地球の形をもっともよく代表するモデルの一つは、ジオイド※1) ですが、ジオイドも複雑な起伏があるので基準面としては不適切なようです。
※1) ジオイド:地球表面の7割は海洋で覆われており、測地学では世界の海面の平均位置にもっとも近い「重力の等ポテンシャル面」を「ジオイド」と定め、これを地球の形状としています。日本では、東京湾平均海面を「ジオイド」と定め、標高の基準としています(離島を除く)。したがって、標高は「ジオイド」から測った高さになります。
そこで、ジオイドに極めてよく似るように決められた回転楕円体を考え、地球の形を代表するものとします。これを地球楕円体と言っています。
今まで、我が国は、いわゆるベッセル楕円体※2) を位置の基準としており、この測地基準系が日本測地系です。明治初期に決定しました。一寸早すぎたのですかね・・・
※2) ベッセル楕円体 : ベッセルはドイツ人数学者で1841年プロシアの測量の際、設定した地球回転体です。赤道半径 6,377,397.155m 扁平率の逆数 299.152813.
一方、世界測地系は、電波星を利用したVLBI※3) 観測や人工衛星観測により、現代の科学的知識に基づいて設定された、世界共通の測地基準です。
※3) VLBI : 数十億光年の彼方にある電波星から届く電波を電波望遠鏡で受信して、数千kmもの長距離を誤差数mmの範囲の高精度で測ることのできる技術だそうです。要するに距離測定がきわめて正確だということですか・・・
世界測地系の楕円体の中心は、地球の重心と一致するように設定されていますが、日本測地系の楕円体の中心とは一致していません。ずれています。
そのため、GPS観測の経緯度とずれが生じます。
また、そのため日本測地系を世界測地系に変換するのは単純計算ではなさそうです。
例えば、米軍のGPSと日本測地系の緯度・経度では、東京付近の地表面で400m程度のずれがあります。
また、明治時代の測量機器や測量技術による制約と過去100年間の日本列島の地殻変動の影響等で基準点網にひずみも生じています。
例えば、東京から見て札幌の位置が西へ約9m、福岡の位置が南へ約4mずれていることが分かっています。
これらの「ずれ」や「ゆがみ」は、日本国内向けに1:25,000の地形図を利用するのには問題ないが、国際利用や、精密な位置情報にもとづくGISデータの整備などには障害になります。
今や、GPS(全地球測位システム)及びGIS(地理情報システム)というコンピュ-タシステムを無視するわけにはいかなくなりました。
両技術に対応する基準として、世界測地系に基づいた、高精度な測地基準点成果及び地図成果が求められています。
今その変革をやっておかないと、後になるほどその変革は大変な量になります。
その変革が、平成15年11月以降の、日本測地系から世界測地系への、経緯度情報の変更です。
一度にできないので、逐次変更します。そうなると、変更された地形図と旧来の地形図との接合が出来なくなりますので、重複部分を設けたわけです。
多分、総ての変更が完了しても、この重複部分の表記は継続するでしょう。地形図使用上便利です。ただし、偏っていますがね・・・?
さらに、国土地理院は、地形図の経緯度表記だけの変更でなく、その精度を高めるため、「測地成果2000」という計画を実施しています。
これは、
新基準点網の骨格となる新しいタイプの基準点である「電子基準点」(08-01-10)の整備に着手したことです。新しい三角点です。
これを基に従来の三角点の経度・緯度の確認を行うのです。
電子基準点は、GPS信号を24時間連続的に受信する観測施設です。
観測データは、電話回線を通じて、茨城県つくば市の国土地理院測地観測センターに集められ、日本列島の地殻の日々の動きが捉えられるようになっています。
そのため、地震が起きると、瞬時に位置のズレが捉えられます。
電子基準点は、これまでに全国に約1000点が整備されています。
大分、地震大国“日本”らしく なってきましたね。
事後処理だけは・・・?
実は、私もつい最近知りました。不勉強でした。
一度には変更できないので、逐次変えていくそうです。
現在6~7割り程度変更されています。
m(-_-)m
その変更の内容は、
「1、経緯度の基準が、世界測地系になった。
2、隣接図と重複部を持たせ、地形図1枚の区画を大きくした。
また、隣接図の区画位置及び従来の日本測地系による地形図の区画位置が分かるように三角形の印(オレンジが日本測地系、青が世界測地系の図郭)を表示した。
3、居住地名等の文字を見やすくするために書体を全てゴシック体とした。
4、博物館、図書館の記号を新たに設けた。」
ということです。
3,4は解るとして、「世界測地系・・・」((08-01-20))はよく解りませんね。
今日はそのことを少し調べてみましょう。
地球の形は,山や谷や海があり,基準面としては複雑です。
そこで,できるだけ地球の形に近く,そのうえで,できるだけシンプルな形の基準面を決める必要があります。
地球の形をもっともよく代表するモデルの一つは、ジオイド※1) ですが、ジオイドも複雑な起伏があるので基準面としては不適切なようです。
※1) ジオイド:地球表面の7割は海洋で覆われており、測地学では世界の海面の平均位置にもっとも近い「重力の等ポテンシャル面」を「ジオイド」と定め、これを地球の形状としています。日本では、東京湾平均海面を「ジオイド」と定め、標高の基準としています(離島を除く)。したがって、標高は「ジオイド」から測った高さになります。
そこで、ジオイドに極めてよく似るように決められた回転楕円体を考え、地球の形を代表するものとします。これを地球楕円体と言っています。
今まで、我が国は、いわゆるベッセル楕円体※2) を位置の基準としており、この測地基準系が日本測地系です。明治初期に決定しました。一寸早すぎたのですかね・・・
※2) ベッセル楕円体 : ベッセルはドイツ人数学者で1841年プロシアの測量の際、設定した地球回転体です。赤道半径 6,377,397.155m 扁平率の逆数 299.152813.
一方、世界測地系は、電波星を利用したVLBI※3) 観測や人工衛星観測により、現代の科学的知識に基づいて設定された、世界共通の測地基準です。
※3) VLBI : 数十億光年の彼方にある電波星から届く電波を電波望遠鏡で受信して、数千kmもの長距離を誤差数mmの範囲の高精度で測ることのできる技術だそうです。要するに距離測定がきわめて正確だということですか・・・
世界測地系の楕円体の中心は、地球の重心と一致するように設定されていますが、日本測地系の楕円体の中心とは一致していません。ずれています。
そのため、GPS観測の経緯度とずれが生じます。
また、そのため日本測地系を世界測地系に変換するのは単純計算ではなさそうです。
例えば、米軍のGPSと日本測地系の緯度・経度では、東京付近の地表面で400m程度のずれがあります。
また、明治時代の測量機器や測量技術による制約と過去100年間の日本列島の地殻変動の影響等で基準点網にひずみも生じています。
例えば、東京から見て札幌の位置が西へ約9m、福岡の位置が南へ約4mずれていることが分かっています。
これらの「ずれ」や「ゆがみ」は、日本国内向けに1:25,000の地形図を利用するのには問題ないが、国際利用や、精密な位置情報にもとづくGISデータの整備などには障害になります。
今や、GPS(全地球測位システム)及びGIS(地理情報システム)というコンピュ-タシステムを無視するわけにはいかなくなりました。
両技術に対応する基準として、世界測地系に基づいた、高精度な測地基準点成果及び地図成果が求められています。
今その変革をやっておかないと、後になるほどその変革は大変な量になります。
その変革が、平成15年11月以降の、日本測地系から世界測地系への、経緯度情報の変更です。
一度にできないので、逐次変更します。そうなると、変更された地形図と旧来の地形図との接合が出来なくなりますので、重複部分を設けたわけです。
多分、総ての変更が完了しても、この重複部分の表記は継続するでしょう。地形図使用上便利です。ただし、偏っていますがね・・・?
さらに、国土地理院は、地形図の経緯度表記だけの変更でなく、その精度を高めるため、「測地成果2000」という計画を実施しています。
これは、
新基準点網の骨格となる新しいタイプの基準点である「電子基準点」(08-01-10)の整備に着手したことです。新しい三角点です。
これを基に従来の三角点の経度・緯度の確認を行うのです。
電子基準点は、GPS信号を24時間連続的に受信する観測施設です。
観測データは、電話回線を通じて、茨城県つくば市の国土地理院測地観測センターに集められ、日本列島の地殻の日々の動きが捉えられるようになっています。
そのため、地震が起きると、瞬時に位置のズレが捉えられます。
電子基準点は、これまでに全国に約1000点が整備されています。
大分、地震大国“日本”らしく なってきましたね。
事後処理だけは・・・?
私のような素人からするとあれは単純に「すごい!」のですが(Keyholeというサービス名だった頃から見ていますが)、プロは案外そうでもなさそうなのです。どのへんがもの足りないのでしょうか?
コメントいただいて感謝しております。
ただし、ボケ老人には質問の内容がよく解らないので、またの機会に、懇切丁寧にコメントしてください。これからもよろしく。