地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

日本地質図 500万分の1図

2008-06-20 11:24:13 | Weblog
日本地質図 500万分の1図(第4版)

いろいろな地質資料から見やすく総括した地質総図だそうです。

私は、この美しい地図を見ても、全く理解できません。しかし、理解したい意欲を感じます。それほど、魅力的な地図です。
幸い、山にも登りますので、少しでもその辺の知識を持って登山したいですね。
そこで、その手始めに、先ず記号の内容を少しずつでも調べてみることにしました。

ところが、複雑なのと、国際的に統一されていない部分もあるようで、困惑していますが・・・

「地質凡例基準の標準情報化」の案内を見てみましょう。

「地質図は,地殻表面の岩石(表層を覆う土壌や草木以外の未固結の砕屑物も含む)を,その種類,または岩相(堆積相,変成相,変形相なども含む)と,時代とで区別し,それらの分布と構造,累重関係などを示した図です。」

つまり、地殻表面の岩石を、種類、岩相、生成の時代で区分し、
その、分布、重なり具合などを表した地図のようです。
単に、平面的な広がりだけでなく、立体的にも理解しなければならないようです。

「岩石の分布を表現する場合には,異なる岩石の境界を描き,それぞれの岩石を色と模様と記号の組み合わせで区別します。
また,境界面または線の姿勢(面の走向傾斜や線構造の走向とプランジなど)や性格(初生的な境界か,地殻の変形で形成された断層面かなど)を記号または記号と色で表現します。」

「原則として,色は岩石の時代を区別するために使い,
模様は岩石の種類を区別するために使うというのが国際的に共通した」凡例でしたようです。

「地質図の色については,1882年の万国地質学会議(IGC)で,次のように定められています.

1)古い時代の地層は濃く,若い時代のものほど薄く着色する.
2)時代が近接しているものについては,混同しない程度に似た色にする.
3)中生代及び第三紀の地層は光のスペクトルの原色(混ざらない色)にする.三畳紀層は藍色,ジュラ紀層は青色,白亜紀層は緑色,第三紀層は黄色とする.古生代の地層には混合色にする.
4)火成岩は濃い色とし,酸性岩には赤色,塩基性岩には紫または緑色を使う.

注) 
地球の歴史46億年
古生代:5.7億年~2.5億年
中生代:2.5億年~6500万年、三畳紀、ジュラ紀、白亜紀の順で新しくなります。
第三紀:6500万年~170万年、古第三紀、新第三紀からなっています。

「地質調査所の50万分の1地質図幅でも,これに従い,次のようにして地層の時代を区別しています。

第四紀層___水色系統
第三紀層___黄色系統
白亜紀層___緑色系統
ジュラ紀層___青色系統
三畳紀層___濃い赤みの橙色
古生層___茶色系統 」

「地質調査所の100万分の1日本地質図では,岩相と時代とによって136もの地層・岩体を区別していて,似た色を区別するために記号と模様を併用するだけでは足りないために,原則から外れた色使いもしています。」

更に、1:50,000図となると、更に複雑になるようです。

今回は、500万分1図を見ながら、50万、100万分1図の凡例を垣間見るだけにとどめましょう。

魅力は感じたものの、先が思いやられます。

先ずは、地図を入手して、その凡例を調べていましょう。

幸いに、8月下旬には甲斐駒に登る予定ですので、カシミールでの登山ルート図、展望図、航空写真の立体視、それと今回の地質図を併せてみることにしましょう。
忙しくなってきましたよ。