地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

明治30年頃の渋谷駅周辺図

2008-06-10 21:29:48 | Weblog
明治30年修正の1:20,000迅速図「内藤新宿」の一部です。

この渋谷に、6月10日の今日(6/14の間違いでした)、地下鉄9本目の「副都心線」が開通しました。
池袋~渋谷間の8.9Kmです。

これで、渋谷には、JR線のほか、東急東横線、京王井の頭線、東急田園都市線、地下鉄の、銀座線、半蔵門線、副都心線と計7本の路線がひしめくことになりました。

毎日、100万人以上の人が乗り降りしているそうです。

渋谷に初めて鉄道が敷かれたのは、明治18年(1885)、当初は一日3往復の田舎鉄道並みでしたそうです。
それが、120年余でこんなに変わったのです。一寸変わりすぎですよね!

駅の周辺の大山街道(旧・246号線)沿いの宮益坂と道玄坂辺りに街並があるだけで、周囲は茶畑が広がっていたようです。
東京英和学校(現・青山学院)の敷地にはブドウ畑の記号らしきものが書かれています。
フランス人教師のためのブドウ畑があったとか。

また、現・渋谷駅東側のバスターミナルあたりには、水車小屋があって、精米や製粉をしていたようです。

この辺りが、唱歌「春の小川」の舞台でしたそうですから・・・

♪ 春の 小川は さらさら 行くよ 
  岸の スミレや レンゲの花は 
  姿優しく 色美しく 
  春よ 春よと 囁きながら  ♪

これから後、100年後はどうなるのでしょう。
同じスピードでの変化はないでしょうが、
無闇に欲望を追求する社会から、ゆったりムードに価値観を替えてもらいたいものですね。

罪深き人間のなせる業ですが・・・?