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ビスクドール・雛人形店・オーディオ販売 佐久市 ヤナギダ店長ブログ

ビスクドール64体他お節句雛人形をフランスへ輸出128年、軽井沢方面がお店の場所。

「まだ、見ぬ人へのプレゼント」

2021年12月03日 11時49分41秒 | owarai

文房具とか日用雑貨、時計、
アクセサリー・・・・。
ピンと来るものを見つけて、
財布に手を伸ばす自分に
私はいつもこう言い聞かせ
ます。

(これを買うのは、自分の物欲
を満たすためではない。いつか
これを自分よりも必要としてい
る人にあげるだめに買う

世間ではこういうのを、“自分
への言い訳“などと呼ぶので
すが、
私は半分本気でそう思ってい
ます。

TVの“何でも鑑定団”が高
視聴率なのもウナズケル。

(コレはいったい誰の手に
渡ることになるんだろう・・・)
そんなふうに考えていると、
出会いがまた違った角度から
見えてくる。

その面白さに私はお金を払って
いるんです。


「3パーセントの孤独」

2021年12月03日 11時46分12秒 | owarai

たぶん人間の心の中には、自分
でも手の届かない底なし沼の
ような場所があり、

眠っていた感情、または昇華
しきれなかった心の澱(おり)
のようなものが、ある瞬間に
吹き出すことがあるのだろう。

ふたりがずっといっしょに
いるために、九十七パーセン
トのものを分けあおう。

そして三パーセントのそれぞれ
の孤独をたいせつにしよう。



YouTube
山下達郎「RECIPE (レシピ )」 Edit Version

https://www.youtube.com/watch?v=f-3ManAlBS0


「甘い恋のお話、ほろ苦い恋の話」

2021年12月03日 08時37分54秒 | owarai

わたしたちは今晩、摩天楼のもとで
過ごす夜に、ふさわしいお酒を飲ん
でいる。

彼女は、バーボンにレモンジュース
とグラナディンを加えた「ニューヨ
ーカー」を、
わたしは、カナディアン・クラブ・
ウイスキーをベースにした「マンハ
ッタン」を。

苦いお酒をほんの少しだけ口に含ん
で、それが舌に染み込んでいくのを、
愛おしむように味わう。

そんな飲み方を教えてくれたのは、
誰だったのか。ベットの中で、
口うつしに、この酒を飲ませて
くれたのは。

それが涙の味なのか、お酒の味な
のか、わからなくなるような夜を
過ごしたのは・・・・。

あぁ、ぼんやり思い出した。甘いか
どうかわからないけど、聞きたい?
「うん、聞きたい聞きたい」


むかしむかし、好きになった人たち
を思い出すとき、わたしはいつも、
弟のことを思うような優しい気持ち
になる。

だって、昔好きになった人は、好き
になったときには年上だったのに、
今はみんなわたしよりも年下なのだ。

彼らは年を取らない。永遠に年下の
まま成長を止めて、わたしの胸の
なかで生き続ける。

十九のとき、わたしが夢中になった
人は、男らしい人だった。
自殺未遂までして愛したひとだ。

三十四で優しい人に出会った。
優しい人とわたしはひとつ違いだ
った。優しい人のほうがひとつ年
上。

それぞれに家族があったが、それ
でもわたしたたちは惹かれ合った。

優しい人はわたしが事務員として
働いていた学習塾に、わたしより
少しだけあとに入社してきた。
講師として中途採用されたのだ。

優しい人がふたり分のコーヒーを
淹れてきてくれた。
「きみの名前、すごくいい名前だ
ね」

「ありがとう」
「名前だけじゃなくて」
優しい人の言葉はそこで、ふっと
途切れた。ほんの少しのあいだ、
ふたりとも黙って、手元のコーヒー
カップを見つめていた。

それはとても心地良い。清潔な
静寂だった。

それから優しい人は自分の身辺の
ことを、わたしはわたしのそれを、
ぽつりぽつりと話し始めた。

他愛ない世間話しとして。

わたしたちは相手の話に耳を
傾けた。自分とは関係のないところ
で営まれている赤の他人の人生の
物語に。

あとでそれらの物語がすべて、自分
自身の突き刺す刃(やいば)のよう
な物語になるとも知らずに。


『時は詩人』

2021年12月03日 08時33分04秒 | owarai
時は詩人である。皆さまは、
何を言っているのだろうと、と
首を傾げられるかもしれない。

しかし、詩人とは言葉の網で時
を生け捕りにする魚師みたいな
ものなので、多少の脈絡のなさは
お許し頂きたい。

そう、魚師である詩人は、文字を
打ち込むキーボードのキーに、
“今”という魚を、ピカピカ光る
鮮魚のまま封じ込めることにやっ
きとなる。

銀色の刃物のような尾びれや背鰭
と格闘しながら、命懸けにもなる。

また深い海に潜り“過去”という
名の美しい巻貝を盗むのに余地が
ない。

未来は波間に漂う深緑色の藻だ。
それを網で掬い上げ、先取りする
ことに懸命になる。

大海に生きる回遊魚のような人
の一生を見つめて、その生き様
を書き記す。

恋の歌を書いても、人生の喜び
や悲しみを綴ったとしても、そ
れは時を描くことに他ならない。

一瞬たりとも留まることのない
のも、消え去り、流れ去ってゆ
くものを追いかける作業。

今日もどこかで、時の狭間に迷い
込んだ詩人が、難破船で独り言
を呟いている。

所詮、勝目はないのだ。詩人が
どんなに頑張ったて、時の方が
ずっとずっと詩人なのだから。



YouTube
中森明菜・色彩のブルース  (MV 2002年) kitiusa

https://www.youtube.com/watch?v=ZY6ParP_YqM
 

よく食べる人に、悪人はいない

2021年12月03日 08時30分24秒 | owarai
食欲の旺盛な人に、悪人は
いない。

僕は、おいしそうにパクパク
食べる女性が好きだ。

食べる量だけの問題じゃない。
おいしいものが好きな女性は、
仕事も一生懸命だ。

おいしいものが好きな女性は、
恋愛にも一生懸命だ。

おいしいものというと、映画
『2 days トゥー・デイズ』という
映画を思い出す。

題名通り、たった2日間のお話で、
ちょっと太った、まぬけなイタリア
人が強盗する話。

強盗が、会社を襲う。

そこにいた社長と秘書を人質に
立てこもるが腹が減り、
「腹、減ったな。なんかないか?」
と、強盗が聞く。

「パスタぐらいならあるわよ」と
秘書が作ろうとする。

「オレが作る」と強盗が言う。
本格的に作ろうとし
「〇〇は、ないのか?」

専門的な調味料を持って来いと
いい、ないと言われると、
「体にいいんだから、今度、買って
おけよ」という。

とうとう、パスタができあがる。
強盗は自分が食べる前に、秘書
に一口食べさせる。

「どうだ、うまいだろう」

「おいしいわ」

社長には食べさせない。
「オマエは、秘書に対するものの
言い方が悪すぎる」と!?

料理が好きな人に悪人はいない、
という話だが、
結末は、どんでん返しがあるので
内緒。
 
 
 

『人と人のつながりを紐解く』

2021年12月03日 08時26分43秒 | owarai

たとえば、あなたに100人の
知人がいたとします。
その100人の知人にそれぞれ
100人の知人がいるとすると、

いわゆる「知り合いの知り合い」
だけでも
一万人もの人がいることになる。

そのまたさらに知人だと
100万人、さらにその知人と
なれば一億人・・・・。

人間はどこでどうつながって
いるかわからない。

そう考えていくと、
初めて会う人にちょっと優しい
気持ちになれます。


YouTube
King Gnu - 白日

https://www.youtube.com/watch?v=ony539T074w&list=RDa0GR9UEFWFI&index=3


「遠 恋」真夜中の雨音―Ⅴ―

2021年12月03日 08時21分20秒 | owarai

「お願い、お願い、お願い」と、
叫びながら、雨はあとからあと
から地上に落ちてくる。

木の葉の一枚一枚を濡らし、樹
木の幹の奥深くまで染み込んで
ゆく、哀しい雨だ。窓ガラスを
伝う雫は、夜の闇を流している、
涙のようだ。

それなのに、あのひとのいる場所
は今は朝で、空は青く、どこまでも
晴れ、憂いのかけらもなく、乾いて
いるのかもしれない。たったひと粒
の雨さえも共有できない場所に、
決してつながることのない地平に、
わたしたちはいるのだと思った。

電話がなったのは、午後十時を
五分ほど回った頃だったか。
わたしはバスルームにいて、ち
ょうどシャワーを終えたところ
だった。

やっと、やっと、やっと、かか
ってきた。あのひとからの電話。
バスタオルを取るのももどかし
く、濡れた躰と濡れた髪の毛の
まま、電話機に飛びついた。
電話器をつかみ取り、相手を
確かめもしないで、わたしは
呼びかけた。

「もしもし、快晴?もしもし?」
「あ、もしもし、桜木さん?そ
ちらは桜木さんお宅でしょうか。
芦川ですけど」
軽い目眩のようなものを感じ
た。それは、失望のせいだと
わかっていた。けれどもその
失望を、芦川さんに気取らて
はならないと思った。咄嗟に、
わたしは驚いたふりをした。

「ああ、びっくりした。誰か
と思ったら、芦川さん」
「夜分遅くにすみません。ご
迷惑を承知でかけています。
部長からお辞めになると聞いて、
今、ちょっと、話せますか?」

駅の近くにある「喜合」という
居酒屋の場所を芦川さんに教えた。

レインコートに身を包み、大きめ
の傘を出し出して出かけたにも
かかわらず、店に着いた時には、
髪の毛も足もとも、泣きたく
なるほど濡れて、冷たくなって
いた。

店員さんが気を利かせて、おし
ぼりと一緒に、真っ白なタオル
を差し出してくれた。
芦川さんはふたりがけのボック
ス席で、日本酒を飲みながら、
わたしを待っていた。

わたしはジントニックを注文
した。店員さんが下がると、芦
川さんはすぐにしゃべり始めた。

「辞めるって、あの仕事の件です
か」
「もういいんです。ありがとう
ございます」
自然に、頭が下がってしまう。
わたしはもういいんです。
「アメリカに行こうと思って
るんです」

まだ、あのひとにも伝えてい
ない決意を、わたしは芦川さ
んに告げていた。

「こないだね、営業先の人が
教えてくれたんですけど、ニ
ュージャージー州にある日本
人学校で、教師を募集してい
るそうなんです。応募者が多
くて、競争率もすごく高そう
だったけど、でも、だめでも
ともとって気持ちで、書類だけ
でも出しておこうと思ってます」

「そうなんですか。アメリカで
仕事を?」
「はい」
「なんや、そういうことなら、
俺ももうこれ これ以上
言うのをやめておきます。

桜木さんが会社を辞めてしま
うのは依然として残念やけど、
まあ、そういうことなら。
俺が無理に引き留めても・・・」

思わず、芦川さんの優しい視線
に、しがみつきそになっていた。