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american clave を聴く

「タンゴ・ゼロ・アワー」を始めとするピアソラ晩年の傑作は、
キップ・ハンランというプロデューサーが主催する
アメリカン・クラーベというレーベルからリリースされているのですが、
先ほどまでこのキップ・ハンランさんが誰か、とか、このレーベルがどんなレーベルか、
と言う事にはあんまり関心が無かったのです。
ところが本日某塔レコードで菊池成孔さん関係のCDが面で並べてあるところで
「Kip Hanrahan」の文字が目にはいりまして、あ~ジャスの人なの?と思ってジャズコーナーを覗くと・・・。
ありましたありました。どのジャケットも渋いけど硬すぎなくてかっこいい。
(余談ですがミュージシャンの名前の下の楽器欄は「pro.」になっておりましたね。
 このお店はジャズのところも商品の並びが楽器ごとではないので、詳しくない人には助かります。)
で、クレジットされているミュージシャンも、
ジャック・ブルースアラン・トゥーサンアート・リンゼイアントン・フィアー、等々
と、なんか凄いけどめちゃくちゃなあれな組み合わせだぞ!と言う訳で、
思い切って購入したのがレーベルのオムニバスであるこのCD「anthology american clave」
ライナーなんかを読むとDNAはこのレーベルからアルバム出してるし、
ゴールデン・パロミノスやアンビシャス・ラバーズ(LOVE!)なんかも
この辺りのセッションを母体に生まれていったらしく、まさに
80~90年代のNYミュージックシーンの重要な場だったことが伺えるレーベルです。
当時のNYシーンと言うとなんとなくビル・ラズウェルが親玉、といったイメージなのですが、
彼はカンタベリー系の(というよりはズバリソフト・マシーン)音楽への興味があるらしく、
マテリアルではホイットニー・ヒューストンヒュー・ホッパーの曲を歌わせたりしていますが、
アメリカン・クラーベでもロバート・ワイアットの参加があったりして、
うううむ、なんだかいろいろ関係ありそう。
昔少し聴いて放って置いたこの辺りももしかしてまたハマルかも?

それにしてもこの人物/レーベルに何故ピアソラが惹かれたのか、というのはなかなか興味深いです。
(都市、とか、孤独・異端、とか、キーワードありそう)

このCDのレコメンドとしてあまりにも私的なのがかえって面白かった。
→ちょっと意外?近藤房之助さんのレコメン記事
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