九里 【九里】を探して三千里

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巡覧記 教真とは?  泰救の母とは?

2024-08-31 | 九里バラバラ情報



「その族の那智に 教能(成直)がおり、子孫長く讃岐に住んだが、成富(頼成)のとき三河宝飯郡に移住して牧野を称したと伝える。」

研究の基礎知識: 家系に見る日本の歴史 - 第 2 巻 
近藤安太郎 著 より




よくわからないので、他の系図はどうなのだろうかという確認を要するが、

巡覧記にあった名前は「教能」「成真」ではなく「教真」であった。

泰救の息に教真という名は見当たらず、初名は教真であり、熊野での名前・法名?が快真などほかの名前なのではないのだろうか?

実方は995年に奥州守となり、999年に歿している。
そのいきさつは、以下である.(wikipedia)
「 左遷を巡っては、一条天皇の面前藤原行成和歌について口論になり、怒った実方が行成の冠を奪って投げ捨てるという事件が発生。このために実方は天皇の怒りを買い、「歌枕を見てまいれ」と左遷を命じられたとする逸話がある。しかし、実方の陸奥下向に際して天皇から多大な餞別を受けた事が、当の口論相手の行成の日記『権記』に克明に記されている事から、左遷とは言えないとの説もある。」

泰救が熊野に来て32年勤めあげた(治山)…というのが添付した系図の註にある。

一説、母親が奥国の出と言っても、実方が陸奥守となった後のこととは限らないのではないだろうか?

京都にも、熊野にも、陸奥から赴いた(父の赴任などもあるし)女性もいたのではないだろうか?

という処まで書いて、前回の記事で分った事があった。
藤白鈴木氏の鈴木重豊の娘を娶り泰救が生まれた…というのが事実のようなのだ。奥の国は、紀伊のことだったのだ。

其の泰救




実方 999年  歿
泰救 1018年 入滅
快真 1024年 入滅

一方
源為義は、1096年に生まれ、長男の義朝1123年生まれである。
為義は1156年に歿している。其の為義は娘が熊野別当家に嫁いだことを知っていたので(吼丸の伝承から…)晩年以前には嫁いでいたことになる。
鳥居禅尼は1210年迄生きており、長生きであったとあるので80歳くらいとすると1130年前には生まれていたと想像できる。1140年代に行範に嫁いでいる。

行範(1115年 - 1173年)1171年に治山

年代的にも為義の娘を娶ったのは、行範と思う。泰救の息教真ではない。…と上記の記述や系図より判断したが、

九鬼氏の系図では教真の記載の場所が大きく変わり、為義との可能性がありそうである。


此の九鬼系図のようになると、行範が教真となるのだろうか?
実方から8代を経て、教真となり、為義の娘を娶っているとなる。
教真はだいたい1120~1139年あたりに生まれた人物となる。

為義の味方をするために熊野から京に出向き、為義から刀を贈られた教真。
その後に熊野にやってきた義経に鳥居禅尼がその刀を渡すことしたという話。
その刀が「吼丸」である。


義経は、この刀を気に入り「薄緑」と名をつけていたそうだ。

 

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大智庵の人康親王と、その娘(藤原基経の妻)の息・藤原忠平  忠平五男・藤原師尹 師尹の孫藤原実方

2024-08-31 | 九里バラバラ情報
和歌山の九里氏のお墓がいくつもある【大智庵】は、もともと天夜尊の旧跡であったそうだ。



人康親王は琵琶の名手であったそうだ。
其の娘は、藤原の基経に嫁ぎ忠平を産む。
忠平は文徳天皇の孫であった昭子を娶り、師尹の母となっている。

師尹の孫に実方がいる。
実方は、師尹の長男「定時の息」であったが、養子となり済時の息となる。
実方の実母は源雅信の娘である。つまり彼女は大河ドラマ『光る君へ』の倫子=道長の室や、近江国の佐々木氏となる「扶義 」、が兄弟姉妹となる。
また、実方の妹は穂積氏流藤白鈴木氏に嫁いでいる。
その藤白鈴木氏のページに以下のようにあった。(wikipedia)

『兄の鈴木重豊(左近将監)には娘がおり、藤原実方に嫁いで熊野別当・泰救を生んだ。

これは次の記事に貴重な情報である。
つまりは藤原実方の相手で、泰救の母は奥国の…とあったが、奥州ではなく。この熊野のことであったのかもしれないのだ。

熊野速玉大社一禰宜・穂積豊庭の長男穂積国興の系の鈴木氏である。

・・・・・・

この人康親王とのつながりがみえたところで、実方がなぜ熊野に思いをはせていたのかが、理解できたように思った。




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