なんでもノート

デュッセルドルフより、
非日常的な日常の記録。

投票による市政参加!

2010年02月07日 | デュッセル生活
ある日わが家のポストに郵便物を発見。捨てていいものか一応確認すると、なんだかデュッセルドルフ市からの投票案内らしいことが判明。

デュッセルドルフ市の「統合委員会(der Integrationsausschuss)」の委員を選出するためのもので、統合委員会は、地域の政治への市民参加を促す法制度により設置された新しい委員会で、移民の利益を代表します。
19名の委員のうち10名が任命制、あと9名が移民による直接選挙で選ばれるという仕組みです。というわけで、投票権があるのは、ドイツに1年以上、市内に16日以上法的に滞在している、16歳以上の外国人で、見事に該当!

オールドイツ語の紙切れ一枚が郵送されてくるだけで、投票する人なんているんだろうかと思いつつ、投票ができるチャンス!なのでおそるおそる、指定されていた学校(ギムナジウム)に日曜日の朝向かいました。投票時間は朝8時から18時まで。

入り口には矢印で投票会場が示されています。


手前左手が投票会場となる教室です。


いらっしゃい!というノリでスタッフに迎えられ、投票券?を渡すと、プリントアウトされた投票人名簿をめくって私の名前を見つけてチェック。A4大の投票用紙をくれました。一つだけチェックするのよ!と言われ(たような気がして)、投票台に向かいます。

記入台の様式は日本とほぼ同様ですが、ドイツの投票用紙は、日本のように空欄に名前を書くのではなく、候補者が用紙にリストアップされていて、その中から選んでチェックをする仕組み。候補者が多いと投票用紙がやたら長くなってしまうそうですが、間違う確率が少なく合理的な気がします。
今回の委員は6グループと個人が立候補しているので、8つの選択肢の中から一つを選びました。といっても公開されていたのは、グループ名、氏名、各人の職業と年齢と住所だけでこれでどうやって選べと言うのか不明ですが、とりあえずエスニックグループ(トルコやロシア)が名前につかないのを選んでチェック。

できたら投票箱に二つに折って入れます。投票人は案の定私だけで、3名いたスタッフみんなに面倒を見てもらい幼稚園生状態でしたが、基本的な投票スタイルは体験できたのではないかと自己満足することにしました。

有権者94,510名のうち4,412名が投票し、投票率は4.7%だったようです。高いというか低いというか。立派な市民参加の制度であるような、でも外国人対象といいながらオールドイツ語で各国語でのフォローが皆無なのも若干釈然としません。

ジャズライブハウス

2010年01月31日 | デュッセル生活
知り合いからのリクエストにより、デュッセルのジャズライブハウスを探して行ってみることになりました。

よく通っている旧市街の通りの一角の地下に、その名も「Dr.Jazz」というお店がありました。明かりがともると存在に気がつきます。


この日はジャズではなく、ちょっといい年のおじさまたちのバンドが繰り広げるロックンロールでしたが、会場は結構賑わっており、みんなまじめに聞いている雰囲気。曲はほとんど英語でも歌い終わると、「Danke Schoen!」というところがドイツでした。


デュッセルにこんなところがあったとは、新しい発見でした。

冬籠り

2010年01月10日 | デュッセル生活
東欧旅行で体力を使い果たしたのか、今週は低調な暮らしを決め込んでおりました。おりしも以下のような事情から、家にひきこもるのが正解のような今週。

★2010年問題
年が明けて、ドイツでは「2010年問題」が発生。いまや懐かしいいわゆる「2000年問題」と同様の問題で、西暦下二桁が"10"になったことにシステムが対応できていないもの。銀行ATMからキャッシュ引き出しができなくなる事態が多発。さらにデュッセルドルフでは、地域交通ラインバーンのシステムが壊れ、路面電車の行き先表示もできなくなり、紙を張って走っていました。職場のビルのエレベータのカード制御の不調も同様の問題が疑われます(業者が休暇中のため!不明)。

★寒さと雪
デュッセルドルフに1日に帰ってきてから、毎日零下で、昼間でも0度を割り込む寒さが続いています。路上にも常に雪がある状態で、ドイツでは積雪時に路上に撒く塩と砂の不足が話題になっています。
この週末は大雪警報が出ており、欧州全体とドイツでも特に東北部は大雪で混乱が続いているようですが、デュッセルドルフはあまり降らずにちょっと期待外れ?

それではと、ふと思い立って、お散歩がてらライン川沿いにある展望台、ラインタワーに登ってみることにしました。ほぼ1年ぶりです。
168mの高さから見下ろすデュッセルドルフ市街方面。意外にに大都会です。


塔の南側、ハーフェンと呼ばれる地域。手前に変わった建築物が見えます。右はNRW州議会(10月に見学)の建物。
 

塔を降りたのは5時過ぎですが、すっかり夜になりました。これがラインタワーです。右は近くの公園からみた風景です。
 

久々に大掃除や料理もして、少し人間らしくなった週末でした。

Flohe Weinachten!

2009年12月24日 | デュッセル生活
今日は12月24日、ドイツはすっかりクリスマス休暇モードで街も静まりかえっています。同じく静まりかえったオフィスで、今日を仕事納めとするため働いた後、深夜の教会にでかけました。

24日、クリスマスイブは夜遅くに教会の音楽を伴った集会が行われるとのことで、
行ったのはデュッセルドルフの旧市街にある大きなカトリックの教会です。立ち見が出るくらい多くの人が集まっていました。
 

パイプオルガン。教会では楽器と合唱の音楽は上後方から聞こえてきます。拍手も基本的にはせず、演奏会とはまた違った趣だと思うのですが、音楽の設計も異なるのでしょうか。22時から0時すぎまで続きで、最後は「きよしこの夜」でした。


ドイツは北がプロテスタント、南がカトリックが強いのですが、デュッセルドルフのあたりはカトリックとプロテスタントが半々のようです。そう信心深い人が多いわけではないようですが、それでも一年に一度クリスマスには教会に行く人が多いようです。

行き帰りの街は人気がなくて、公共交通機関も間引き運転となっていて、いつもと全く違うムードでした。日本のお正月に近い特別感です。

アドベント・カレンダー

2009年12月03日 | デュッセル生活
アドベントとは、キリストの降誕を待ち望む、クリスマス4週間前の日曜日からクリスマスまでの期間のこと。アドベント・カレンダーは12月1日から24日まで日付ボックスの窓があるもので、毎日一つづつ扉を開け、クリスマスまでをカウントダウンするもの。中にお菓子が入ったものをよく見かけ、企業のPRグッズともなっており職場にもいくつか登場。

何日か人に先を越され、なかなか扉をあけられずにいると、ドイツ人スタッフが手持ちのアドベントカレンダーをプレゼントしてくれました。24日まで、毎日職場に行くと、ひとつチョコレートが食べられる楽しみができました。

寄せ植え(お買い物)

2009年11月14日 | デュッセル生活
明日知人の家に持っていくおみやげとして、何か家に飾れる季節的なお花かアレンジメントを探しにでかけました。(日曜日に出かける場合、店はやっていないので、必ず前日までに準備せねばいけません!)

来週末からクリスマス市も始まるので、小屋や電飾などの準備があちこちで始まっていて、クリスマスグッズもそろい始めています。
お花屋さんをいくつかのぞきましたが、私のイメージのものがなかったため、鉢に2色寄せ植えにして(ドイツ人店員さんは1色を主張)、季節っぽくして、と協議を重ねてできたのがこれ(右)。ガラスの鉢に合わせて雪と結晶を飾ったのはよいですが、ちょっと季節先取りしすぎな感じで結局全然思っていたのと違うものができました?16ユーロ。

 

St.Martinの日

2009年11月10日 | デュッセル生活
11月11日は「St.Martinの日」。ハロウィンを想起しますが、それとは全く違う宗教的なお祭りで、クリスマス、カーニバルに次ぐ行事なのだそうです。
聖マーティンが貧しい人に自分のマントを半分ちぎってあげたという故事?にちなんで、街には聖マーティンに扮した人物が馬に乗ってあらわれてマントを与える劇のようなものがあるとのことで、旧市街に出かけてみました。

5時すぎなのにすっかり夜です。雨にもかかわらず市役所前には大勢の人。


一大イベントのようで、警察(馬)の先導で馬にのった騎士や白馬に乗ったマーティンが現れました。この一団は間にランタンをもった子供たち(&親たち)を従えてしばし歩き回ります。それだけですが、みんな楽しそうです。子どもたちは学校のクラス単位で参加しているようで、図工の時間にランタンを作ったようでした。
 


ハロウィンのように、子供はお店などにいって歌うと、お菓子がもらえます。人だかりの出来ているパン屋さん前。右はこの時期に売っている「Weckmann」という人型のパンです。必ずパイプを持ってます。
 

ずいぶんと暗くなって、天気の悪い日が続くなかのランタンの灯り。伝統的な季節の行事というのは本当によくできていると思います。
なかなか東京では感じられなかったことですが、日本でもそうなのでしょうか。

清掃工場見学

2009年10月29日 | デュッセル生活
…ついにこの日がやってきました。

ケルンで開催されていた「Entsorga-Enteco」というリサイクル管理環境技術のメッセ(展示会)があったのですが、この関連で清掃工場見学に参加することができました。
※以下、内容が若干マニアックですので、興味のある方のみご覧ください。

行先は、ケルンの一般家庭及び事業系ごみの処理施設。この会社は今日見学する焼却施設(竣工から約10年)のほか、その隣にコンポスト化施設、また最終処分場の管理もしています。独英通訳付きで、メッセ会場からバスに乗り、15分ほどで到着です。


ヘルメットをかぶり、いざ出発。


構内の様子。ゆったりとした配置の中、きれいに管理されており、植栽も美しい。


持ち込みゴミの重さをはかる計量棟。持ち込み前と後に車両重量を計る二度計量をしており、日本とほぼ同じ仕組みのようです。


プラットホーム。8門です。日本同様、バンカ(ゴミをためているところ)内の方向に空気を引き、圧を負にすることで臭気漏れを防いでいますが、よく機能しており、臭気はほとんどありません。
写真の車両はケルン市内の家庭系ごみ収集をするものですが、日本のものよりもだいぶ大きいサイズです。


ちょうどゴミを空ける車が来たので、ギリギリまで寄って見学。日本であればあと3メートルは下がらせられるのでしょうが、ドイツらしくそこら辺を歩き回ってもOK(自己責任ということですが)。
 

この施設のユニークなポイント。鉄道の引き込み線。ゴミの一部は鉄道で運ばれ、車両の交通量を抑える方策になっています。また降ろして運び空ける作業過程は自動化されています。


もうひとつのユニークなポイント。焼却に入る前の選別工程の施設で、一般的には併設していないとのこと。コンベヤでごみを運び主に自動選別で金属等を取り除きます。分別というよりはゴミの均質化に役立っている様子。
 

ごみバンカ。炉が4つあるので、ホッパも4つです。
ごみ質は紙やプラスチックの率が高く、カロリーも高そうです。ドイツでも紙や容器包装プラスチックは分別回収をしているはずですが、混入率は日本より高そうです。
 

そしていよいよ炉室。室内温度は変わりません。立ち上げ時の燃料を尋ねたところ、ガスとのことでした。
 

中央制御室。機器のつくりは日本と変わりませんが、働いている人がオーバーオール姿で、見学者も全く意に介さずリラックスしている所がいかにもドイツ人らしくて、とても気に入っている一枚です。
 

発電機室。室内は40度ほど。売電のほか隣接する民間工場に熱供給をしています。


排ガス処理室。そして煙突。排ガスに対する懸念は日本同様に高いようです。
 

ドイツのごみ処理については、今まできちんと調べる機会がなかったので、これを機に基本的なことはおさえてみようかと思います。

…ながながとすみません。でもドイツに来てよかった、と思える出来事でした。

NRW州議会見学

2009年10月25日 | デュッセル生活
デュッセルドルフはドイツ最大の州である、ノルトラインヴェストファーレン(NRW)州の州都。市内には州関係の中枢機能があります。
中でも州議会の建物はユニークで、夏の間、日曜日に一般公開をしていたのですが気づけば今日は最終日、ということで見学へ行ってきました。

※今日の夜中の3時に夏時間が終わったので、今日は時間に注意です。といっても一時間遅くなる方向なので、ちょっと得した感じがします。

州議事堂はライン川沿いにあります。隣に見えるのはラインタワー。今日は最終日だからなのか、見学客も多い様子。
 

ツアーらしき人たちについて、館内を見学。この議事堂は1988年にできたものですが、ドイツの州議会の独自の建物と建てられた初めてのもの。その理念が建物にも表れているらしく、本会議場を中心に円形で成っています。
 

本会議場。2005年5月の前回選挙にて選ばれた187議席のメンバーの指定席制です。現在はCDU(キリスト教民主同盟)とFDP(自由民主党)の連立政権です。右側の写真は議長席からの眺め。議長席の周囲は政府席となっていて、2階部分にはメディアや一般傍聴席があります。
 

5年ごとの改選なので、次の総選挙は来年2010年5月となります。現在の連邦議会もこれをにらんで動くものらしい・・・とあまりにも勉強不足でよくわからないのでした。
州議会の英語の説明はこちら。(…州にしては英語情報少なすぎです!)

ベルギー(アルデンヌ地方)へ

2009年10月17日 | デュッセル生活
今日は知人の車で、ベルギー南東部アンデルヌ地方へ。
アルデンヌと呼ばれるベルギー東南部は、古代ローマの時代から交通、軍事の要衝として栄え、中世の古城が多く、緑深い丘陵とムーズ川によって造られた風景が美しい地域です。

デュッセルからは秋の風景を楽しみながら2時間ほどのドライブです。ナビに行き先を入れて、アウトバーンを走っているとついてしまうから不思議。

■アンヌヴォア城
本日の目的地は、この地方の古城のひとつ、アンヌヴォア城です。といっても庭園がメイン。泉水庭園で、地形の起伏を利用した水の景観がとても面白く見られました。
 

左は自然の落差だけを利用した噴水の一つ。季節の様々な植物も美しく、写真右はあちこちに見られましたが、花なのか実なのかわからずに気になりました。
 

城館には入ることができませんでしたが、美しい佇まいです。


■ディナンの町
近くの町、ディナンに立ち寄りました。ムーズ川沿いの断崖の下に開けた街は、まるで絵のようです。


前の写真の正面にある城塞(シタデル)にはロープウェーで登れ、上からは見事な街を見下ろすことができます。こんなところにこんな街があったのか…という思いがします。


ランチはムール貝。"er"のつく月、つまり9月(September)~12月(December)がムール貝のおいしい季節なのだそうなので、今年もシーズン突入です。


ディナン名物、堅焼きビスケット。店内でシンプルな形のものを購入。


ベルギー、オランダは日本では注目度が低い国ですが、見所の多い国のようです。どこかに行くたびに、逆に行きたい所がふえていきます。