美人画、唄野桃翠(ばいのとうすい)の回顧展を見に行った。
ライオン歯刷子(はぶらし)

昭和7年(1932年)作品。
ハブラシのポスター。
唄野桃翠19歳の時の作品。
毛先

山型にカットされた毛先。
1本1本、毛の断面までも表現してる。
サンデー毎日

昭和8年(1933年)作品。
サンデー毎日の表紙の懸賞募集時の作品。
新年第一号、定価12銭。
サンデー毎日の下絵と完成作品

昭和11年(1936年)作品。
左:下絵
右:完成作品
昭和11年新年特大号。
全国ラジオ体操の会

昭和10年頃(1935年)作品。
現物は江戸東京博物館に収蔵。
まっすぐに伸びた腕が躍動的。
おいしいバナナ

昭和10年頃(1935年)作品。
現物は江戸東京博物館に収蔵。
バナナ1ホン=玉子2ツ
昔はバナナは高級食材。
遠足の時しか食べられなかった・・・個人的感想。
ハリウッド女優かな?

昭和12年頃(1937年)作品。
東京に住んでた頃の作品。
妙子さん

昭和12年頃(1937年)作品。
お美代ちゃん

昭和15年頃(1940年)、平成22年(2010年頃)作品。
神田の小料理屋の娘、お美代ちゃん。
東京、小石川日向水道町(こびなたすいどうちょう)に住んでいた。
昭和15年頃(1940年)に撮ったモノクロ写真から晩年(2010年頃)にスケッチしたもの。
印象に残ってたんでしょうね・・・個人的感想。
満州からの軍事郵便

昭和17年頃(1942年)。
満州から堺に住んでる妻に送った自画像。
文面には娘の誕生日を祝う内容が書かれてある。
自画像の片隅に「6月演習にて」と書き添えてある。
満州でのスケッチ1

昭和18年頃(1943年)。
中村伍長。
満州でのスケッチ2

昭和18年頃(1943年)。
七月二十三日、北台分哨ニテ
阿部上等兵、炊事。
孝感笑姑娘スケッチ

満州南天門及び孝感部落の小姑娘のスケッチ。
昭和19年(1944)。
「昭19.12.24孝感部落にて写」
「小姑娘(十一才)」
と書き添えてある。
小姑娘:少女の意味
孝感笑姑娘日本画

戦時中のスケッチを参考に晩年に描いた。
ヌードのデッサン

昭和23年代(1948)
小説クラブの表紙

昭和24年代(1949)
絵本「かちかち山」「桃太郎」

昭和30年代(1955頃)。
絵本の表紙の原画。
色褪せず、劣化せず残ってる。
姪の晴美20歳

昭和37年(1962)。
たぶん当時としてはおしゃれな洋服。
青色の大胆なチェック柄、好きなデザイン・・・個人的感想。
わらべの郷

昭和56年(1981)作品。
1983年発行のカレンダー。
桃翠美人画集

平成5年(1992)作品。
1994年発行のカレンダー。
夢楽

平成19年(2007)作品。
最晩年の作品。
民衆画と詞書(ことばがき)

令和7年(2025)出版。
著者である鈴木英恵氏が唄野桃翠の息子から話しを聞いて著述した。
第2章「初山団扇絵を描いた唄野蛾生」
1群馬県地域における富士山信仰
2群馬県館林地域における初山参りと初山団扇の民俗
3初山団扇絵を描いた画家との出会い
4日本画家 唄野蛾生について
この頃の雅号(がごう)は蛾生(がせい)。
若い頃は蛾生という雅号で作品を出してたけど、その後、桃翠(とうすい)に変えた。
初山団扇(はつやまうちわ)

昭和50年代。
桃翠60歳代頃に描かれた。
団扇(うちわ)の由来、
初山詣での帰途、境内でウチワを買い求め、赤ちゃんが暑い夏を何事もなく無事に過ごせますようにとの願いを込め、
そして「ウチワもめ」のない円満な家庭になるように願います。
「初山参り」とは、毎年6月30日・7月1日に浅間神社で行われる例大祭。