高知で拘置中というのはダジャレですが、久々の高新いや更新なので誤変換連発ですわ(笑)
と、笑い事ではないのです。またまた、高知県で被告を拘置中に死亡させた事件が発生しました。
●相変わらず情報が出てこない権力犯罪殺人罪の被告が死亡 高知刑務所に拘置中この事件を扱った拘置新聞社(笑)のネット記事のタイトルは「
裁判員対象の被告死亡」だそうです。この見出し
*1は新聞社として大丈夫?と思ってしまいますね。裁判員対象の事件の被告だから話題ってこたぁないでしょう。刑務所に拘置中の被告が死亡したことが社会的に問題なのですよね。
*1:見出しは記事の内容が容易に推測できるべし、という大原則があります。まともな記者なら「裁判員対象事件の被告 拘置中に死亡」ぐらいは書いて欲しいですね。裁判員対象の事件という方向に持って行きたいのでしょうかね?ともかく、センスが疑われますね。
裁判員対象かどうかはともかく、社会的に問題だというのは、被告が裁判前に死亡したことで事実が明らかにされなくなるからです。これでニンマリしている悪玉というのがよくある映画の話です。マジな話でも、被告が無実を晴らす機会を奪われるとか、真犯人を逃す可能性にもつながります。第一、身柄を預かる訳ですから、どう言い訳しても管理責任がない筈がないのですね。
ところが、こういう不祥事が起きたときに事件の責任者(公務員)が言うことは100%決まっています→
「管理に落ち度ない」 裁判員対象被告死亡>同刑務所は10日午前、死亡する直前の被告の様子などを説明。
>収容後、容体が変化した当日まで異常はなかったとし、「最善は
>尽くしており、管理に落ち度はない」
もっと他に気の利いたことは言えないのでしょうかねぇ?
そもそも、地元新聞社がネットに発する情報は大体この程度なんですね。新聞紙面は少し詳しかったものの、事件の詳しい状況が分かる情報は何もありません。相変わらず情報が出てこないのですねぇ。翌11日にこういう記事がネットに出ていました。
裁判員対象被告死亡 けいれん6回治療なし>同被告は約2時間にわたって計6回のけいれんを繰り返していたが
>その間、刑務所側が具体的な治療を行っていなかった
>けいれんの原因は嘔吐(おうと)物誤飲による窒息とみられ、死因
>も窒息死の可能性がある。
なるほど、もう結論めいた話を公表しているようですが、この記事の背後に何か隠していませんかね?
●隠ぺい天国高知というのも、この事件の1週間前に「
高知刑務所看守を逮捕」という事件があったからです。この贈収賄事件も「
具体的な便宜の内容などは明らかにしなかった」ということで、またもや事実を隠ぺいしていますな。まさしく隠ぺい天国高知じゃないですか?これじゃ、勝手に邪推しても文句ないですよね(笑)
ちなみに
こちらの県外メディアの記事のほうがもっと詳しいですね。あの産経ですけども。
事件の詳しい状況が分からないのは、責任を持つはずの公務員が事実を隠しているか、新聞社が情報を出さないのかどちらかでしょう。いずれにしても、国民の知る権利がないがしろにされていると言っていいでしょう。詳しい状況が分からなければ、国民が勝手に類推するしかありませんわ。そういえば、あの権力によるリンチ殺人事件臭がする香南署事件は、その後どげんしたのでしょうかね?
最近のニュースでも、
滋賀刑務所で腹痛を放置して受刑者を死亡させ、刑務官8人が書類送検になっている事件があります。
身体の異状を訴えている受刑者を放置し、死亡させたらリッパな犯罪です。明らかに見殺しですからね。高知刑務所で亡くなった被告も、身体の異常があったらしいですから「落ち度ない」ってこたぁないでしょう。
●どうしょうもない名古屋刑務所の犯罪事例刑務官による明らかなリンチ事件もあります。名古屋刑務所でも、2001年に男性受刑者が消防用ホースによる放水を受けて死亡した事件があります。受刑者を殺した副看守長乙丸幹夫被告と看守部長高見昌洋被告に対し、
二審でも有罪が言い渡されています。やっぱりムショでは刑務官が受刑者を虐待するのが当たり前のようです。しかも、ほとんど故意の暴行によって人を殺しているのですが、主犯の乙丸幹夫被告に懲役3年(執行猶予5年)、高見被告に懲役1年6月(執行猶予3年)だそうです。
名古屋刑務所というところは、どうしょうもないムショのようですな。反抗的態度だと決めつけて受刑者2人を革手錠のベルトを締め上げて死傷させた事件もありました。こんな行為は明らかに殺人です。特別公務員暴行陵虐致死罪などに問われた刑務官(なんと休職中!)副看守長前田明彦被告に懲役3年(執行猶予5年)看守長渡辺貴志被告と看守佐藤孝雄被告に懲役2年(執行猶予3年)、看守池田一被告に懲役1年(執行猶予3年)。 看守佐藤孝雄被告は「経験が浅い」という理由で無罪!
●ダブルスタンダードで不公平な司法しかも、刑務官側は「受刑者が転倒し、革手錠の金具が腹部に食い込んで死亡した事故だ」とウソを言って無罪を主張していた訳ですから「反省の色が全くない」訳です。交通事故で相手を死なせて無実を訴えた片岡さんに執行猶予が付かないなら、
自分の行為で人を殺しておいて反省の色がないウソツキ連中に執行猶予を付けるこたぁないはずです。どうやら、公務員はウソをついても反省の色がなくても執行猶予がデフォルトらしいですな。
まさに
官尊民卑な司法です。
せめて、有罪が確定したあかつきには、休職中に払われた賃金を全額返却してもらわないとね。納税者は黙っていませんよ。
●権力犯罪は裁判員対象事件にこの連中の犯罪は「特別公務員暴行陵虐(りょうぎゃく)致死罪」ですが、いつも不当に軽すぎですね。なぜ殺人罪を適用しないのでしょうか?少なくとも数年はムショ暮らしを体験し、自分らがやってきたことを身をもって知ってもらわんと、心からの反省は難しいと思います。まさに「塀の中の懲りない面々」なのですからね。
刑法第195条(特別公務員暴行陵虐罪)
1. 裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者が、その職務を行うに当たり、被告人、被疑者その他の者に対して暴行又は陵辱(りょうじょく)若しくは加虐(かぎゃく)の行為をしたときは、7年以下の懲役又は禁錮に処する。
2. 法令により拘禁された者を看守し又は護送する者がその拘禁された者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときも、前項と同様とする。
刑法第196条(特別公務員職権濫用等致死傷罪)
前2条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
こんな軽すぎる刑法が公務員の権力犯罪を助長していると言えます。革手錠などの拘束具を廃止すれば解決する問題じゃない。どこかの公務員が権力犯罪で死刑にならない限り、公務員によるリンチ殺人の抑止力にはならないでしょうな。
繰り返しますが、詳しい情報が出てこないから実例から類推するしかありません。高知県警の香南署員が人を殺したのに、関係者を高知地検が不起訴にした香南署事件がありました。両方の事件とも窒息死らしいというのも妙な一致点があります。拘束具で人を殺したというのも名古屋刑務所と同じ手口です。
捜査機関とか刑務所では、国家権力がある立場の人が弱い立場の人を虐待して珍しくもないのでしょう。事件が発覚しても、いつものように目に余る身内同士のかばい合いです。これが一番卑怯なことであり、国民が腹を立てていることです。
もし犯罪が発覚しても、警察、県警、裁判所が必ず結託し、不起訴、無罪判決、軽微な有罪で済ませられますからね。こういうふうに罪が軽ければ「看守が某有力者から賄賂をもらって邪魔な被告の口を封じた」などと映画なみのストーリーも成立します。
権力犯罪を厳しく罰することで二次犯罪を防ぐことにもなるわけです。
まあ、
もはや常識的なモラルに頼っても無理な面々なのですから、権力犯罪は市民感覚で裁かないとダメでしょうね。
●総選挙で国民の意思を示そういよいよ衆議院選挙の日程が決まったようです。
こんどの選挙で政権が変わったら、公務員の犯罪に対する法律を変えるというマニュフェストはないですか?そういう政党があったら喜んで投票しますが。とりあえず、検察庁の国策捜査で風評被害を受けた政党が期待できるかも?と期待しています。
同時に最高裁の裁判官の国民審査もあります。今の裁判制度に少しでも疑問を感じたら、最高裁裁判官全員に批判の気持ちを込めて「×」を与えましょう。いやなに、腐っても最高裁裁判官ですから、少々「×」を付けても派遣社員のように路頭に迷うこたぁありませんよ。裁判官個人をどうのこうのではなくて、裁判制度への批判票です。
不平不満を言うだけでなく、きっちり国民の意志を見せましょう。
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裁判制度を審判しよう