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6/20-1 : 西岡TSUYOSHIの歩みと今後

2008年06月20日 21時45分01秒 | Marines08R-Season
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西岡TSUYOSHIシリーズの第2弾です!




昨日、『TSUYOSHI2008』というエントリーを書き、西岡のやる気と求められている(だろう)事とのギャップについて、ある程度の数値をあげて述べてみました。
コメント頂いた方への返信にも書きましたが、前回のエントリーは、あくまで2008年の西岡がチームにどう貢献していくべきか、「2008年単年」「チームの一員」という2つの視点・観点から書いたものでした。 ですので、西岡という選手が、今後どういう選手に育って欲しいか、という「将来的」「一個人的」な視点では書いておりませんでした。

今回は視点を若干変え、西岡がどういう選手を目指しているのか。 そして、その理想に対してどのような成績を挙げてきたのか。 現役のNPB選手で、西岡が理想とする選手はこの選手ではないか、という選手を挙げて、その選手との比較なども行ってみたいと思います。

できるだけ具体的な経緯及び比較を行うため、多くの数値をあげて書いていきたいと思います。 また、その数値は、今回いわゆる「セイバーメトリクス」に基づく数値(指標)を多くあげてみたいと思います。 但し、この先、その数値(指標)に関するごく簡単な説明はできる限り記載していきますが、文脈の補足上必要と思われる部分のみに焦点を当てた説明をします。 よって、完全に正確な意味ではありません。 もっと言えば、そういった数値・指標というのは、本来その数値・指標をどのような視点で解釈するか、によって、意味合いは異なってきますので、正確な意味説明、というのは難しいのですけどね。


                  


前置きがやたら長くなりました。

西岡はどういった選手を目指しているのでしょうか。 私は西岡と全くつながりはありませんので、各種記事(皆様のブログやコメント含む)や実際のプレーを見て感じた推測でしかありません。 恐らくこんな感じではないかと。



走攻守3拍子揃い、さらに長打も打てる選手


数値的な話をすれば、3割30本塁打30盗塁。



理想に近い選手ならば、松井稼頭央(現・アストロズ)や秋山幸二(現・ホークス1軍野手総合コーチ)でしょうか。 古いところだと、全盛期(カープ時代)の高橋慶彦(現マリーンズ1軍打撃コーチ)かな。 
高橋慶彦は、練習の虫とも言われるような努力家である一方で、いち早く筋トレを取り入れた選手でもあったようです。 ただ、筋肉隆々の上半身となり長打を狙った打撃をしていなければ、3000本安打も狙えた打者とも言われていましたが。 今の西岡は高橋慶彦の進んできた道を、そのまま歩いているような感じですね。 プライベート面(要は女がらみ)も含めて・・・(苦笑)


                  


話を戻せば、西岡が自分の理想を目指すのであれば、決定的に足りないのは長打と思っているのでしょう。
本塁打は未だに二桁いったことはありませんしね。 (大松でさえ、今年初めて二桁に達したので、なんとも言いようがないんだが。。。) 長打率は、過去3年間、ほぼ.390前後です。

  2005年 .394 → 2006年 .390 → 2007年 .393

低いとは言いませんが、決して高い数値ではないですね。 今年は今のところ、大幅に数値が高くなっています。

  2008年 .483

この数値は、現時点だとパシフィック・リーグ11位です。 近い順位にいる選手をみると、9位・山崎武司、10位・フェルナンデス、12位・オーティズ、13位・日高剛、14位・ブラゼル。 日高を除けば、外国人助っ人を中心としたスラッガーばかり。 まあ上には、今年突然長打に目覚めた田中賢介が8位にいたりするんですけどね。
キャンプ前から取り組んでいたという筋力強化が実を結んでいる、とも言えるでしょう。


                  


また、セイバーメトリクスを出してくる中でもっとも良く使われる指標のひとつが「OPS」
出塁率+長打率、で算出される指標です。 MLBだとかなり重宝・重視されている指標とも言われていますね。 そりゃあそうです。 MLBは、未だに1990年代から続く超・打高投低、長打力重視のベースボールですからね。 重宝されるのはあたり前ですね。 ボビーもこのOPSを重視しているとも言われています。

西岡もOPSだけで判断するのならば、今年の数値は相当上がっています。

  2005年 .714 → 2006年 .750 → 2007年 .759 → 2008年 .845



もう一つ、長打が多くなっていることを示す指標として「IsoP」という指標があります。
これは、長打率-打率で算出されます。 単純に、単打だけで打率.400打ったとしても、IsoPでは.000となってしまうわけです。

西岡の数値を観てみましょうか。

  2005年 .125 → 2006年 .108 → 2007年 .093 → 2008年 .166


2005年から2007年に掛けて、打率は凡そ.030ほど上がりましたが、IsoPは.032下がっています。 これは、西岡に安打の割に長打が出にくくなっている、ということを示しているとも言えます。
西岡の理想から言えば、全く逆の傾向を示してしまっているわけです。 西岡本人がこの数値を把握しているかどうかは知りませんが、知っていたとするならば、筋力増強し大きく振りぬくことで長打を増やす、という方向性になったのは、ものすごく納得いきますね。 ここでも、2008年はその成果が出ている、という数値になっているわけです。


                  


筋力増強を図って大きく振りぬく打撃をすることで、確かにOPSやIsoPという数値は大きく向上しました。 もちろん、その計算式の元となるデータである長打率が大きく向上しているのですから、当たり前といえば当たり前です。

では、長打率が上がってことにより、西岡は一つでも多くの塁に進めるようになったのでしょうか?



言葉で答えを述べるよりも、数値・指標を見てもらいましょうか。

ここで提示する数値は「SecA」です。
計算式は、(塁打数-安打+四球+盗塁-盗塁死)÷打数となります。 「第2の打率」と言われるものです。 計算式が、だんだん複雑になってきました 要は、シングルヒットだと一つしか塁に進めませんが、2ベースならもう一つ塁を進めますし、盗塁が成功してももう一つ塁を進めることができるわけです。 「シングルヒットだけよりも、どれだけ余計に塁を進めることができるか」という能力を図る指標です。

では、西岡の数値を観てもらいましょう。

  2005年 .277 → 2006年 .272 → 2007年 .231 → 2008年 .263


今年よりも、打率が.040程度低く、長打率に至っては.090程度低い2005年の方がSecAの数値が高いのです。 今年は、2006年よりも下回っています。
つまり、打率や長打率が上がっていても、西岡は先の塁には進めることができにくくなっている、ということを示しています。 昨日のエントリーに頂いたSHUJIさんコメントにあった「先の塁を狙う」という行為があまり出来ていないのです。 少なくとも、この「先の塁を狙う」能力については向上していない、ということが出てしまっているのです。


                  


今度は、逆の例をみてみましょうか。

攻撃で重要なのは、点を取る事、です。 その得点を取る能力を図る指標もあります。 それは「RC27」です。
RC27は、算出式が非常に複雑になるので式の掲載は割愛しますが、もし特定の選手(今回の場合は西岡)が一人で9回全ての攻撃、つまり27アウト取られるまで攻撃をしたならば、何点得点できるかという指標です。 得点能力を図る指標、と思ってください。

では西岡の数値です。

  2005年 4.75 → 2006年 5.04 → 2007年 5.47 → 2008年 6.59


このRC27をみると、西岡の得点能力は年々向上していることがわかります。 特に今年は、一気に前年よりほぼ1点多く得点できるようになっている、ともいえます。 今年、西岡一人で野球をするならば、6点以上、7点未満の得点が取れる可能性が高いことを示しています。

でも、ひとつ誤解をしないでください。
このRC27という指標を算出するにあたり、「打点」や「得点」の数値は使われていないのです。 チーム戦略や戦術やチームの選手構成はもちろん、ランナーを返す能力を示す数値でさえ、計算式に含まれていないのです。
つまり、一人の打者が打席に立ってひたすら打ち(攻撃し)何点得点できるか、というだけです。 「野球盤」をイメージしてもらえば一番良いかもしれません。


                  



ここまで示した数値でもわかるように、西岡の攻撃能力はおおむね向上しているということは非常によく分かります。
ですが、攻撃能力が高くなったからといって、先の塁に進めるようになっているか、といえば、その能力には変化がありません。 あまり成長がみられません。


前回も書いたように、少なくとも今年、西岡に求められるプレーというのはいやらしい打撃・走塁だと思っています。
OPSやRC27、IsoPといった数値だけをみるのであれば、残念ながら、西岡以上の選手は日本球界にはたくさんいます。 今年のOPSの値も、やっと一流選手に仲間に入れてもらえた、くらいの数値なのです。 たかが1年ですから、他者に何の影響力も与える事のできない新人議員のようなものです。

OPSやRC27、IsoP、そしてSecAの数値まで、バランス良く向上させるためには、四球をもっともっと選ぶこと、と、盗塁数の増加及び盗塁死数の減少、を図ることでも、大きく向上することができるのです。 長打力だけ伸ばしても、西岡自身が求める理想にはなかなか近づいていない、とも言えるのではないでしょうか。



実際に、西岡と同じ年に大ブレークした選手で、西岡と近いタイプの選手がいます。 そして、その選手は一気に成長し、西岡とはより大きな差がついてしまっています。 

本当はこのままその選手との比較を書いていくつもりでしたが、かなりの長文になりましたので、一旦このエントリーは西岡個人の事のみで終わらせていただき、次回、比較をしていきたいと思います。



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気が向いたら、その比較する選手は誰か、予想してみてくださいね。
詳細な数値が簡単に拾える選手となりますので、現役のNPB選手です。



北京五輪第二次候補選手に関するエントリーは、サブブログの方で本当にごくごく簡単に書いています。