人は精神から老いていく。 ねえ、何歳から老人というんだろう。新しいシニアを目指して素敵に老いる力を

新しいシニアを目指して素敵に老いる。高齢社会というけれど、高齢者が何を考えているかわかりますか?老いる力と幸せを考える

10年経っても「刻が止まっている」

2021-03-11 03:13:00 | 高齢文化 高齢者の学び シニアライフ

雑感73

あの年の3月11日、私はまだ現役だった。山梨でも大地の大きな揺れは凄かった。

その後のニュースを見て、日本と日本人の行方を深く考えた。

数ヶ月後、「何もできない自分が何もできない自分を連れて」現地に向かった。

消失した街や潰れた自然を前にして、呆然として立ちすくんでいた自分を鮮明に覚えている。



雑感74

「止まった刻を進めるために〜東日本大震災十年」

岩波の図書2021年3月号に、山崎敦河北新報記者が、あの年の3月11日とその後の記者体験を綴っている。記者魂が迫ってくる。

その綴りの中に大川小学校のことがある。

「石巻市大川小学校では、津波で全校児童108人中、70名が死亡し、4人がいまも行方不明だ。引率していた教職員11名中10名も津波に巻き込まれ、犠牲になった」

大川小事故取材班を立ち上げてから、まだ真実は見えていない。

ずっと刻が止まっている。



雑感75

当時、知り合いの大学の先生(臨床心理)が、心のケア対策のために東北に入った。

「当たり前に在るべきものが潰れ、消失した」状況の中でのケア活動を聴いた。

その悲惨でつらいケアの報告も消えない記憶になっている。



雑感76

南相馬市の子どもたちが作詞し、音楽科の教諭が作曲した『群青』

今でも全国の小中学校でずっと歌い続けられている『群青』