雑感96
『人間臨終図巻』(山田風太郎)という本がある。タイトルを読んだだけで目の玉がぐるんと一回転しそうになる。
亡くなった年齢順に死に様が書いてある「死に様列伝」ともいうべき名著である。
短い文章でその人の死の背景=生き方の背景を鮮明に活写している。全四巻の力作。
これは、必読書になるくらい価値ある本だと思う。
雑感97
『人間晩年図巻』という本がある。
関川夏央が山田風太郎『人間臨終図巻』の衣鉢を継ごうとした「図巻」である。
山田風太郎との違いは、山田風太郎は、『臨終』、関川夏央は、『晩年』である。関川は、1990年代の人々の晩年を感情豊かに描いている。
人生100年時代の晩年は長い。日本の歴史上最長に長い。あっちを見ても、こっちを見ても、晩年だらけだ。
雑感98
さて、私自身は、どうなのか?
人生の生病老死の『老』という人生の真っ只中。
やることややりたいことがあり過ぎてまだまだ死ねない。
だから、まだまだ人生を語らず、だ。
雑感99
吉田拓郎、若かった。
人生を語らず。