手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

一般社団法人 全国手話通訳問題研究会

2016-04-21 12:07:30 | 手話
手話通訳界で生きている人たちには「全通研」と略称で言った方が一般的である。
http://www.zentsuken.net/

俺は手話世界の嫌われ者だが、実は、通研を嫌っているろう者は少なくない。
「あれは怪しい団体や」
なんて言うろう者もいる(笑)

通研を否定する気は全くない。必要な組織だと思っている。
ただ、俺はアウトローなので、辞めてよかった(笑)

ちなみに、このブログで「主流派」と表記している場合、その相手が手話通訳者なら、通研の会員と思っていただいて差し支えない。

ただし、「地元主流派」と表記している時は、思い浮かべている人は全く違う。
地元主流派とは、通研の会員ではなく、実力もないのに威張っている、地元のみっともない手話通訳者を指している(笑)




正しい手話?

2016-04-20 12:09:55 | 手話
1969(昭和44)年、財団法人全日本ろうあ連盟が「わたしたちの手話」を発行した。
それほど遠い昔ではない。
そうなのだ。本当に、勉強したくても教材がなかったんだ。
今では手話教材なんて腐るほどあるが、わしらの時代は、「わたしたちの手話」と、マルさんの本しかなかった。
最近、勉強を始めた人たちは恵まれている。
教材はたくさんある。
動画もたくさんある。

標準手話とは、全日本ろうあ連盟が定めた手話の標準語である。

手話学習の現場で時々、「正しい手話」という言葉が使われる。

「ちょっとあなた、今の表現はダメ。正しい手話を使いなさい」
なんて感じで。

これ、抵抗があるんだよなあ。

明らかに間違っている表現を指摘してあげるのはよい。
しかし、「正しい手話」という言い方を好む人で、ちゃんとした技術を持った人には会ったことがない。
ひどい人になると、
「一つの日本語に対応するのは、一つの手話しかない」
と思い込んでいる場合もある。
あのねえ・・・
手話はモールス信号じゃないよ。


主流派手話通訳者への反論

2016-04-19 12:28:09 | 手話
「主流派」というのは、彼らがそう名乗っているわけではない。
派遣者寄りと思われる人たちを、俺が勝手にそう呼んでいるだけや。

彼らは、
「私たちは通訳者だから、手話通訳時には言葉を補ってはならない」
と言う。
どういうことか。
例えば、手話通訳者が聴者とろう者の間にいて通訳していて、聴者が「オスプレイ」と言った、とする。
手話通訳者は「オスプレイ」(数年前にできたばかりの新しい手話)と表す。
それでおしまい。

ちょっと待った。それ、ろう者に通じるんか? そりゃ、すぐに理解するろう者もいるやろ。でも、「えっ、何?」という顔をする人が大半だと思う。伝えることが手話通訳者の仕事やろ?

すると、主流派通訳者はこう答えた。
「補足する場合はあるけど、指文字でオスプレイと表すだけ。手話や言葉を追加したり言い換えたりする行為は通訳ではなく、許されないこと」


これについては、主流派と真っ向から対立している。

もし、俺なら・・・
例えば、会話の中に「オスプレイ」が何度も登場している場合。
最初に表す時は新しい手話を使うし、会話のタイミングを見て、指文字も表す。
ろう者の表情に常に注目する。
「えっ、何?」
という表情をしていたら、会話の合間に補足説明を行う。

アメリカから購入した飛行機。沖縄の基地に配備されている。ヘリコプターみたいなやつ。数年前はよくテレビのニュースに出ていた。過去に何回も墜落している。沖縄の人たちは怒っている。

ろう者が「ああ、あれか」という表情をして、「沖縄」+「飛行機」と表すと同時に口話で「オスプレイ」と表す。

聴者が次に「オスプレイ」と言ったら、さきほどろう者が表した表現をそのまま使って「オスプレイ」と表す。
ろう者がすんなり理解しているようだったら、今日の通訳においてはずっと、この表現で「オスプレイ」を表す。

これが、俺のやり方や。

手話通訳者の仕事は、「正しい手話を表すこと」ではない。
目の前の聴者が話していることを「ろう者に伝えること」が仕事なんや。
必要と判断したら補足説明するし、言葉(手話)も補う。



手話通訳の現場から/接骨院

2016-04-17 13:06:36 | 手話
接骨院で行うマッサージには保険診療として行うマッサージと、保険外で行うマッサージがある。
どちらになるかは、素人では判断できない、と考えてよかろう。
保険診療になるか、ならないか、で患者が支払う治療費は大きく変わる。
簡単に例示すると、保険診療なら300円で済むところが、保険外なら千円支払わなければならないことになる。
ほとんどの患者さんは、保険診療を希望している。安いから。
良心的な接骨院だと、極力保険診療になるよう配慮してくれる。

社会保険は一般に「医療費問題」として取り沙汰されるように深刻な赤字状態が続いており、保険診療の範囲は年々縮小している。
マッサージのように保険診療範囲が狭くなっている治療の場合、社会保険協会等(協会けんぽ、と思ってもらえばいい)から患者本人に、治療の詳細について「お尋ね」文書が発送されることがある。
突然、診療内容について尋ねる文書が来ると、びっくりされる申請者さんもおられると思う。

以前、接骨院に手話通訳に行ったとき、診察を待っている申請者さんに、「こういうことがありますが、ご存知ですか?」と尋ねてみたところ、
「それは知らなかった。教えてくれてありがとう」
とのことだった。
これは「通訳」ではないが、手話通訳者が申請者に対して行う情報提供として、必要なものだと考えている。


手話ブログ

2016-04-16 20:32:06 | 手話
いつも読んでくださっている皆さん、ありがとう。

用語の解説をさせてもらお。
このブログでは時々、「パワーユーザー」という言葉が出てくるけど、これは俺の造語なんで、世間一般ではもちろん、手話世界でも通用しません(笑)

パワーユーザーとは、「手話通訳者派遣制度を利用しまくっているろう者」という意味です。