爺さんが伝えたいこと

寡黙に生きて来た爺さんが、一つの言葉ででも若い人達の役に立つならば、幸いです。

屋久島は難易度が高い

2021-08-02 18:49:49 | 日記
九州最南端の佐多岬から南南西へ60km
下がった所にある、サンゴ礁の海にぽっかりと浮かぶ丸い島が屋久島だ。

屋久島は日本で7番目に大きな島だが、その大きさは東京23区の面積と変わらない。

しかし、この島には人々を引き寄せる自然のパワーが充満している。

その一つが樹齢7000年以上と言われる縄文杉だ。

今でこそ、その姿を一目拝もうと多くの人々が訪れるが、1966(昭和41)年に発見されるまで縄文杉は深い森の中で、何千年にも渡ってひっそりと樹齢を刻んでいたのだ。

もちろん縄文杉だけではない。

島の中心部の殆どを占める山々は九州地方の最高峰で、濃密に苔むした森は深く静かで、気軽に人間が立ち入る事が出来ない雰囲気がある。

それは屋久島が「一ヶ月に35日雨が降る」と言われる程に雨の多い場所だからでもある。

特に島の中心部の殆どを占める山の天気は変わりやすく、雨が降るとすぐに行く手を阻まれる。

豪雨で道が壊れてしまう事さえあるのだ。

そんな屋久島の山は島民にとって、昔から霊山であり、杉はご神木だった。

その為に映画『もののけ姫』の風景が見られる場所として、多くの観光客が訪れる白谷雲水峡でさえ、奥に進むと地図には「歩道」と書かれていても実際は道なき道同然となる。

目印として木の枝にリボンが付けられていなければ、自分のいる場所をすぐに見失ってしまうだろう。

圧倒的な自然で人間に憧れを抱かせながら、人間をオープンに受け入れてくれない屋久島は、本当に自然の精霊の棲む島なのかも知れない。




製薬会社に人気の神社

2021-08-02 11:11:20 | 日記
奈良県桜井市にある大神(おおみわ)神社は、日本最古の神社と言われている。

ここにはご神体を祀る本殿がない。

背後にそびえる三輪山をご神体としているからだ。

信仰の原点とも言うべきスタイルを残している為、こう呼ばれているのである。

ご神体である三輪山は基本的に立ち入り禁止になっている。

申し込めば登る事は出来るとは言え、撮影は許されない。

今も神秘に満ちた山なのだ。

周囲には大神神社と深い繋がりを持つ神社が点在しているが、狭井(さい)神社もその一つだ。

入り口から神社へと至る小道は「くすり道」という。

この道の途中に並んでいる灯籠は、形は至って普通なのだが、よく見ると一風変わった特徴がある事に気づく。

製薬会社から寄贈された灯籠が、圧倒的に多いのだ。

なぜ狭井神社はここまで製薬会社に人気があるのだろうか。

その秘密は境内の片隅に作られた薬井戸にある。

ここの水は三輪山から流れて来たもので、いわゆるご神水だ。

そして、飲めば万病に効くと伝えられている不思議な水なのである。

その為に病気を治してくれる神様、薬の神様として、古くから狭井神社は信仰されてきた。

医薬品関係の人々がその恩恵に預かりたいと思うのも当然だった訳である。

狭井神社のご神水は、誰でも自由に飲んだり持ち帰ったりする事ができる。

また、神社ではペットボトルに詰めた水も用意している。

その味が気になるところだが、まったくクセがなくおいしい水だと評判である。