JR羽越線脱線事故から11年、中央道笹子トンネル事故から4年が経過しますが、JR羽越線脱線事故での責任のあり方に比べ、中央道笹子トンネル事故では逃げ口上が目立ちすぎます。
12月25日13時17分に産経ニュースが「羽越線脱線事故から11年 犠牲の乗客5人を追悼」の題で次のように伝えました。
『山形県庄内町で2005年、JR羽越線の特急列車が脱線し、乗客5人が死亡、運転士を含む33人が重軽傷を負った事故から11年となる25日、遺族やJR東日本関係者による追悼式典が事故現場近くの慰霊施設で開かれた。
JR東日本の冨田哲郎社長は「痛ましい事故から真摯に学び、『究極の安全』に向けて全力を注ぐ」と誓った。その後、参加者が献花台に白いカーネーションを手向け、犠牲者を悼んだ。 式典後、冨田社長は報道陣に「遺族から『事故を風化させず社員の心に刻んでほしい』と言われ、二度と起こしてはいけないという気持ちを新たにしている」と語った。
事故を起こしたのは、6両編成の秋田発新潟行き特急いなほ14号。05年12月25日午後7時14分ごろ、庄内町の砂越-北余目間を走行中に突風にあおられ脱線、転覆し、1、3両目が線路脇の小屋に衝突した。』
JR東日本の対応は実に真摯でしたし、現在も同様です。
そして警察なども厳冬の中で必死に捜索活動や遺体の収容作業、復旧作業などを頑張りました。
一方、古い記事にはなりますが、10月19日10時45分に同メディアが「「天国で娘に胸張って会いたい」 被害女性の父、責任の所在明確化を訴え 笹子トンネル事故控訴審判決」の題で次のように批判しています。
『「トップが責任を取らない社会風潮が改まることを娘も望んでいるはずだ。天国で娘と胸を張って会うためにも最高裁まで闘う」
笹子トンネル事故訴訟の原告の一人で、事故で次女の石川友梨(ゆり)さん=当時(28)=を亡くした父、信一さん(67)=神奈川県横須賀市=は産経新聞の取材にそう話した。
友梨さんはシェアハウスで一緒に暮らすメンバーらと旅行に出かけ、事故に遭った。シェアハウスでは着付けを手伝ったり、料理を振る舞ったりする人気者。勤務先でも新規事業を軌道に乗せるなど充実した生活で、家族には「精いっぱい全力で生きている」と語っていた。
「いまでも『ただいま』と帰ってくるような気がする。長女、三女もお墓や仏壇に手を合わせようとしない。頭では亡くなったと分かっても、受け入れられない。『安全管理さえ適切だったら助かった命だ』という思いが消えないためだ」
信一さんら遺族側は当初、会社側の責任を問う訴訟を起こした。しかし、法廷で責任を否定し続ける会社側に憤りを感じ、元役員らの責任も問うことを決めた。
「元役員らは口では謝罪するが、責任は決して認めない。しかし、トップは組織の責任を取るためにいるはずだ。少なくとも私がかつて所属していた海上自衛隊ではそうだった」
実際、控訴審で高裁は和解を勧告したが、元役員側が「過失責任を認める」との条件を拒否、決裂した。
信一さんは笹子トンネル事故と東京電力福島第1原発事故、JR福知山線脱線事故、豊洲市場問題などが重なってみえるという。
「事故や不祥事の際に誰も責任を取らなければ、社会の緊張感が失われ、国がだめになる。娘の死を無駄にしないためにも、責任の所在があいまいな社会に一石を投じたい」と話した。』
JR羽越線脱線事故から11年、中央道笹子トンネル事故から4年、責任の取り方を問う!!
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