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よかった 読後感とても爽やか
17歳の真理子はある日突然42歳の真理子になってしまう
心は17歳 外側は42歳 夫もいて娘もいる
失われた時間はとても長い
私だったら いや 普通の女性だったら 一番楽しいはずの25年間を失くしてしまったら気が狂うところだ
でも真理子は実にひたむきに前向きに 『今』を生きていく 時には嘆きながら 苦しみながら それでも一生懸命歩く
真理子の夫は言う
『きみを見ていると変わった自分を思い知らされる。成長とは別だ。気持ちは同じつもりでいても、時の波の間を泳いでいく間に、実はその気持ちの向きが少しずつずれて行くんだな。』
そのとおりだと思う
若い頃はただひたすら前を見て上を見て突っ走ってたのに
歳と共に 段々何かをあきらめ 手を抜き こんなもんでいいかと思ってしまう
私も もっと『今』をきちんと生きよう
10代の頃も20代の頃ももちろん楽しかったけど
30代の今そしてこれから
その時その時 今が一番と思えるように
最後 真理子は 自分の選んだ人と もう一度恋を始める これからの真理子の幸せな人生が見えるようでとても素敵なラストシーンだ
いくつになっても 恋をするっていいなぁ