闇の守り人 (新潮文庫)上橋 菜穂子新潮社このアイテムの詳細を見る |
おもしろかったです
「精霊の守り人」も良かったけどこちらの方が好き
ちょっと大人向けというか深い気がします
女用心棒として生きるバルサが自分の故郷に帰り 過去とそれから自分自身と対峙することになります
終盤 彼女自身が内に潜めていた感情と向き合い その先に突き抜けるあたりの描写はとても心に残ります
精悍な容姿と優れた武術そして巧みな話術で人の心をつかむ 王の側近
『その人が信じたがっていることを言ってやれば、たとえ嘘でも、人は、じつにかんたんに信じ込むものなのだ。』
彼は自分に都合の良い嘘をまるで真実のように語る
こわいことだけどこういう人を操るのに長けたひとって実際いるもんで
それだけ自信たっぷりに嘘つかれたら つい信じちゃうんだろうな夢見ちゃうんだろうなと思う
ちょい役だったけど12歳の少女ジナのセリフも印象的
『わたしね、とにかく、まず、自分が見たり感じたりしたことから判断したいの。~人から聞いたことは嘘かもしれないから、ひとまず横に置いといてさ』
良いこというね そのとおりだと思います