僕僕先生 (新潮文庫)仁木 英之新潮社このアイテムの詳細を見る |
働かず学ばずそして何もなさず 今で言う草食系なニート青年・王弁
ぐうたらとお気楽な日々を過ごしていたが ある日父の使いで仙人に会いに行く
仙人といえば 白髪で長い髭をたたえた風格ある老人を想像するけど
王弁が出逢ったのは“僕僕”という美少女仙人
行きがかり上その弟子となった王弁は 美少女仙人・僕僕と一緒に修行の旅に出ることになる
未知の場所で いろいろな人(人間以外も含む)やものに出会ったり
幾多の苦難を師匠の力を借りながらも自分で乗り越えていったり
今までにない様々なことを経験する王弁
僕僕に淡い想いを抱くようにもなり さらにその想いを前向きな力にもしながら成長していく
これがまたホントにすこぶる楽しく愉快痛快なお話になっている
素直な王弁も良いし
どこか飄々としながら でも真に迫る言葉で王弁を導く僕僕も 良い
『全ての物は触れたものに影響を受ける。それがたとえ一瞬であろうと、百年の交わりであろうと全く影響が無いということはありえない。』
『縁が無いところを無理やり結んでもそれはよい結果を導かない。』
『無駄なことはせぬほうが天地の摂理に合っている。』
『なにか変化が必要な時に、変化しないのは逆に無理を生んでしまう。』
何かをしたり変えたりするときは 時間と思いと両方がそろわなければダメで
機が熟してそして充分に気も満ちた時 はじめて物事はするりと動く
そういうものなんだろうなと思う
『喜怒哀楽なんていうものはその場限りのものだ。時が過ぎ、状況が変わればあっさり変化するし、どんな強い感情も醒めてしまう。そして感覚に絶対的な正解なんてない。でもだから心を無にして、とはボクは思わない。感情があるからこそ人間はいいんだよ。』
仙人と人間
ずっと一緒にはいられないのは 普通に考えてもわかること
時間の長い短いは仕方ないし 違うものを無理に合わせることも出来ない
それでも 今の自分に許された時間の長さで一緒にいたい
そんな想いでいる王弁と 師匠・僕僕の旅は どうやらまだまだ続くようで…
この先もとても楽しみです
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