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岐阜の音楽館(石井式リスニングルーム)

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レコード盤の反り修正機

2019年01月09日 | オーディオ

今日は「オーデイオ」

 

最近のアナログ・レコード盤、特に輸入盤は反っている盤が多く困っているので

「レコード盤の反り修正機」を調べてみた。

 

国産アナログ全盛期には反りなんてほとんど見たことがないくらい品質が良かったし、ピカピカ盤であった。

 

調査に間違いがあるかもしれないが御了承してほしい。

 

私が調べたところ日本で手に入る装置は2つの会社しかない。

 

 

一つは大阪摂津市に本社がある「ORB」製のもの。

「Disc Flatterner」

ORB製には2種類ある。

上記のものは品番「DF-01iA」

定価 105,084円

 

この装置では修正できない盤がある。

 

これもORB製で品番が「DF-01iA+」と+が付く。

定価 140,400円

 

アダプター付

このアダプター(写真の白いシート)を使わないと後に説明する「フラット盤」のレコードを修正できない。

 

この表がDF-01iA修正できるレコード盤の表。

×は直せないことになる。

 

この表はアダプター付のDF-01iA+で修正できるレコード盤の表。

ここで、ややこしいのがレコード盤の形状「フラット盤」「グルーブガード盤」である。

 

私はアナログ全盛期には聞いたこともない言葉なのだ。

 

なかなかネットで調べてもレコード盤の縁形状のことは少ない。

上記の写真が平らな「フラット盤」である。

 

私的にはシングルEP盤がフラットかなと思っている。
しかし、これもメーカーによってグルーブ盤もあるとのこと。

目視でレコード盤を写真のように見ても全部フラットのようにも見えてしまう。
やっかいである。

 

この写真が「グルーブガード盤」である。

グルーブ(guroove)とは「溝」のこと。

ガードということなのでレコード針が溝から外にすべり落ちないように「盛り上げっている」のだ。

また、これもやっかいで目視でなかなか分らない。

ガートといっても徐々のRを描くように盛り上がっているのだと思う。

 

確認方法として「縁を手で触ってみる」(レコードを素手で触りたくないが仕方がない!)

もう一つは、たぶん慣れてくるとガードの盛り上がったところが円周状に光って見える。

こんなところしか私はグルーブガードを判断することは出来ない!!

 

だから悩みが一つ出てくる。

ORB製はフラット盤も修正したいのなら値段の高い「DF-01iA+」を使ってくださいということなのだ。

ということは自分で「フラット盤」と「グルーブガード盤」の見分けがつけれないといけないということになってしまう。

ORB製は値段がそんなに高くないのが長所で欠点は盤の種類を区別することを自分でしなくてはならない点だろう。

 

次は国内の輸入業者(富山市)CS FIELD」 シーエスフィールドが扱っている商品。

ドイツAFIという2016年に設立した会社の第一弾の製品。

「fiat.」フラットドットというレコード盤反り修正機である。

値段が 648,000円

かなりさっきの商品より高い。

 

この商品の特徴はレコードの反りを直すだけがメインではなく「レコード盤に溜まっているストレス」を無くしプレス時の音溝に戻せるのが1番の売りである。

 

 

高級硬質ガラスが使ってある。

デザインはこちらの方がかっこよい。

 

マグネットペンを使ってスイッチを操作する。

 

温度や操作内容が液晶画面に表示される。

ここでポイントがあると思う。

それは温度制御だ。

flat.は、

●あらゆるレコードの地点における温度を均一に分布する「特殊フラットマット」。

●装置内部の上下加熱面の均一性

●上下加熱面を正確に独立制御する。

●樹脂素材の残留ストレスを除去する「サーマル・リラクゼーション特殊プログラム」

 

などの温度制御が優秀なのか?ORBより優れているのか?はだれも分らない。

ブラック・ボックスである。

値段が、flat.の方が6倍高いので良いのか?と勝手に想像してしまう。

 

商品を正面と横から見た断面?写真。

 

開発者は「物理化学の科学者」でウルリッヒ・ケーチ博士という方だ。

彼曰く、

「多くのレコードはプレス直後からの冷却プロセスにおいて物質的にストレスを受け、
微細な音溝、或いはレコード盤全体が変形してしまいます。
これをflat.(フラットドット)は加熱と冷却の緻密なプログラムによって、崩れたビニール素材の分子の結晶を再整列させることでレコード盤のストレスを解消し、プレス時本来のフォームに戻します。」

と語っている。

これを「レコードのリラクゼーション」という。

先ほどのORB製品にはこの考え方はない。

 

flat.の温度はスタンダードで59度。

温度は54~60度で調整できるが、実際には自分で温度を理解できるだろうか?疑問が残る。

あまり温度をかけると音溝がどのようになるかが心配だし、そのような説明はないようだ。

ORB製も基本温度に対して3段階調節ができる。(たぶん1度範囲だろう)

 

flat.にはレコード盤の縁形状の区別は必要がないし、そのような解説もない。
それが第一の利点だろう。

その次の利点としてなんといっても「リラクゼーション処理」ができることだろう。

 

結論

商品はfaltの方が断然良い。

欠点は値段。

60万円を出せるかどうかというところだろう。

レコード盤があまりにも反っているから直したいということだけなら「ORB」製でもありか。

考え方しだいでFLAT.のプレス時の音溝に戻して音が良くなれば60万もOKとなるかも?

 

一つ反り直しで注意点がある。

熱をかけて反りを直してはいけないレコード盤がある。

樹脂の材料が異なるようだ。

国産のORBではテストをしてカタログで公表されている。

FLAT.には公表がないので、樹脂材料のことは考えなくてよいのかは分らない?

ただ反りを戻すだけでなくいろいろ知識も必要になってくるので悩ましいところ。

 

さて、みなさんはどうでしょう。

 

アナログ・ブームというのであればレコード盤の検査品質を上げてほしいのが一番の望みである。

レコードを買って、いちいち反りを直すとか元の音溝に戻すとかは、本当はナンセンスである。

レコード販売会社の話では、輸入盤が多いのでかなり傷、反り、プレスミスなどで返品があるそうだ。(国内プレスでも反りはある)

せっかくの商品なので良いものを作っていただき、お互いに返品をなくしたいのが本音。(輸送費もバカにならない)

返品しなく我慢している方も多いでしょう。

私も最近購入したレコードが反っていて返品交換を申しでたが、販売会社で他の同じ商品を検査したらそれも反っていたので返金したいと申しでた。

返金は助かるが肝心のほしかったレコードが今だに手に入っていない!

今回はレコードを諦めてCDで我慢しようかとも考えてしまったし、今後のレコード購入をどうするか?
CDだけに変更するかまで悩んでいた。

それで、こんな「レコード反り修正機」を検討しだしてしまった。

 

レコード会社様なんとか改善してください。

 

では、また。

 

 



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