A collection of epigrams by 君塚正太

 君塚正太と申します。小説家、哲学者をしています。昨秋に刊行されました。本の題名は、「竜の小太郎 第一話」です。

12月15日(月)のつぶやき

2014年12月16日 02時21分13秒 | 既刊本

サルトルが信じること事態を「自己欺瞞」だと述べているが、実際に我々が人を信じるときにいちいちこれは自己欺瞞だと意識的に考えて行動しているのだろうか。それは違うであろう。我々は初めて他者に寄せている信頼を欺瞞する時にそれを自己欺瞞、自己否定の土台に引きずりおろすのである。


すなわち我々は意識が明瞭になればなるほど人を信じることができなくなり、その反対に意識が不明瞭ならば人を信じられることができるようになるのではないか。だが、人が生きていく際にはこの双方の意識の明瞭さ、不明瞭さの峻別が必要になるのは分かる。