野付半島の草原や湿原で繁殖していたオオジュリン。ヒナが巣立ち、育成も
終わりました。すっかり目立たなくなりました。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ オオジュリン、繁殖後 ★
今、彼らは換羽中らしいのです。ヒナを育て中は昆虫やその幼虫が多くいて
ひたすら嘴にはさみ、運び、自分で食べていました。
最近は昆虫が少なくなり、大変かなと思っていますと植物の種が熟成し、食べ
ごろになっています。草地に多い単子葉植物は実りの季節になっています。
水辺の植物、葦やイグサ、他の花を咲かせた後の実がたくさん熟成しています。
葉は変色しだし、秋っぽくなってきました。
オオジュリンは鳴かずに食べごろの実がなっている草むらに取りついています。
子育てが終わったというのに、ペアで行動しています。
やってきたのはイグサの草地。すっかり黒かった頭の羽が消え、冬の羽になって
います。雌も同じような羽色になり、すぐにはオスとメスの区別がつきづらく
なっています。
イグサは先の尖った細い茎だけのように見えますが、これは花茎に当たります。
茎は地下茎になっていて、泥の中で短く這います。多数の花茎を地上に伸ばし、
これが葉と勘違いされています。真っ直ぐに伸びた花茎を私はずっと葉だと思
っていました。
実は花茎の途中に付いていて細かな実がたくさん入っています。オオジュリンは
沢山の花茎中にとり付き、しきりに実をつまんでしました。
オスとメスが隣りあい食べています。食べ出すと集中し、動かないので、気づ
かなければ見過ごすところです。
夏羽から冬羽に衣替えの最中らしく、飛行能力が落ちている時季にはとっても
助かる実りの秋です。
もうすぐ渡りが始まるようです。