オナガガモのメスを捕獲した若きオジロワシは低空飛行して一目散に現場を離れ
ました。追いかけてこられ、横取りされないためです。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ オジロワシ・カモを食べだすと・・・★
タンチョウの前を通り、近くの水辺に降り立ちました。
両脚でがっちり押さえ羽をむしり取りだしました。鉤状にまがった嘴はカモの
薄い皮をむしり取るのに苦労はいりません。
お腹の柔らかいところを破り内臓をさっそく食べ出しました。栄養価が高い部
位から食べるのが鉄則です。集中していると、追いかけてきた若き連中が1羽、
2羽、と集まってきました。
捕まえるために何度もアッタクしている様子を遠くから見て、集まってきた連中
です。
次第に数が増してきました。5羽、6羽と数分で周辺いは10羽以上のワシが
降り立ち、食べている若いワシを見つめています。欲しそうに近くまで寄って
きたのは、2、3歳の若です。歳をとったワシより大胆でです。
でも、手は出しません。強い相手には絶対に手を出さない。ワシ同士の暗黙の
掟。食べてるワシは黙々と食べ続けます。出来るだけ早く、胃の中に入れた
がっています。
すぐにその理由が分かりました。尾が白い、きれいなオジロワシが飛んできて、
若に襲い掛かりました。初めにカモを追い回した成鳥です。若たちは咄嗟に飛び
のきました。猛きん類はやはり弱肉強食の世界です。経験を積んだ大人には若
たちも一目置いているようです。
横取りすると頭を上げ、雄たけびを上げるように周りを威嚇します。若者は少し
離れ様子見です。
2、3分立つと成鳥の周りに若たちが近寄って来ました。威嚇をすれど寄って
きます。
その間に素早く横取りするものがいました。若たちもお腹が空いていて、我慢が
できないのです。
とうとう若が成鳥を横に押しやってしまいました。するとそれまでじっと見て
いた若たちが近くに寄ってきました。もう成鳥の入る余地はなさそうです。
しぶしぶ若たちを見ているしかないようでした。多勢に無勢。厳しい自然界です。
タンチョウだけがその前で黙々と魚を捕っていました。