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窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

カラスのカニ料理法

2020-06-13 23:33:08 | カラスの生態

大潮の干潟。潮がすごく引くので干潟で生活する生き物が物陰に隠れ、潮が上

がってくるのを待っています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

            ★ カラスのカニ料理法 ★

干潟は多くの生き物の食堂になります。カラス、カモメ、オジロワシ、タンチ

ョウ、アオサギ、シギ・チドリ、カモ類、キツネなど干潟にやってきて、生き物

を漁っています。

カラスはわざわざ森から遠征してきます。美食家で生きたもの食べるのが大好き

です。今日は、干潟に残されたモズクガニが餌食になりました。小さなカニから

大きなカニまで様々です。

カラスが引っ張り出したのは大きなモズクカニ。爪を大きく広げ、威嚇します。

それをどのようにして食べるか、作戦を練るカラス。

挟まれると怖い爪を意識して、無防備な脚を狙います。とっかかりは脚を掴んで

降り投げることです。投げ飛ばすとひっくり返り、お腹を見せます。すぐに起き

がれないカニを再度掴み投げます。

繰り返しているうちに抵抗する力が弱くなり、さらに何度も投げ飛ばします。

どんなに屈強なカニもさすが、投げ飛ばされているうちに、力が萎えてきます。

それを待つ、これがカラスの諦めないです。しだいに力がなくなった脚は狙わ

れます。

最後には脚で押さえ、脚をもぎ取ります。1本ずつ、もいでいくと脚を踏ん張っ

て、抵抗ができなくなります。そうするとおもむろにお腹の三角の褌を引き剥

がし、身が一杯入っている甲羅の中を剥ぐって行きます。

そこまでに至るカラスとカニの戦いです。


ホタテ貝漁り

2020-01-31 13:21:33 | カラスの生態

根室海峡はホタテの密度がすごく高い。毎年稚貝を10億円ほど放流し、水深

20mほどの砂地の海底を利用して天然養殖をしています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

      ★  ホタテ貝、物色  ★

豊かなプランクトンを摂りこみ4、5年になると手のひら大の大きなホタテ貝に

なり収穫されます。泳ぐホタテは海が荒れると渦に巻き込まれ、波に運ばれ、

運が悪いと波ごと海岸に打ち上げられます。

これまで見てきた私の経験だとひどい時は浜一面がホタテ貝だらけだったことが

あります。貪欲なカラスやカモメでさえもてあまし、1週間しても食べ残されて

いたことがありました。

そんなことはめったにありませんが、ちょくちょく波に乗って打ち上げられる

ホタテはあります。多いのはソフトボール大の石がごろごろした場所で、日ごろ

から波が大きなところです。

カラスたちは波の中には行けないので、打ち上げられた貝を探します。昆布が打

上げられた中から掘り出します。気温が低く、石や昆布が凍っているので掘り

出すの大変そうです。

ホタテは酸欠に弱く、他の貝より早く死ぬせいで、ぱくりと貝を開きます。カラ

スはそれを待っていて、貝をこじ開けます。小さなものだと嘴ではさみ、他のカ

ラスに捕られない場所に持って行き、ゆっくり食べます。

1個あれば十分にその日のお腹は満たせるはずです。そのせいか、数羽のカラス

争うことなく食べています。

厳寒期に頑張れるのはこんなおみやげが時々恵まれるからです。豊かな海峡なん

です。


耐える時季・カラスたち

2020-01-29 17:29:33 | カラスの生態

吹雪いてもカラスたちは餌場にやってきます。風が吹き付ける木の上や堤防の

上には止まらず、地面の近くで風を避けています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

        ★  耐える時季・カラスたち  ★

積雪が増えてくるとカラスたちは海辺に集まります。海岸線は雪が早く溶け、

吹き飛ばされるからです。凍るときでも、ここだけはいつも雪がありません。

集まる場所は大きな波が激しく打ちあがるところ。バレーボールほどの石が

運ばれるほどの荒磯です。

石が運ばれるほどの力を持つ波は沖から海底生物を根こそぎ剥がし、岸に運ん

できます。ナマコやホヤなど、ホタテ、ホッキガイ、カニ、エビ、いろいろ

な生物が打ち上げられます。

てっとり早く食べれるものはカモメ類が先に目を付け、持って行きます。

ホタテのような2枚貝はカモメはすぐには手を出しません。代わりにカラスが

貝ごとくちばしではさみ、持って行きます。それがカラスの食糧になるのです。

貝はめったに上がるものではないので、カラスたちは近くでひたすら待ちます。

雪が地吹雪になって吹き付けるときも首を縮め、睫毛に雪が付着してきても

動かず波ぎわを気にしています。

ときどき、やってきて上がっていないかを確かめます。

待つ時間は長くても、打ち上げられてくるのを待ちます。ホタテ1個上がれば

その日のエネルギーは確保できるはずです。

じっと我慢。これぞ鉄則。

 

 


耐える時季・カラスたち

2020-01-29 17:29:33 | カラスの生態

吹雪いてもカラスたちは餌場にやってきます。風が吹き付ける木の上や堤防の

上には止まらず、地面の近くで風を避けています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

        ★  耐える時季・カラスたち  ★

積雪が増えてくるとカラスたちは海辺に集まります。海岸線は雪が早く溶け、

吹き飛ばされるからです。凍るときでも、ここだけはいつも雪がありません。

集まる場所は大きな波が激しく打ちあがるところ。バレーボールほどの石が

運ばれるほどの荒磯です。

石が運ばれるほどの力を持つ波は沖から海底生物を根こそぎ剥がし、岸に運ん

できます。ナマコやホヤなど、ホタテ、ホッキガイ、カニ、エビ、いろいろ

な生物が打ち上げられます。

てっとり早く食べれるものはカモメ類が先に目を付け、持って行きます。

ホタテのような2枚貝はカモメはすぐには手を出しません。代わりにカラスが

貝ごとくちばしではさみ、持って行きます。それがカラスの食糧になるのです。

貝はめったに上がるものではないので、カラスたちは近くでひたすら待ちます。

雪が地吹雪になって吹き付けるときも首を縮め、睫毛に雪が付着してきても

動かず波ぎわを気にしています。

ときどき、やってきて上がっていないかを確かめます。

待つ時間は長くても、打ち上げられてくるのを待ちます。ホタテ1個上がれば

その日のエネルギーは確保できるはずです。

じっと我慢。これぞ鉄則。

 

 


朝の砂浜食堂・カラスたち集合

2020-01-14 16:59:03 | カラスの生態

根室海峡の干満の差は大きくて、1メートル以上はあります。おかげで干潮に

なると広大な干潟が現れます。砂浜の海岸は沈んでいた砂浜が顔を出します。

おばんです。小太郎でごじゃります。

       ★  朝の砂浜食堂・カラスたち集合  ★

冬季は低気圧が通過して行くことが多く、強風が吹きつけます。北東の風が

吹き付けると砂浜には海の底で生活しているアサリやホッキ、ホタテなどの

貝やナマコ、ホヤの仲間などがごろごろ打ち上げられます。

場所にもよります。遠浅の砂浜は著しい貝が打ち上げられます。たくさんの

アサリやホッキが棲んでいるからです。

厳寒期の食べるものが少ない季節、カラスたちにはありがたい天候です。

置き土産を持ってきてくれる、カラスたちは感謝・感激・雨あられ・低気圧

さま様なのです。

しかも小さな貝ではなく、どれも5センチ以上もあるものばかり。ホッキガ

イやホタテガイになれば、1個でお腹いっぱいになります。

日の出前、東の空が青みを帯びだすころからやってきて、浜はカラスでにぎ

やかになります。

ライバルのオジロワシやオオワシ、カモメたちは貝を食べることに不得手です。

砂浜はカラスの独壇場。打ち上げられた貝をひとつずつ確かめ、貝殻が開いて

いれば中身をとり出し、口の中へ。

開いてなければ嘴にはさみ、近くの防波堤に持って行き上空から落とします。

貝殻を割るための作業です。割れないと何度でも繰り返し割れるまでやり続

けます。

防波堤のコンクリートの上は一面貝殻だらけ。これだけの貝が捕れるんだと

驚嘆するほどの量です。

上げ潮になって浜が海水に覆われるまで、探すカラスがたくさんいます。

冬季の風物です。